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令和2年度以降入学者 | 美学 | ||||
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令和元年度以前入学者 | 美学1 | ||||
教員名 | 一色裕 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 1~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 総合教育科目 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択 |
授業形態 | 対面授業 |
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Blackboard ID | 20233003 |
授業概要 | 実用芸術の美学 美学がながく論じてきた「芸術」の考え方が、現代になっておおきく変わったので、制作全般にかかわるトピックを論じながら、「(工業)製品」の哲学につながる問題群を説明してゆきます。実用品のうち、とくに家具に焦点が当たるように論ずる予定です。芸術を神秘化せず、当事者意識を持って芸術と付き合うことが現代的課題であり、そのための格好のジャンルが家具であることを明らかにします。従来の美学より、倫理学に接近したスタイルをもっています。 |
授業のねらい・到達目標 | 授業の狙い ①日用品の形態と意味を、美学的に論ずるために必要な論点がなにかを、説明することができる。 ②日常生活で活きている「もの」について可能な、美学的考察のスタイルと内容を、述べることができる。 ③鑑賞するための純粋芸術ではなく、使用するための応用芸術を論ずるに必要な、当事者意識を持つことの重要性を議論することができる。 この科目は文理学部(学士(文学))のDP及びCPの1,3,8に対応しています。 ①日常体験と授業から得られた知識と教養に基づいて,美的な課題を説明できる。(A-1-1) ②美的な課題について、論理的に考察することの意義をを説明できる。(A-3-1) ③授業をつうじて触発された問題意識を、継続的に反省し深化させることができる。(A-8-1) |
授業の形式 | 講義、研究 |
授業の方法 | 特定の教科書を使用せず、板書と口頭説明および配付資料を使って説明します。 ・前回説明した内容を前提して話を進めるので、復習を予習と考えて下さい。 ・毎回の講義のあとノートをよく整理し、疑問の点をあきらかにして下さい。 ・指定した参考書は、講義のより深い理解の助けになるので、指示した部分をきちんと読んで下さい。 ・次回の冒頭に、前回の講義の内容をべつの仕方で要約します。 ・リアクションペーパーを数回配布します。学生の反応によって、講義内容の配置の仕方その他を積極的に変え、主体的に授業に参加している感覚をもってもらうことを大事にします。 ・予定では、最低1回の課題研究の提出を求め、チェックののち全体的講評を述べます。 講義に参加できない場合は、Blackboardをつうじて資料と課題を送付することによって、代替します。 |
授業計画 | |
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1 |
講義のプランをシラバスとは別様に説明する(A-8-1)
【事前学習】シラバスをよく読み、美学のイメージを自分で養う。 (2時間) 【事後学習】ノートを整理する。 (2時間) 【担当教員】一色裕 【授業形態】対面授業 |
2 |
芸術「作品」と工業「製品」(A-1-1)
【事前学習】前回の資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】ノートを整理する。『講座美学』第2巻140-147頁を読み、作品概念についてより詳しく知る。 (3時間) 【担当教員】一色裕 【授業形態】対面授業 |
3 |
デザイン概念の過去と現在(A-1-1)
【事前学習】前回の資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】ノートを整理する。『デザインのオントロギー』169-196頁を読み、デザイン概念の歴史をより詳しく知る。 (3時間) 【担当教員】一色裕 【授業形態】対面授業 |
4 |
自律的創作と他律的制作(A-1-1)
【事前学習】前回の資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】ノートを整理する。『デザインのオントロギー』169-196頁を読み、制作のスタイルの差をより詳しく知る。 (3時間) 【担当教員】一色裕 【授業形態】対面授業 |
5 |
道具の機能と身体的使用(A-1-1)
【事前学習】前回の資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】ノートを整理する。多木浩二『「もの」の詩学』第1章を読み、モースの身体技法の概念を学習すること。 (3時間) 【担当教員】一色裕 【授業形態】対面授業 |
6 |
五感の問題: 高級感覚と低級感覚(A-1-1)
【事前学習】前回の資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】ノートを整理する。コースマイヤー『美学』148-153頁を読み、五感の特性の違いをより詳しく知る。 (3時間) 【担当教員】一色裕 【授業形態】対面授業 |
7 |
家具を論ずる意味について(A-1-1)
【事前学習】前回の資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】ノートを整理する。多木浩二『「もの」の詩学』第1章を読み、文化を解釈するための家具の役割をより詳しく知る。 (3時間) 【担当教員】一色裕 【授業形態】対面授業 |
8 |
家具の形態の歴史的変遷と近代化の帰結(1)ベッド(A-1-1)
【事前学習】前回の資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】ノートを整理する。多木浩二『視線とテクスト』151-177頁を読み、ベッドの取り扱い方をより詳しく知る。 (3時間) 【担当教員】一色裕 【授業形態】対面授業 |
9 |
家具の形態の歴史的変遷と近代化の帰結(2)テーブル(A-1-1)
【事前学習】前回の資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】ノートを整理する。多木浩二『視線とテクスト』127-150頁を読み、テーブルの取り扱い方をより詳しく知る。 (3時間) 【担当教員】一色裕 【授業形態】対面授業 |
10 |
近代化の終焉と家具の多目的使用の予兆(A-1-1)
【事前学習】前回の資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】ノートを整理する。 (3時間) 【担当教員】一色裕 【授業形態】対面授業 |
11 |
日本の住文化の基本的特徴(1)住宅(A-1-1)
【事前学習】前回の資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】ノートを整理する。『生活文化史』119-139頁を読み、日本住宅の歴史をより詳しく知る。 (3時間) 【担当教員】一色裕 【授業形態】対面授業 |
12 |
日本の住文化の基本的特徴(2)家具と道具(A-1-1)
【事前学習】前回の資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】ノートを整理する。『生活文化史』158-180頁を読み、日本のインテリアの歴史をより詳しく知る。 (3時間) 【担当教員】一色裕 【授業形態】対面授業 |
13 |
実用性と美(1) 機能と形態(A-1-1)
【事前学習】前回の資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】ノートを整理する。柳宗悦『工芸文化』を読み、工芸哲学のスタイルを知る。 (3時間) 【担当教員】一色裕 【授業形態】対面授業 |
14 |
実用性と美(2) 使用と形態(A-1-1)
【事前学習】前回の資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】ノートを整理する。柳宗悦『工芸文化』を読み、工芸哲学のスタイルを知る。 (3時間) 【担当教員】一色裕 【授業形態】対面授業 |
15 |
総括と今後の展望。(A-8-1)
【事前学習】前回の資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】ノートを整理する。 矢田部英正『坐の文明論』を読み、座法の問題の重要性を知る。 (3時間) 【担当教員】一色裕 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
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教科書 | 使用しない |
参考書 | 佐々木健一 『作品の哲学』 東京大学出版会 1985年 キャロリン・コースマイヤー 『美学 ジェンダーの観点から』 三元社 2009年 柳宗悦 『工芸文化 (岩波文庫)』 岩波書店 1985年 多木浩二 『「もの」の詩学 (岩波現代文庫)』 岩波書店 2006年 多木浩二 『視線とテクスト』 青土社 2013年 小泉和子 (編) 『生活文化史 (新 体系日本史 14)』 山川出版社 2014年 矢田部英正 『坐の文明論』 晶文社 2018年 矢田部英正 『たたずまいの美学: 日本人の身体技法』 中公文庫 2011年 小田部胤久 『デザインのオントロギー』 ナカニシヤ出版 2007年 小泉和子 『日本インテリアの歴史 (ふくろうの本)』 河出書房新社 2015年 佐々木健一 『美学への招待(増補版) (中公新書)』 中央公論新社 2019年 小泉和子 『和家具の世界』 河出書房新社 2020年 なぜ実用芸術が大事かを考える手がかりは『美学への招待』が参考になり、日本人の伝統的な家具との付き合い方を知る手がかりを『日本インテリアの歴史』が与えてくれます。この2冊は準教科書にあたります。最後の本は、最新のもので、やや高価ですが、図版が豊富です。矢田部英正の本は、家具が可能にする文明史的考察を明らかにしています。 |
成績評価の方法及び基準 | 試験(60%)、レポート:課題に対するレポートの提出を1回求める予定(20%)、授業参画度:リアクションペーパーの提出を3回ほど求める予定(20%) 毎回の授業に積極的に参加しなければ、単位の取得はおぼつかないことを理解して下さい。リアクションペーパーでは「批判力(A-3-1)」があるか否か、レポートは発見と構成力(A-3-1)を重視して評価します。 |
オフィスアワー | 授業終了の際に、まず申し出てください。お互いの都合を調整して、時間と場所を設定します。 Blackboardを通しての質問は、直接回答するか、授業の内容あるいは資料に反映させます。 |