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令和2年度以降入学者 | 関数空間論 | ||||
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令和元年度以前入学者 | 解析学特論2 | ||||
教員名 | 中石健太郎 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 3・4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 数学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択 |
授業形態 | 対面授業(一部遠隔授業) |
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授業の形態 | 対面授業(オンデマンド型動画配信を2/15程度含む。) |
Blackboard ID | 20231384 |
授業概要 | 解析学が応用される場面をいくつかのトピックを選んで紹介する。 ・有限マルコフ連鎖とペロン・フロベニウスの定理 その応用として グーグルのページランキング・システム(検索結果の順位付け)他。 ・フーリエ解析 フーリエ級数とその応用。時間が許せばフーリエ変換の概要も。 ・その他 受講者の理解度に応じてトピックを入れ替えることもある。 |
授業のねらい・到達目標 | <授業のねらい・到達目標> 線形代数で扱われるペロン・フロベニウス(Perron-Frobenius)の定理を有限マルコフ連鎖という確率モデルに適用してエルゴード定理を証明する。その数理的構造を理解し、応用できるようになることを目標とする。具体的な応用例としてグーグルのページランキング・システムを創立者たちの論文に従って解説する。 後半ではフーリエ解析の初歩とその具体的な問題への応用(一様分布・等周問題等)を解説する。 これらのトピックを通じて解析学的手法がどのように応用され活用されていくかを受講者が感じ取る ことができるようになることが目標である。 <ディプロマポリシーとの関係> この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシー DP3,4,5,8及びカリキュラムポリシー CP3,4,5,8 に対応しています。 なお,旧カリキュラム(令和元年度以前入学者対象)では,この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシーDP1, DP3, DP4, DP6 及びカリキュラムポリシーCP7, CP9に対応しています。 <日本大学教育憲章との関係> ・自らが獲得してきた数理科学的知識を基礎とし、その上で既存の知識にとらわれることなく、数理科学的根拠に基づいて論理的に考察することができる(A-3-3)。 ・日常生活における現象に潜む数理科学的問題を発見し、専門的知識に基づいて解決案を作成できる(A-4-3)。 ・新しい問題に取り組む意識を持ち、そのために必要な情報を収集することができる(A-5-2)。 ・自分の学修経験の振り返りを継続的に行うことができる(A-8-1)。 |
授業の形式 | 講義 |
授業の方法 | 一部の講義はBlackboard を通じてオンデマンド教材を配信する。受講生はその教材を視聴し、学修する。 対面参加が困難な学生については、教員の許可を受けて、Zoomにてオンライン参加もしくはオンデマンド型教材で学修することができる。 Zoom での参加回数には制限があるので詳しくは講義中に確認すること。 ①Blackboard 上に各回掲示される簡単なクイズに取り組むことで授業参画度を測る。 またBlackboardの掲示板機能を通じて質問と議論の場を提供する。 ②レポート用の問題はBlackboard 上に掲示するので指定期日までに Word, TeX等デジタル・データで準備して提出するか、手書きの原稿をスマートフォン等で撮影してメールで提出する。 郵送によるレポート提出を希望する者は事前に相談すること。レポートのフィードバック方法については講義内でお知らせします。 尚、授業計画は受講生の理解度に応じて変更する可能性がある。 |
授業計画 | |
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1 |
グラフの概念と非負行列との関係
【事前学習】シラバスを確認しておくこと。 (2時間) 【事後学習】与えられたグラフから隣接行列が計算できるようになること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
2 |
射影距離
【事前学習】距離の公理を復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】縮小写像の原理を理解すること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
3 |
縮小写像の原理
【事前学習】線形代数の固有値・固有ベクトルを復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】完備距離空間のコーシー列の性質が定理の証明にいかに使われるのか把握すること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
4 |
ペロン・フロベニウスの定理
【事前学習】縮小写像の原理を理解しておくこと。 (2時間) 【事後学習】講義では省略した一般の場合の証明について考えておくこと。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
5 |
グーグルのページランキングの原理
【事前学習】第4回のペロン・フロベニウスの定理がベースとなるのでよく復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】実際にネット検索をしてページランキングを調べてみること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
6 |
有限マルコフ連鎖とエルゴード定理
【事前学習】ペロン・フロベニウスの定理の証明を見返しておくこと。 (2時間) 【事後学習】マルコフ連鎖のエルゴード定理の意味を理解しておくこと。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
7 |
記号力学系
【事前学習】マルコフ連鎖の議論を見返しておくこと。 (2時間) 【事後学習】記号力学系の抽象性に慣れておくこと。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
8 |
線形汎関数
【事前学習】記号力学系・距離空間の定義を復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】線形汎関数の例を探しておくこと。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
9 |
マルコフ連鎖としての記号力学系
【事前学習】マルコフ連鎖・記号力学系を復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】記号力学系間の作用素とペロン・フロベニウスの定理との関係を調べてみること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
10 |
ストーン・ワイエルシュトラスの定理
【事前学習】距離空間について復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】ワイエルシュトラスの多項式近似定理との関連を調べておくこと。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
11 |
ワイルの一様分布定理
【事前学習】ストーン・ワイエルシュトラスの定理を復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】乱数について調べてみること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
12 |
フーリエ級数による展開
【事前学習】複素数の四則演算・オイラーの公式を復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】講義中に述べた問題に取り組むこと。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
13 |
ディリクレの定理
【事前学習】滑らかな関数のフーリエ級数による展開定理を復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】不連続点でのフーリエ和の挙動を自分の手で確認しておくこと。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
14 |
フーリエ級数の応用:等周問題
【事前学習】ディリクレの定理の内容を確認しておくこと。 (2時間) 【事後学習】講義で扱った問題以外のフーリエ級数の応用例を探してみること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
15 |
フーリエ級数からフーリエ解析へ:展望 【オンデマンド授業】
【事前学習】フーリエ級数の部分全体を復習しておくこと。 (2時間) 【事後学習】与えられた課題に取り組むこと。 (2時間) 【授業形態】オンデマンド型授業 |
その他 | |
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教科書 | なし |
参考書 | 前半はマルコフ連鎖関連の書籍が参考になる. 後半の内容は複素解析・フーリエ解析の本でさらに深く学べます。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:講義中に出される問題と別途指定した課題に取り組んで提出。(70%)、授業参画度:質問・自己点検シート等で評価する。オンデマンド授業の時はコース・ページ上のクイズに取り組むことで評価する。(30%) レポートは議論の正確さと学修内容の理解度を中心に評価する。 提出はBlackboard 上のコース・ページにある回収ポストで回収する。対面授業に参加できない学生についても同様。 |
オフィスアワー | Blackboard・メールを通じて質問を回収し回答を個別に返すか, あるいはBlackboard上に掲示する。 |