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令和2年度以降入学者 | 美学特殊講義7 | ||||
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令和元年度以前入学者 | 美学特殊講義7 | ||||
教員名 | 櫻井一成 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 哲学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業形態 | 対面授業 |
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授業の形態 | ・対面授業への参加が困難な場合、Blackboardに毎回課題を提出してもらい、コメントを返すという対応をとります。また場合によって、Blackboardに動画を配信します。 |
Blackboard ID | 20230601 |
授業概要 | 芸術と教育——美的教育論の歴史と可能性 古代ギリシアの哲学者プラトンは、教育上の悪影響を根拠に芸術の価値を否定した。西洋美学の歴史とは、プラトンに抗して芸術の価値を擁護しようとする知的な取り組みの歴史であったと言うことができるだろう。そして現実の芸術の地位向上は、その教育的意義を積極的に承認する議論の広がりと切り離して考えることができない。こうしたことをふまえ、本授業では「芸術の教育的意義」という主題のもと、美学史をたどりながらその代表的な見解を紹介していくことにしたい。さらにそのなかで「芸術に固有の教育的意義」のありか——芸術にのみなしうる教育とはどのようなものか——についても考えていくつもりである。 |
授業のねらい・到達目標 | この授業では以下のことを目標としています。 ・美学とはいかなる学問で、どのような問題を扱っているのかを理解する。 ・美や芸術に関する自分たちの理解が、歴史的な制約を受けた特殊なものであることを自覚する。 ・美学と教育学の深い関わりを理解し、芸術に固有の教育的意義を説明することができる。 ・芸術の価値をめぐる論争の歴史を学び、いま実際に生じている芸術に関する意見の対立を解決へと導くことができる。 この科目は文理学部(学士文学)のDP及びCP1, 4に対応しています。 ・真・善・美・聖の探究から得られた豊かな知識と教養に基づいて,自己の倫理観をもって,人間と社会の倫理的な課題に向き合うことができる。(A-1-3) ・文献や資料の読解・解釈を通じて,あるいは,現代の思想的状況を注意深く考察することによって,哲学的問題を発見し,解決策を考えることができる。(A-4-3) |
授業の形式 | 講義 |
授業の方法 | 毎回リアクション・ペーパーを設定します(Blackboard)が、提出は義務ではありません。疑問・確認・主張・リクエスト等があるときに記入してください。内容に応じて加点します。有意義とみなしたペーパーについては、次回の授業時に紹介します。 受講者の興味関心に応じて授業計画を修正する場合があります。 |
授業計画 | |
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1 |
授業オリエンテーション(授業の進め方、文献紹介、単位認定の方針など)
【事前学習】シラバスを読み、授業全体の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】配布されたプリントを再読し、授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-4-3)。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
2 |
詩人追放論 プラトン『国家』 【事前学習】前回の授業で提起された問題について考えてくる(A-1-3)。事前に配布されたプリントに目を通しておく。 (2時間) 【事後学習】配布されたプリントを再読し、授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-4-3)。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
3 |
教父哲学と芸術 アレクサンドリアのクレメンス、アウグスティヌス 【事前学習】前回の授業で提起された問題について考えてくる(A-1-3)。事前に配布されたプリントに目を通しておく。 (2時間) 【事後学習】配布されたプリントを再読し、授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-4-3)。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
4 |
観客であることについて ルソー『演劇について』、ドゥボール『スペクタクルの社会』、アーレント『精神の生活』 【事前学習】前回の授業で提起された問題について考えてくる(A-1-3)。事前に配布されたプリントに目を通しておく。 (2時間) 【事後学習】配布されたプリントを再読し、授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-4-3)。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
5 |
芸術と真理 アリストテレス『詩学』 【事前学習】前回の授業で提起された問題について考えてくる(A-1-3)。事前に配布されたプリントに目を通しておく。 (2時間) 【事後学習】配布されたプリントを再読し、授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-4-3)。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
6 |
解釈学における芸術と真理 ハイデガー『芸術作品の根源』、ガーダマー『真理と方法』 【事前学習】前回の授業で提起された問題について考えてくる(A-1-3)。事前に配布されたプリントに目を通しておく。 (2時間) 【事後学習】配布されたプリントを再読し、授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-4-3)。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
7 |
趣味の陶冶 ヒューム「趣味の基準について」、カント『判断力批判』 【事前学習】前回の授業で提起された問題について考えてくる(A-1-3)。事前に配布されたプリントに目を通しておく。 (2時間) 【事後学習】配布されたプリントを再読し、授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-4-3)。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
8 |
美的教育論のはじまり シラー『人間の美的教育についての書簡』 【事前学習】前回の授業で提起された問題について考えてくる(A-1-3)。事前に配布されたプリントに目を通しておく。 (2時間) 【事後学習】配布されたプリントを再読し、授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-4-3)。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
9 |
美的教育論の継承 カッシーラー「芸術の教育的価値」、『人間』 【事前学習】前回の授業で提起された問題について考えてくる(A-1-3)。事前に配布されたプリントに目を通しておく。 (2時間) 【事後学習】配布されたプリントを再読し、授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-4-3)。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
10 |
現代フランス美学における美的教育論 ランシエール『解放された観客』、『感性的なもののパルタージュ』 【事前学習】前回の授業で提起された問題について考えてくる(A-1-3)。事前に配布されたプリントに目を通しておく。 (2時間) 【事後学習】配布されたプリントを再読し、授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-4-3)。配布されたプリントを再読し、授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
11 |
分析美学(英米系の美学)における美的教育論 ヘップバーン、キャロル 【事前学習】前回の授業で提起された問題について考えてくる(A-1-3)。事前に配布されたプリントに目を通しておく。 (2時間) 【事後学習】配布されたプリントを再読し、授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-4-3)。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
12 |
プラグマティズムにおける美的教育論 デューイ『経験としての芸術』、シュスターマン、スタンディッシュ 【事前学習】前回の授業で提起された問題について考えてくる(A-1-3)。事前に配布されたプリントに目を通しておく。 (2時間) 【事後学習】配布されたプリントを再読し、授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-4-3)。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
13 |
芸術教育・児童美術教育 ハーバード・リード『芸術による教育』、モレンハウアー『回り道』など 【事前学習】前回の授業で提起された問題について考えてくる(A-1-3)。事前に配布されたプリントに目を通しておく。 (2時間) 【事後学習】配布されたプリントを再読し、授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-4-3)。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
14 |
日本の美術教育論 井島勉『美術教育の理念』、山本正男『美術教育学への道』など 【事前学習】前回の授業で提起された問題について考えてくる(A-1-3)。事前に配布されたプリントに目を通しておく。 (2時間) 【事後学習】配布されたプリントを再読し、授業で言及された著作や芸術作品があれば目を通しておく(A-4-3)。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
15 |
総括(学習内容の整理、レポートの取り組み方など)
【事前学習】前回の授業で提起された問題について考えてくる(A-1-3)。事前に配布されたプリントに目を通しておく。 (2時間) 【事後学習】これまでに配布されたプリントを通読する(A-4-3)。論述問題について考える(A-1-3)。 (4時間) 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
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教科書 | 教科書は使用しません。毎回プリントを配布します。 |
参考書 | 小田部胤久 『西洋美学史』 東京大学出版会 2009年 小松佳代子 『美術教育の可能性』 勁草書房 2018年 参考書を購入する必要はありません。 授業内でそのつど新たに参考文献を紹介します。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート(90%)、授業参画度:リアクション・ペーパーの内容など(10%) 期末レポートにより、授業内容を理解することができているかを確認します。 〈問題を共有し、共に考える〉という観点からリアクション・ペーパーを評価します。 成績評価の仕方については、初回の授業でより詳しく説明する予定です。 |
オフィスアワー | メールでアポイントメントをとってください。 |