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令和2年度以降入学者 | 書物文化研究 | ||||
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令和元年度以前入学者 | 古筆研究1 | ||||
教員名 | 久保木秀夫 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 |
文理学部
(他学部生相互履修可) |
科目群 | 国文学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択 |
授業形態 | 対面授業 |
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授業の形態 | ・履修者は初回授業開始時までに必ず、Blackboardへの登録を済ませておくこと。 |
Blackboard ID | 20233654 |
授業概要 | ・日本古典文学のほとんどは、そもそもは写本に書写され、あるいは版本に印刷されるかたちで成立・流布し、読まれ、後代へと伝えられていった。本授業では、古典文学のいわば「器」とも言うべき「書物」――専門的には「古典籍」「原本資料」などと呼ぶ――そのものを対象として、見方・読み方・調べ方に関する知識や技術を学びつつ、書物というモノの、文学史・文化史等における役割や意義について考えていく。 ・中でも、写本の場合は「奥書」(おくがき、写本内に記された、写本の成立に関する情報)と「識語」(しきご、同じく写本内に記された、写本の成立以外に関する諸情報)、版本の場合は「刊記」(かんき、版本内に刻された、版本の出版に関する情報)の解読が不可欠となるので、その解読方法をも実践的に学んでいく。 |
授業のねらい・到達目標 | ・原本資料や古筆に関する様々な専門知識を身に付ける。 ・書物にまつわる文化、書物がもたらした文化の諸相について理解する。 ・くずし字解読の基礎を身に付ける。 ・書写・印刷内容を(活字テキストになるべく頼らず)読解できるようになる。 ・奥書・識語・刊記を解読し、原本資料個々の性格や価値を解明していくための基礎を身に付ける。 ・以上を通じて、原本資料の活用方法の基礎を学修し、文学・文化史上の意義や資料的価値を明らかにできるようになる。 ・この科目は、文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP2,3,4,5,8及びカリキュラムポリシーCP2,3,4,5,8に対応している。 ・日本文学・日本語学研究を学びながら,それらと深く関わる世界諸国の歴史や政治,経済,文化,価値観,信条などの現状および相互関係を,自己の世界観をもって説明できる。(A-2-2) ・日本文学・日本語学研究を中心としながら,仮説に基づく課題や問題を提示し,客観的な情報を基に,論理的・批判的に考察できる。日本文学・日本語学研究を中心としながら,仮説に基づく課題や問題を提示し,客観的な情報を基に,論理的・批判的に考察できる。(A-3-2) ・日本文学・日本語学研究に関わる問題の意味を理解し,助言を受けて複数の解決策を提示し説明できる。(A-4-2) ・日本文学・日本語学研究のスキルを身につけながら,新しい挑戦への計画を立て,準備することができる。(A-5-2) ・日本文学・日本語学研究の専門性を身につけながら,自己の学修に関する経験と考えを振り返り,分析できる。(A-8-2) |
授業の形式 | 講義、実習 |
授業の方法 | ・さまざまな古典文学作品の古典籍、及び関連諸資料に基づきながら、講義形式で行っていく。 ・原本資料の複製や画像はもちろんのこと、何百年も前に作られた実物をも毎回持参し、履修者にも実際に取り扱ってもらう。 ・平仮名のみならず、片仮名や漢字のくずし字を解読し、かつ解釈するスキルも必要となるので、毎回その基礎的な練習(実習)をも行っていく。 ・LINEで授業専用のオープンチャットを開設し(学籍番号のみで参加可)、質問や問題提起に回答してもらうなど、双方向性を確保した授業としていく。 ・フィードバック方法等については、授業内で指示する。 ・対面参加が困難な学生については、Blackboardのメール機能を用いて、事前に教員に申し出ること。個別事情を勘案し、妥当と判断されれば、zoomによるオンライン受講を認める。許可を得ないままオンライン参加した場合は、原則として【遅刻扱い】とされる。 |
授業計画 | |
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1 |
スタートアップ:原本資料に関する概説/授業方法について/評価方法について (A-2-2)(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2) 【事前学習】シラバスをよく読み、履修者自身の関心の所在を検討してくる。 (2時間) 【事後学習】配布プリントに基づき学修内容を復習しておく。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
2 |
講義:原本資料について01 写本と奥書・識語 (A-2-2)(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2) 【事前学習】事前に紹介した参考文献を読んでおく。 (2時間) 【事後学習】授業内で紹介した古典籍画像データベースを活用し、任意の写本の奥書・識語を読んでみる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
3 |
講義:原本資料について02 版本と刊記 (A-2-2)(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2) 【事前学習】事前に紹介した参考文献を読んでおく。 (2時間) 【事後学習】授業内で紹介した古典籍画像データベースを活用し、任意の版本の刊記を読んでみる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
4 |
講義:古写本の研究事例01 『万葉集』『古事記』/実習:くずし字の解読01 万葉仮名・草仮名・平仮名 (A-2-2)(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2) 【事前学習】『万葉集』『古事記』について調べておく。 (2時間) 【事後学習】学修内容を復習しつつ、万葉集』『古事記』をくずし字で読んでみる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
5 |
講義:古写本の研究事例02 『土左日記』と作者自筆本の復元/実習:くずし字の解読02 平仮名・漢字 (A-2-2)(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2) 【事前学習】『土左日記』について調べておく。 (2時間) 【事後学習】学修内容を復習しつつ、『土左日記』をくずし字で読んでみる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
6 |
講義:古写本の研究事例03 『土左日記』と作者自筆本の復元(続、その功罪)/実習:くずし字の解読03 平仮名・漢字 (A-2-2)(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2) 【事前学習】『土左日記』の伝本について調べておく。 (2時間) 【事後学習】学修内容を復習しつつ、『土左日記』の奥書・識語をくずし字で読んでみる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
7 |
講義:古写本の研究事例04 『古今集』/実習:くずし字の解読04 平仮名・漢字 (A-2-2)(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2) 【事前学習】『古今集』について調べておく。 (2時間) 【事後学習】学修内容を復習しつつ、『古今集』をくずし字で読んでみる。 (2時間) |
8 |
講義:古写本の研究事例05 勅撰集・私撰集・私家集/実習:くずし字の解読05 平仮名・片仮名・漢字 (A-2-2)(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2) 【事前学習】勅撰集・私撰集・私家集について調べておく。 (2時間) 【事後学習】学修内容を復習しつつ、私家集をくずし字で読んでみる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
9 |
講義:古写本の研究事例06 伊勢物語』ほか/実習:くずし字の解読06 平仮名・片仮名・漢字 (A-2-2)(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2) 【事前学習】『伊勢物語』について調べておく。 (2時間) 【事後学習】学修内容を復習しつつ、伊勢物語』をくずし字で読んでみる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
10 |
講義:古写本の研究事例07 源氏物語』/実習:くずし字の解読07 平仮名・片仮名・漢字 (A-2-2)(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2) 【事前学習】『源氏物語』について調べておく。 (2時間) 【事後学習】学修内容を復習しつつ、『源氏物語』をくずし字で読んでみる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
11 |
講義:古写本の研究事例08 分割された古写本=古筆切(こひつぎれ)について/実習:くずし字の解読08 平仮名・片仮名・漢字 (A-2-2)(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2) 【事前学習】古筆切について調べておく。 (2時間) 【事後学習】学修内容を復習しつつ、古筆切をくずし字で読んでみる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
12 |
講義:版本の研究事例01 古版本・古活字版/実習:くずし字の解読09 平仮名・片仮名・漢字 (A-2-2)(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2) 【事前学習】古版本・古活字版について調べておく。 (2時間) 【事後学習】学修内容を復習しつつ、古活字版をくずし字で読んでみる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
13 |
講義:版本の研究事例02 整版本/実習:くずし字の解読09 平仮名・片仮名・漢字 (A-2-2)(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2) 【事前学習】整版本について調べておく。 (2時間) 【事後学習】学修内容を復習しつつ、整版本をくずし字で読んでみる。 (2時間) |
14 |
講義:時代の変化・書物の変化 (A-2-2)(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2) 【事前学習】日本史上の画期について調べておく。 (2時間) 【事後学習】学修内容を復習しつつ、画期ごとの書物の変化を考察してみる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
15 |
講義:書物文化研究のこれから (A-2-2)(A-3-2)(A-4-2)(A-5-2)(A-8-2) 【事前学習】これまでの授業内容を総括的に復習しておく。 (2時間) 【事後学習】学期末レポートに取り組む。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
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教科書 | 笠間影印叢刊刊行会 『字典かな―出典明記』 笠間書院 1972年 ・配付資料は各回の授業前にOneDriveの共有フォルダにアップし、BlackboardもしくはLINEで連絡するので、各自ダウンロード(また環境的に可能であればプリントアウト)して持参すること。 |
参考書 | 国文学研究資料館 『古典籍研究ガイダンス 王朝文学をよむために』 笠間書院 2012年 その他、授業中に適宜紹介していく。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:とある原本資料を取り上げ、本文・奥書・識語などを解読しつつ、その文学・文化史上における意義や資料的価値について考察し、レポートとしてまとめる。(40%)、授業参画度:講義に関わる積極的な発言や質問、実習に際しての主体性・集中力・成果、またオープンチャットでの回答状況などから総合的に判断。(30%)、各回終了時にGoogleフォームへのコメント送信をしてもらう。その内容的充実度をも考慮に入れる。(30%) 対面・zoomでのオンライン参加といった履修形態の違いによって、成績評価に差を設けることはしない。 |
オフィスアワー | 随時メールで受け付ける。対応までに時間を要することもある。 |