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令和2年度以降入学者 | 動物遺伝生理学特論 | ||||
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教員名 | 間瀬啓介 | ||||
単位数 | 2 | 課程 | 前期課程 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 相関理化学専攻 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | 対面授業で実施し,そのなかで課題を出す。 Blackboard ID : 木曜2限→20224945 |
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授業概要 | 生命現象のメカニズムの解明において,遺伝学的な材料や手法は大いに役立ってきた。特に,近年の分子生物学の発展ややゲノム情報の集積に伴い,生命科学分野の研究の飛躍的発展が実現化されている。一方,動物の独特な生命現象(生理現象)である行動や発生・変態現象は,遺伝子を始め様々な要因が複雑に絡み合うことで表現化されており,盛んに研究されている対象であるが依然未知な領域も多い。本講義では,様々な遺伝学的手法を紹介するとともに,それらを用いて解明された,動物の多様な行動生理現象や発生生理現象の普遍的な機構について解説する。また,行動や発生に関わる遺伝子のはたらきについても説明する。したがって,本授業のテーマは「遺伝子から見た動物の生理現象メカニズム」である。 |
授業のねらい・到達目標 | 動物の行動や発生・変態現象は様々な動物がもつ独特な生命現象であり,多くの場合それを支えているのは,プログラムされた遺伝情報と普遍的な生理機構である。本講義においては,これら動物が行う複雑な生理現象を,遺伝子レベルで理解できるようになることを目標とする。 ・動物の行動や発生における生理現象とその分子メカニズムを十分に理解し,説明できるようになる。 ・動物の行動や発生を制御する遺伝子の働きを理解し,その生物学的意義を考え,説明することができる。 ・動物の行動や発生研究で用いられる遺伝学的手法について理解できる。 |
授業の方法 | 授業の形式:【講義】 講義は2名の教員によるオムニバス形式で,前半(1~8回目)と後半(9~15回目)に分けて担当する。また,毎回理解を深めるために関係資料の配信も行う。さらに,出席状況や理解度を確認するために,リアクションペーパーや課題の提出を求める。 課題に対しては解答例や解説などを行う。また,講義の中や終了後,あるいはオフィスアワー,Zoomやメール,Blackboardの掲示板機能などを通じて,教員からのコメントを伝えるとともに「質問」や「議論」の機会を提供する。 状況に応じてBlackboard を介した講義形式のオンデマンド型授業(Blackboardを通じたPowerPointで作成した講義の動画やスライド資料などの配信)に変更する。 なお,本授業の事前・事後学習は,それぞれ2時間の学習を目安とします。 対面授業に参加できない場合には以下のようにする。 (1)学期を通じて参加できない場合(日本に入国できない留学生など) ・履修登録時に担当教員に連絡し,許可を得る。 ・Blackboardを通じてオンデマンド型授業を受講する。受講方法(課題提出方法を含む)は該当者がいた場合に,Blackboardを通じて連絡する。 (2)感染症に罹患するなどで一時的に対面授業に参加できない場合 ・出来るだけ早く担当教員に連絡する。 ・当該授業の内容は, Blackboardを通じてオンデマンド型授業を受講する。受講方法(課題提出方法を含む)は該当者がいた場合に,Blackboardを通じて連絡する。 |
授業計画 | |
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1 |
序論:動物生理現象の機構解明に対する遺伝学の役割を学ぶ。 【担当:間瀬啓介】
【事前学習】シラバスを事前に確認すること。 (2時間) 【事後学習】生理学と遺伝学との関係についてまとめておく。 (2時間) |
2 |
形質遺伝学を用いた行動生理研究:突然変異によって作出された行動関連遺伝子について学ぶ。 【担当:間瀬啓介】
【事前学習】行動に関する突然変異についてまとめておく。 (2時間) 【事後学習】学習した行動関連遺伝子の事例について整理をする。 (2時間) |
3 |
分子遺伝学を用いた行動生理研究:分子マーカーとゲノム情報によって単離される行動関連遺伝子について学ぶ。 【担当:間瀬啓介】
【事前学習】ポジショナルクローニングについてまとめておく。 (2時間) 【事後学習】学習した単離・同定された行動関連遺伝子の事例について整理をする。 (2時間) |
4 |
逆遺伝学を用いた行動生理研究:遺伝子破壊・遺伝子組換え技術によって同定された行動関連遺伝子について学ぶ。 【担当:間瀬啓介】
【事前学習】遺伝子破壊をはじめとした遺伝子組換えについてまとめておく。 (2時間) 【事後学習】学習した遺伝子組換え技術によって同定された行動関連遺伝子の事例について整理をする。 (2時間) |
5 |
光遺伝学を用いた行動生理研究:光遺伝学とは何か,どの様な行動が解明されたかを学ぶ。 【担当:間瀬啓介】
【事前学習】光遺伝学についてまとめておく。 (2時間) 【事後学習】学習した光遺伝学的手法による行動制御法およびその事例について整理をする。 (2時間) |
6 |
ゲノム編集を用いた行動生理研究:ゲノム編集技術が行動生理研究に果たす役割について学ぶ。 【担当:間瀬啓介】
【事前学習】ゲノム編集技術についてまとめておく。 (2時間) 【事後学習】学習したゲノム編集による行動制御について整理をする。 (2時間) |
7 |
多因子に制御される行動の研究:複雑な遺伝様式を示す行動生理現象の研究戦略について学ぶ。 【担当:間瀬啓介】
【事前学習】動物の複雑な行動様式についてまとめておく。 (2時間) 【事後学習】学習した多因子支配形質の解析方法について整理をする。 (2時間) |
8 |
行動生理と遺伝学:ここまでの研究事例を含めた解説を振り返り、動物の行動生理研究に対する遺伝学的手法の意義と可能性について意見交換する。 【担当:間瀬啓介】
【事前学習】これまでの学習内容をまとめ,それに対する疑問を整理しておく。 (2時間) 【事後学習】議論された内容を整理し,自身の考えをまとめておく。 (2時間) |
9 |
後胚発生の内分泌制御:動物の成長制御の一般的なメカニズムとホルモン制御について学ぶ。また,成長制御において重要な意味をもつ細胞間コミュニケーションについても学ぶ。 【担当:外川 徹】
【事前学習】細胞間コミュニケーションのメカニズムについてまとめておく。 (2時間) 【事後学習】学習した後胚発生の内分泌制御についてまとめる。 (2時間) |
10 |
脊椎動物(カエル)の変態の分子内分泌学:カエルの変態における内分泌制御の分子機構を学ぶ。 【担当:外川 徹】
【事前学習】カエルの変態のメカニズムについて調べておく。 (2時間) 【事後学習】学習したカエルの変態の内分泌制御の分子機構についてまとめる。 (2時間) |
11 |
節足動物(昆虫)の脱皮と変態の分子内分泌学:昆虫の脱皮と変態における内分泌制御の分子機構を学ぶ。 【担当:外川 徹】
【事前学習】昆虫の脱皮と変態のメカニズムについて調べておく。 (2時間) 【事後学習】学習した昆虫の脱皮と変態における内分泌制御の分子機構についてまとめる。 (2時間) |
12 |
脱皮/変態に関わるホルモンの生合成:昆虫の脱皮/変態において主要な役割を果たす脱皮ホルモンと幼若ホルモンの生合成機構について学ぶ。 【担当:外川 徹】
【事前学習】動物におけるステロイド合成について調べておく。 (2時間) 【事後学習】学習した脱皮ホルモンと幼若ホルモンの生合成機構についてまとめる。 (2時間) |
13 |
脱皮/変態に関わるホルモンの作用機序:脱皮ホルモンと幼若ホルモンの細胞内作用機序とその研究手法について学ぶ。 【担当:外川 徹】
【事前学習】ステロイドホルモンの細胞内作用機序について調べておく。 (2時間) 【事後学習】学習した脱皮ホルモンと幼若ホルモンの細胞内作用機序についてまとめる。 (2時間) |
14 |
変態期における形態形成:変態期における器官の再構築は,形態形成機構のよいモデルとして研究されてきた。昆虫の成虫原基の研究から明らかになった形態形成の分子機構について学ぶ。 【担当:外川 徹】
【事前学習】成虫原基の形態形成について調べておく。 (2時間) 【事後学習】学習した成虫原基の形態形成の分子機構についてまとめる。 (2時間) |
15 |
表現型可塑性の内分泌制御:環境に応じて表現型が変化することを表現型可塑性という。その内分泌制御機構を学ぶ。 【担当:外川 徹】
【事前学習】表現型可塑性について調べておく。 (2時間) 【事後学習】学習した表現型可塑性の内分泌制御機構についてまとめる。 (2時間) |
その他 | |
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教科書 | 各回の資料を配信する。 |
参考書 | 使用しない |
成績評価の方法及び基準 | レポート:講義内容に対する反応の状況に応じて数回のレポート提出を求めます。(50%)、授業参画度:授業参画度は毎回のリアクションペーパー等で評価します。(50%) |
オフィスアワー | 月~金10:00~18:00 本館6階 生命科学科 研究室602、605 質問等はできるだけ『@nihon-u.メール』にお願いします。 |