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令和2年度以降入学者 | 実証・応用特殊研究Ⅱ | ||||
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令和元年度以前入学者 | 実証・応用特殊研究Ⅱ | ||||
教員名 | 立道信吾 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 3・4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 社会学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業形態 | 対面授業 |
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授業の形態 | 対面授業を基本にするが、新型コロナの感染状況から一部遠隔授業に切り替える可能性がある。対面授業の際は、授業の内容を毎回ノートにまとめることを課題とする(教員がノートの提出を求める【場合もある】)。遠隔授業の際は、BLACKBOARDに配信された教材を視聴し、毎回の授業内容をノートにまとめることを課題とする(教員がノートの提出を求める【場合もある】)。仮に遠隔授業となった場合、教材は、時間割で指定されている時間帯に視聴するか、指定された時間帯から5日以内に必ず視聴すること。この条件が守られない場合は仮に授業を視聴しても出席としてカウントしない。 |
Blackboard ID | 20233897 |
授業概要 | 就職活動の社会学。就職活動の最近の実態について、産業社会学の観点から分析を加えていく。明治・大正期の高学歴者の失業問題など高学歴者の失業問題について歴史的に学んだ後、現代日本企業の採用選考がどのような方法や基準で行われているかを掘り下げて考えて行くことで、現代日本における資本主義社会の特徴を見いだしていく。本授業の担当者は、厚生労働行政の研究所で長年労働政策研究に携わっており、我が国の労働政策との関連を踏まえながら講義を行う。 |
授業のねらい・到達目標 | 〈知識・技能〉 企業の採用選考の実態や様々な就活に関する現象の意味を理解することで、現代日本の資本主義社会の特徴を理解するとともに、就職活動の最新の実態を知ることで、各自の就職活動を成功させる一助とする。授業では企業の人事労務管理に関する基本的な知識が修得できるため、就職した後の自身の働き方についての評価基準を知ることが出来る。 〈能力〉 上記の〈知識〉〈技能〉を経て、以下の〈能力〉を育むことが目標である。 ・具体的な社会現象や社会問題を入り口に,「あたりまえ」の理解からは読み取れない現代社会の多層性と多様性を、社会学の専門領域の知見を踏まえ論理的・批判的に理解することができる。(A-3-3: 論理的・批判的思考力) ・個人またはグループで設定した研究課題に取り組むために必要な情報や知識を収集し,それを分析に活かすことができる。(A-5-3: 挑戦力) *この科目は文理学部(学士(社会学))のディプロマポリシーDP3、DP5およびカリキュラムポリシーCP3、CP5に対応しています。 |
授業の形式 | 講義 |
授業の方法 | 教員がオンスクリーンプレゼンテーションで授業を行う。仮に遠隔授業を行う場合では、BLACKBOARDにオンデマンド教材(動画)を配信する。全ての回(15回)の授業を講義形式で行うので、受講生はこれをノートにまとめることを毎回の課題とする。対面以外での質問は原則BLACKBOARDを通じて随時受け付ける。対面授業、遠隔授業の両方の受講上の注意事項をBLACKBOARDを通じて随時伝達するので毎週BLACKBOARDの掲示や教員から受講者向けのメールなどに注意すること。授業内容に関するコメントを求める授業回がある。仮に遠隔授業を行う場合には、BLACKBOARDに講義の動画と静止画の配付資料を配信する。必ず、BLACKBOARD上から直接視聴ないしBLACKBOARDの教材を受講者本人が直接ダウンロードした上で視聴すること。他人から動画、静止画等のファイルの再配布を受けた上での視聴は、BLACKBOARD上の記録に残らないので出席としてカウントされないことに注意すること。 授業内での課題(試験やレポート等)に対するフィードバックを行う。本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とします。 |
履修条件 | 2023年9月18日追記。昨年度までは他学科生の履修を許可してきたが、本年度以降は他学科生の履修を一切認めない。理由は以下の通りである。本授業は社会学科の完成科目(社会学の応用知識を習得する内容)であるため、理解できない内容もあることが予想される。基本的な知識無しには応用的知識の習得が難しいケースもあるため、この前提を理解した者のみに受講を許可することとする。具体的には、当授業は社会学の専門科目であるため、マックスウェーバーの価値自由の概念やカールマンハイムの知識社会学におけるイデオロギー論といった社会学の初学者が入門科目で身につけているであろう知識が無い場合、自分の価値観と授業内容との齟齬にストレスを感じる場合がある。可能であれば、こうした概念を理解した上での履修を薦める。また、当授業は若者の「キャリア観」そのものを対象としているため、「キャリア観」を客観的に捉えることができず、自己の未来と同一視してしまう傾向がある人、共感力が顕著に強い人(心の優しい人)、価値観の相対化が困難な人にとっては、心理的な負担が大きい場合があり得るので、自身のキャリア観と異なった考え方について、他者の意見を一切聞きたくない方は受講をしないことも検討に値する。 特に、「当為」と「存在」の区別がつかない方は受講にはぜひ気をつけてほしい。例えば、社会学のテーマの1つに「階層」という考え方がある。階層が上位であるか下位であるかは、あくまで実在の問題であり、その良し悪しを問うのは価値観の問題に過ぎない。社会学では階層を価値自由的に把握する。本授業では様々な職業や企業への就職の難易度を検討する言説が登場する。それらの言説においては、労働条件の良し悪しで、1つの基準が示されて議論が展開されることもあるが、それは、あくまで、労働条件という物差しで職業をみた場合に限られる。人が職業を選ぶ理由は千差万別であるし、無数の理由が存在する。しかし、特定の職業が特定の社会現象や制度ならびに共有されている価値、という文脈の中でどのような意味を持つかを考えることにおいて、価値自由的な思考は可能である。それは「職業に貴賎無し」という諺を実践しているものである。表面的な理解で、授業の中の特定の言説を抽出し、それを価値判断することは、社会科学上はほぼ無意味である。こうした思考法を理解したいと考えているもの、あるいは理解しているものに受講を許可したい。 |
授業計画 | |
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1 |
ガイダンス 就職活動の社会学とは(A-3-3)(A-5-3)
【事前学習】大学生の就職活動をキーワードにインターネットで新聞記事を検索して読んでおく。 (2時間) 【事後学習】授業中にとったノートを整理する。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
2 |
戦前における日本型雇用システムの形成過程 新規学卒者の定期採用の歴史(A-3-3)(A-5-3)
【事前学習】日本の現代史の流れを概観しておく。 (2時間) 【事後学習】定期採用が生まれた背景を整理しておく。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
3 |
近代化の過程で起きた高等遊民問題(A-3-3)(A-5-3)
【事前学習】明治期の日本の近代化について概観しておく。 (2時間) 【事後学習】高等遊民の社会的な評価がどのように変わっていったかを整理しておく。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
4 |
企業は大学生をどのように評価しているか。戦後日本における高学歴者の位置づけ(A-3-3)(A-5-3)
【事前学習】 現代史のうち戦後について概観しておく (2時間) 【事後学習】大学進学率の変化についての統計を見て、大卒者の希少性が低くなった実態を理解しておく。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
5 |
なぜ適性検査対策が重要なのか? 適性検査が重視される背景と意味(A-3-3)(A-5-3)
【事前学習】インターネットで「適性検査」をキーワードに検索をしておく。 (2時間) 【事後学習】実際にSPIなどの適性検査が体験できるインターネットサイトで、自分の非言語的能力がどの程度であるかを確認しておく。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
6 |
企業の選考プロセスの実態(A-3-3)(A-5-3)
【事前学習】インターネットで「学歴フィルター」をキーワードに検索をしておく。 (2時間) 【事後学習】適性検査、面接、それぞれの役割の違いについて整理しておく。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
7 |
エントリーシートや面接で企業は何を明らかにしようとしているのか―排除と包摂の論理(A-3-3)(A-5-3)
【事前学習】 インターネットで「EQ(こころの知能指数)」をキーワードに検索をしておく。 (2時間) 【事後学習】 採用選考で重要視されている二つの側面である排除と包摂について具体的には何を指すのか説明できるようにしておく。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
8 |
採用の自由とは何か?「三菱樹脂事件」憲法の私人間効力(A-3-3)(A-5-3)
【事前学習】インターネットで「基本的人権」をキーワードに検索をしておく。 (2時間) 【事後学習】三菱樹脂事件の判決内容についてインターネットで検索し、整理しておく (2時間) 【授業形態】対面授業 |
9 |
就活の軸とは何か? 立道ゼミが実施した就活実態調査の結果から(A-3-3)(A-5-3)
【事前学習】インターネットで「就活 軸」をキーワードに検索をしておく。 (2時間) 【事後学習】自分自身が就活を行う場合に、どのような軸で行うのか考えてみる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
10 |
悪徳?就活塾とは何か? 就活ビジネス登場の背景と意味 社会人なら誰でも就活指導ができるのか?(A-3-3)(A-5-3)
【事前学習】インターネットで「就活塾」をキーワードに検索をしておく (2時間) 【事後学習】自分が就活を進める上で持っていなければならないマナーや常識をどの程度持っているか確認する。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
11 |
どのように業界や企業を絞るべきか 就活戦略の重要性(A-3-3)(A-5-3)
【事前学習】インターネットで「業界研究 企業研究」をキーワードに検索をしておく。 (2時間) 【事後学習】SWOT分析や5FORCES ANALYSISなど分析ツールを使って特定の企業や業界を研究してみる (3時間) |
12 |
就職活動はどのように終えるべきか―オワハラ問題と内定の法的意味(A-3-3)(A-5-3)
【事前学習】インターネットで「オワハラ 就活」をキーワードに検索をしておく。 (2時間) 【事後学習】民法における解約の自由と、ILOの定める職業選択の自由について調べておく (2時間) 【授業形態】対面授業 |
13 |
選考スケジュールの変更問題 学業は優先されたのか?(A-3-3)(A-5-3)
【事前学習】インターネットで「就活 選考スケジュール」をキーワードに検索をしておく (2時間) 【事後学習】選考時期が変化することにより学業にどのような影響が出るか1200字以内で整理する。 (2時間) |
14 |
新型コロナ禍で変わる選考方法 インターンシップの質的変化(A-3-3)(A-5-3)
【事前学習】インターンシップのあり方に関する1996年時点での行政の見解を調べておく (2時間) 【事後学習】就労体験から選考へとインターンの意味が変容した背景についてまとめておく (2時間) 【授業形態】対面授業 |
15 |
まとめ 就活から現代日本の資本主義社会を考える(A-3-3)(A-5-3)
【事前学習】14回目までの授業をノートを見ながら授業を振り返る (1時間) 【事後学習】就活という側面から見た日本の資本主義の特徴について整理する (3時間) 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
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教科書 | なし |
参考書 | 適宜紹介する。 |
成績評価の方法及び基準 | 試験(80%)、授業内テスト:コメント等の提出を求める授業回がある(20%) レポートの結果を重視するが不定期に提出を求める課題に優れた意見・考えを書いた者に対しては、内容を授業内で紹介するともともに、成績評価に反映させます。 なお、本授業では、以下の能力を重視しています。 ・具体的な社会現象や社会問題を入り口に,「あたりまえ」の理解からは読み取れない現代社会の多層性と多様性を,社会学の専門領域の知見を踏まえ論理的・批判的に理解することができる。(A-3-3: 論理的・批判的思考力) ・個人またはグループで設定した研究課題に取り組むために必要な情報や知識を収集し,それを分析に活かすことができる。(A-5-3: 挑戦力) |
オフィスアワー | Black Board上で随時質問等を受け付ける。 |
備考 | 初回講義開始までに、当該授業のBlackBoardのコース登録を行うこと。授業に関連する重要な連絡(課題の提出等)はBLACKBOARDを通じて随時行うので毎週授業の前日に必ずチェックすること。特に新型コロナ感染拡大時には遠隔授業への切り替えを行う可能性があるため注意すること。 |