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教育学演習3

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科目名 教育学演習3
教員名 広田照幸
単位数    1 学年    3 開講区分 文理学部
科目群 教育学科
学期 前期 履修区分 必修
授業概要 近年の教育改革論で何が焦点になって来たのかを整理した後、教育改革の考え方の分岐点になるいくつかの原理的ポイントを、理論研究・歴史研究の両面から掘り下げる。具体的には、学校をとりまくさまざまなアクターの自由、6-3-3-4制の見直し、カリキュラムの見直し、教育目的・目標の位置づけなどについて焦点を当てる。なお、自治体での教員の研修講師や組合での研修講師をたくさんこなしてきた経験を踏まえて、知識やスキルの修得に関しては、現場の教員に必要になる知識やスキルが何であるかを重視しつつ、授業を進める。
授業のねらい・到達目標 内容面では、教育改革をめぐる昨今の状況を理解し、理論的、歴史的な文脈でそれの諸問題を考察し、自分なりの意見や見解を持つことができるようになることである。同時に、学術論文を読みこなす力量が形成され、教育学の固有の理論や概念を使いこなすことができるようになり、教育現場などで必要になる知識や思考の基礎が幅広く得られることになる。

この科目は文理学部(学士(教育学))のディプロマポリシーDP1,DP3,DP4,及びカリキュラムポリシーCP1,CP4,CP7に対応しています。
授業の方法 この授業では、講読文献を指定し、内容を紹介する特定の学生のほかは、各自が事前にコメントのメモを用意して、受講者全体及びグループごとに、報告・討論する形で進める。全体での報告や討議、グループワークのほか、一部分に講義形式も導入する。本授業の事前・事後学習は、合わせて1時間の学習を目安とします。
履修条件 1回目の授業には、指定テキストを購入して持参すること。
授業計画
1イントロダクション
 授業の概要を説明した後、課題の説明と分担の割り当てを行う。短い雑誌記事をもとにディスカッションを行い、グループワークの仕方を確認しつつ、今回以降の各自の取り組みを可能にする。
【事前学習】シラバスを確認しておくこと。
【事後学習】授業で扱ったトピックについて、配布された資料、報告と質疑、教員の解説などを振り返り、情報を集めて自分なりに整理しておく。
22000年代の教育改革の動向
 2000年代の教育改革の動向について教員が講義をし、それをもとにグループで話し合いをする。教育改革の動向を理解し、現状はどうなっているのかを説明できるようになる。
【事前学習】これまでの教育学科での学習の中に出てきた、教育改革の動向に関する情報を、それぞれ思い出して整理しておく。
【事後学習】配布された資料、報告と質疑、教員の解説などを振り返り、情報を集めて自分なりに整理しておく。
3学校教育と自由
 指定テキスト第1章「社会変動と「教育における自由」」及び、その章に関連した「序論」の中の記述部分を読み、特定の担当者が全員向けに第1章の内容を概説した後、受講者のコメントをもとに、議論を行う。「教育における自由」をめぐる葛藤とその性質について理解し、説明できるようになる。
【事前学習】今回の指定文献を入手し、線を引いたり書き込みをしたりしながら読んでコメントを作る。特定の担当者は、全員向けに内容を要約したレジュメを作る。
【事後学習】配布された資料、報告と質疑、教員の解説などを振り返り、情報を集めて自分なりに整理しておく。
4能力を測るということ
 指定テキスト第2章「能力に基づく選抜のあいまいさと恣意性」及び、その章に関連した「序論」の中の記述部分を読み、特定の担当者が全員向けに第2章の内容を概説した後、受講者のコメントをもとに、議論を行う。能力を測るということがもつ原理的な問題点とその性質について理解し、説明できるようになる。
【事前学習】今回の指定文献を入手し、線を引いたり書き込みをしたりしながら読んでコメントを作る。特定の担当者は、全員向けに内容を要約したレジュメを作る。
【事後学習】配布された資料、報告と質疑、教員の解説などを振り返り、情報を集めて自分なりに整理しておく。
5「生まれつきの能力差に応じた教育」という考え方について
 指定テキスト第3章「生まれつきの能力差に応じた教育?」及び、その章に関連した「序論」の中の記述部分を読み、特定の担当者が全員向けに第3章の内容を概説した後、受講者のコメントをもとに、議論を行う。「生まれつきの能力差に応じた教育」という考え方がもつ原理的な問題点とその性質について理解し、説明できるようになる。
【事前学習】今回の指定文献を入手し、線を引いたり書き込みをしたりしながら読んでコメントを作る。特定の担当者は、全員向けに内容を要約したレジュメを作る。
【事後学習】配布された資料、報告と質疑、教員の解説などを振り返り、情報を集めて自分なりに整理しておく。
6職業教育主義にどう向き合うか
 指定テキスト第4章「職業教育主義を超えて」及び、その章に関連した「序論」の中の記述部分を読み、特定の担当者が全員向けに第4章の内容を概説した後、受講者のコメントをもとに、議論を行う。学校にはびこっている職業教育主義という考え方がもつ原理的な問題点とその性質について理解し説明することができるようになるとともに、それにどう向き合うかを自分の問題として考えていくことができる。
【事前学習】今回の指定文献を入手し、線を引いたり書き込みをしたりしながら読んでコメントを作る。特定の担当者は、全員向けに内容を要約したレジュメを作る。
【事後学習】配布された資料、報告と質疑、教員の解説などを振り返り、情報を集めて自分なりに整理しておく。
7学校教育と政治的教養
 指定テキスト第5章「子どもたちに市民になってもらうための教育」及び、その章に関連した「序論」の中の記述部分を読み、特定の担当者が全員向けに第5章の内容を概説した後、受講者のコメントをもとに、議論を行う。学校教育がいかに子どもたちを政治から遠ざけてきたのか、それのどこが問題なのかを理解し、今後のあるべき教育の方向について、説明できるようになる。
【事前学習】今回の指定文献を入手し、線を引いたり書き込みをしたりしながら読んでコメントを作る。特定の担当者は、全員向けに内容を要約したレジュメを作る。
【事後学習】配布された資料、報告と質疑、教員の解説などを振り返り、情報を集めて自分なりに整理しておく。
8ボランティアを通して学ぶことの功罪
 指定テキスト第6章「『ボランティアを通して学ぶ』ことの両義性と微妙さ」及び、その章に関連した「序論」の中の記述部分を読み、特定の担当者が全員向けに第6章の内容を概説した後、受講者のコメントをもとに、議論を行う。ボランティアを通して学ぶ、という教育のあり方がもつ長所と短所を理解し、今後のあるべき教育の方向について、説明できるようになる。
【事前学習】今回の指定文献を入手し、線を引いたり書き込みをしたりしながら読んでコメントを作る。特定の担当者は、全員向けに内容を要約したレジュメを作る。
【事後学習】配布された資料、報告と質疑、教員の解説などを振り返り、情報を集めて自分なりに整理しておく。
9実験と実践/遺伝と環境の問題を考える
 指定テキスト第7章「大正時代の新教育と社会」及び、その章に関連した「序論」の中の記述部分を読み、特定の担当者が全員向けに第7章の内容を概説した後、受講者のコメントをもとに、議論を行う。特別な事例を事件として行うことと実践として普及させていくやり方の違い、教育における遺伝と環境の問題について、歴史的な観点で理解し、説明できるようになると同時に、現代の教育改革をどう考えたらよいのかについて応用できるようになる。
【事前学習】今回の指定文献を入手し、線を引いたり書き込みをしたりしながら読んでコメントを作る。特定の担当者は、全員向けに内容を要約したレジュメを作る。
【事後学習】配布された資料、報告と質疑、教員の解説などを振り返り、情報を集めて自分なりに整理しておく。
10教育における絶えざる失敗と意図せざる成功
 指定テキスト第8章「教育における絶えざる失敗と意図せざる成功」及び、その章に関連した「序論」の中の記述部分を読み、特定の担当者が全員向けに第8章の内容を概説した後、受講者のコメントをもとに、議論を行う。戦前期の中等工業教育政策の事例を通して、教育改革の意図―現実-帰結について、大きな見取り図を把握できるようになると共に、教育政策の失敗をどう考えたらよいかを説明できるようになる。
【事前学習】今回の指定文献を入手し、線を引いたり書き込みをしたりしながら読んでコメントを作る。特定の担当者は、全員向けに内容を要約したレジュメを作る。
【事後学習】配布された資料、報告と質疑、教員の解説などを振り返り、情報を集めて自分なりに整理しておく。
11ポスト震災の教育をどう考えるか
 指定テキスト終章「ポスト震災の教育をどう考えるか」及び、その章に関連した「序論」の中の記述部分を読み、特定の担当者が全員向けに終章の内容を概説した後、受講者のコメントをもとに、議論を行う。現代日本の教育改革のあり方をさまざまな理論的なポイントをふまえて理解するとともに、今後の教育改革について、理論的課題や原理的概念を把握したうえで、自分なりの見解を持つことができるようになる。
【事前学習】今回の指定文献を入手し、線を引いたり書き込みをしたりしながら読んでコメントを作る。特定の担当者は、全員向けに内容を要約したレジュメを作る。
【事後学習】配布された資料、報告と質疑、教員の解説などを振り返り、情報を集めて自分なりに整理しておく。
12教育政策の動態を探る
 授業内で事前に指示したテキストについて、特定の担当者が全員向けに内容を概説した後、受講者のコメントをもとに、議論を行う。現代日本の教育改革がどういうダイナミズムの中で展開してきているのかについて理解するとともに、今後の政治や行政と教育改革との関係を把握できるようになるともに、自分なりの見解を持つことができるようになる。
【事前学習】今回の指定文献を入手し、線を引いたり書き込みをしたりしながら読んでコメントを作る。特定の担当者は、全員向けに内容を要約したレジュメを作る。
【事後学習】配布された資料、報告と質疑、教員の解説などを振り返り、情報を集めて自分なりに整理しておく。
13今後必要な教育政策を考える
 授業内で事前に配布したテキストについて、特定の担当者が全員向けにテキストの内容を概説した後、受講者のコメントをもとに、議論を行う。現代日本の教育改革のあり方をさまざまな理論的・歴史的なポイントをふまえて理解するとともに、今後の教育改革について考えられる具体的な政策案を把握したうえで、自分なりの見解を持つことができるようになる。
【事前学習】今回の指定文献を入手し、線を引いたり書き込みをしたりしながら読んでコメントを作る。特定の担当者は、全員向けに内容を要約したレジュメを作る。
【事後学習】配布された資料、報告と質疑、教員の解説などを振り返り、情報を集めて自分なりに整理しておく。
14総括討論
 授業の中身を振り返って、各自が感想や疑問点を出し、全体及びグループで話し合う。教育改革の全体像を把握し、個々の改革の位置づけを理解できるようになるとともに、改革論をめぐる対立の焦点がどこにあるのかを説明することができるようになる。
【事前学習】配布された資料、報告と質疑、教員の解説などを振り返り、情報を集めて自分なりに整理し、コメントを作成する。
【事後学習】全体及びグループでの話し合い、教員の解説などを振り返り、情報を集めて自分なりに整理しておく。
15ここまでの振り返り
 全体の流れを振り返りつつ、レポート作成のための個別相談を行う。
【事前学習】各自で図書館やWEBを使いこなしながら、レポート作成に向けた情報の収集と吟味を進め、疑問点や困った点を洗い出しておく。
【事後学習】教員が指摘した点を踏まえて、レポートを書く。
その他
教科書 広田照幸 『教育は何をなすべきか――能力・職業・市民――』 岩波書店 2015年
成績評価の方法及び基準 レポート(30%)、授業参画度(40%)、担当報告(30%)
レポートは、この授業の最後までに各自で準備を進め、執筆、提出してもらいます。ディスカッション、意見発表、課題報告等で、授業参画度を評価します。
オフィスアワー 月曜日12:15~13:00 本館04380室 事前アポは原則として不要

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