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令和2年度以降入学者 | 社会学各論 | ||||
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令和元年度以前入学者 | 社会学概論2 | ||||
教員名 | 杉谷武信 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 1~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 社会学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 必修 |
授業形態 | 対面授業 |
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授業の形態 | 対⾯授業 |
Blackboard ID | 20233860 |
授業概要 | 社会学の「制度的アプローチ」に則り、私たちの日常社会生活の具体的な営みを考察すると、それらが何らかの集合状態のなかで、かつ何らかの構造的メカニズムを伴いながら生起していることに気づく。この事実を踏まえ、集団・組織論と社会構造・変動論の視点を本授業の出発点に据える。つまり、人々が集合することによって生じる、一個人の行為には還元できない集団・組織が持つ独自の力学(集合的創発性)、そしてちょうど敷かれたレールのように人々の行為を運んでいく社会の構造的な仕組みとその問題点についての考察である。具体的には、身近な家族集団、友人仲間集団、学校組織、企業組織等々に関する集団・組織論的分析、また、マクロな大衆社会に代表される未組織集団の考察、さらには、今日の格差社会の問題にもつながる社会階層・階級論的な考察等、社会における制度的領域のミクロからマクロに至る一般的包括的な社会学的分析を学ぶ。 |
授業のねらい・到達目標 | <知識><技能> 社会学の「一般的包括的な内容を含む」社会学各論とは、社会学が今日到達している学的成果を、特定の内容・領域に偏らず、大まかに網羅するものであるとの認識がある。前学期の社会学概論では、社会学独自の研究方法や視点、そして社会学が多用する概念(行為、価値、役割、逸脱等々)の解説をまず授業の主だったテーマとする「理念的アプローチ」を採用した。一方、後学期の社会学各論の授業では、社会の主だった制度領域、例えば「家族」「学校」「都市」等々の現況を解説する「制度的アプローチ」を採用する。当授業(社会学各論)では、まず、「理念的アプローチ」による、社会学的視点と発想、および社会学の重要概念の理解を基礎にしつつ、その基礎力でもって、社会の各制度領域の一般的包括的な解明に向かうことができるようになることを到達目標とする。 <ディプロマポリシーとの関係> この科目は文理学部(学士(社会学))のディプロマポリシーDP2,4およびCP2,4に対応しています。 <日本大学教育憲章との関係> 上記の<知識><技能>の習得を経て,以下の<能力>を育むことが目標である。 ・グローバル化する現代社会の特質について,私たちの日々とり行う行為を中心に,構造や変動,集団や組織などの観点から説明することができる(A-2-1: 世界の現状を理解し,説明する力)。 ・多様なメディアによって形作られる現代社会におけるわたしたちの日常生活の中の諸課題について,社会学理論や社会調査を用いて発見することができる(A-4-1: 問題発見・解決力)。 |
授業の形式 | 講義 |
授業の方法 | (1)内容に即した教科書を使用するので、必ず用意すること。 (2)授業内で簡単な小テストを実施し、次回の授業で学生の解答をふまえて解説・復習を行う。 (3)学生本人が基礎疾患を有する場合や、新型コロナウィルスに感染すると重症化するリスクが高い同居家族がいるなどの個別の配慮事由があって継続的に遠隔で参加せざるを得ない学生は、教員の許可を受けて、blackboardを利用したオンデマンド授業に参加ができる。その場合、blackboardを通じて出題される小テストを提出すること。 授業内で課題(試験やレポート等)に対するフィードバックを行う。 |
授業計画 | |
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1 |
ガイダンス(行為の集合的創発性と社会の構造について)(A-2-1、A-4-1)
【事前学習】教科書の「はじめに」と「目次」を熟読し、集団・組織、家族、文化などのキーワードを確認すること。 (1時間) 【事後学習】学んだキーワードを社会学辞典で調べること。 (1時間) 【授業形態】対面授業 |
2 |
集合現象の3状態と集団類型論(日常社会生活の様々な位相を集団類型論を用いて考える)(A-2-1)
【事前学習】教科書pp.40-44、200-203を読み、集団、組織、未組織集団の違いを確認すること。 (2時間) 【事後学習】授業に即して、現実におこった集団や組織の変化としてどのようなものがあるか考えること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
3 |
組織における非公式集団の機能とは何か(A-2-1)
【事前学習】教科書pp.44-54を読み、小集団の特徴を確認すること。 (2時間) 【事後学習】小集団が成員に及ぼす影響について、各自の経験から具体的に整理すること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
4 |
近現代組織の特徴(M.ヴェーバーの近代官僚制組織研究を用いて考える)(A-2-1、A-4-1)
【事前学習】教科書pp.54-58を読み、ヴェーバーの支配概念を理解すること。 (2時間) 【事後学習】現代の行政や企業の、意義や問題性を近代官僚制研究から考えること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
5 |
近現代組織の特徴(R.マートンの「逆機能」分析を用いて考える)(A-2-1、A-4-1)
【事前学習】教科書pp.58-63を読み、マートンの「逆機能」を理解すること。 (2時間) 【事後学習】官僚制組織の逆機能を防ぐ方法を考えること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
6 |
近現代組織の特徴(近代組織理論からみる意思決定の重要性)(A-2-1、A-4-1)
【事前学習】教科書pp. 63-69を読み、近代組織理論における人間の捉え方を確認すること。 (2時間) 【事後学習】近代官僚制理論と近代組織理論の相違点をまとめること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
7 |
大衆社会の特徴(中間集団無力説を用いて大衆社会の問題性を考える)(A-2-1、A-4-1)
【事前学習】教科書pp. 69-72を読み、大衆の具体的なイメージをつかむこと。 (2時間) 【事後学習】世界や日本におけるエリート支配の実態を考えること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
8 |
大衆社会の特徴(過剰同調説を用いて大衆社会の問題性を考える)(A-2-1、A-4-1)
【事前学習】教科書pp.72-74を読み、自由の意義と問題性を考えること。 (1時間) 【事後学習】将来、全体主義が出現する可能性を考えること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
9 |
未組織集団の意義(集合行動の理論を用いて未組織集団の積極面を考える)(A-2-1、A-4-1)
【事前学習】教科書p.74-78を読みながら、昨今の社会運動を具体的にあげること。 (2時間) 【事後学習】現代の日本で、社会運動が発生する可能性を考えること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
10 |
生活格差を生む背景は何か(「社会階層」と「階級」を用いて考える)(A-2-1、A-4-1)
【事前学習】教科書pp.114-115、126-131を読んで、「社会階層」と「階級」の違いを確認すること。 (3時間) 【事後学習】「疎外された労働」や「物象化」が何を帰結するかを考えること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
11 |
近代資本主義社会の将来(帝国主義論を用いて考える)(A-2-1、A-4-1)
【事前学習】教科書pp.131-134を読み、資本主義の発展段階を理解すること。 (2時間) 【事後学習】近代資本主義社会が今後どのように変化するかを考えること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
12 |
家族の将来(家族の形態や機能は今後どのように変化するか)(A-2-1、A-4-1)
【事前学習】教科書pp. 146-150、155-157を読み、家族の形態や機能を確認すること。 (2時間) 【事後学習】家族の形態や機能がどのように変化するかを考えること (2時間) 【授業形態】対面授業 |
13 |
家族の将来(家族における「普遍的」なものは何か)(A-2-1、A-4-1)
【事前学習】教科書pp.150-155を読み、家族における「普遍的」なものを考えること。 (2時間) 【事後学習】第12回の授業とあわせて、今後の家族のあり方を再考すること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
14 |
ボランティア・アソシエーションの意義(近代官僚制の弊害はどのように克服されるか)(A-2-1、A-4-1)
【事前学習】第4・5回の授業を復習し、かつ教科書pp. 225-229を読み、近代官僚制組織の問題点を確認すること。 (2時間) 【事後学習】ボランタリー・アソシエーションの意義と限界を考えること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
15 |
試験とその解説(A-2-1、A-4-1)
【事前学習】第1回~第14回の内容を復習すること。 (5時間) 【事後学習】解けなかった試験問題を再確認し、解き直すこと。 (1時間) 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
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教科書 | 夏刈康男・松岡雅裕・杉谷武信・木下征彦 『行為、構造、文化の社会学』 2011年 |
参考書 | 授業内で適宜紹介する。 |
成績評価の方法及び基準 | 試験(70%)、授業内テスト:授業終了時、随時小テストを実施します。(30%) 第15回の授業で試験を実施する。試験ならびに小テストの評価については、世界の現状を理解し,説明する力(A-2-1)と問題発見・解決力(A-4-1)をふまえる。 対面授業に参加できない場合の成績評価については別途授業内で説明する。 |
オフィスアワー | 授業時間前後に教室や講師室、かつメールにて質問を受け付ける。 |
備考 | (1)連絡事項をblackboardで連絡するため、初回講義開始までに、全員必ずBlackBoardのコース登録を行うこと。 (2)シラバスの内容は、学生の学修状況(特に小テストの解答内容)をふまえて若干変更する場合があります。 (3)事後・事前学習の時間は目安です。 |