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法学

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令和2年度以降入学者 法学
令和元年度以前入学者 法学
教員名 三隅 諒
単位数    2 学年 1~4 開講区分 文理学部
科目群 総合教育科目
学期 後期 履修区分 選択
授業形態 対面授業
Canvas LMSコースID・コース名称 2020520A7 2024法学(三隅諒・後・水2)
授業概要 「法学」という科目は,しばしば「法の一般理論」についての講義を中心に構成する,とされることが多い。
しかし,「法の一般理論」について,民法や刑法などの具体的な法の知識が全くない状態で理解することは(少なくとも担当者にとっては)極めて困難である。

そこで,この「法学」では,憲法のほか,民法・刑法・民事訴訟法・刑事訴訟法といった主要な法令がどのような内容を規定しているか,実際にどのように運用されているかについて,具体例を踏まえて学修する。
たとえば,民法や刑法であれば,具体的な事例を想定して,どのように法を適用するかを文章に表してもらうことを予定している。
また,民事訴訟法や刑事訴訟法についても,具体的な事例を想定して,当事者であればどのような訴訟活動を行うか,裁判官であればどのような訴訟指揮を行うかなどを考えてもらいたい。
そのような作業を通じて,大まかに法がどのようなものであるかをイメージしてもらった上で,最後に法全体にかかわる理論について簡単なまとめをすることを想定している。

こうした学修は,一面的には法に関する知識の修得を目的とするように見えるが,真の狙いは,知識の修得を通じて,「法的なものの考え方」を身につけてもらい,その表現力を高めることにある。
法についての細かな知識を忘却しても,なお「法的なものの考え方」を残せるような講義をできればと考えている。
授業のねらい・到達目標 各法領域の関係や他国の法制度との比較を通じ,基礎的な法的理解を身につける。
実社会で現在通用している法律がどのようなものであるかを理解する。また,法的なものの考え方を修得し,文章に表現する力を身につける。

この科目は,文理学部教育課程表のA-2(DP2・CP2)[世界の現状を理解し、説明する力]の1,A-3(DP3・CP3)[論理的・批判的思考力]の1,A-4(DP4・CP4)[問題発見・解決力]の1に対応している。
世界諸国の歴史や政治,経済,文化,価値観,信条などの現状を概説できる(A-2-1)。
仮説に基づく課題や問題を提示し,客観的な情報を基に,論理的・批判的に考察することの重要性を説明できる(A-3-1)。
事象を注意深く観察して,解決すべき問題を認識できる(A-4-1)。
この科目は文理学部のDP及びCP2,3,4に対応している。
授業の形式 講義
授業の方法 予め授業スライドを配布し,教科書とスライドに基づいて授業を行う。スライドはタブレットやPC等でも構わないので,手元で閲覧できるようにしておくことが望ましい。また,六法を使用するので,可能であれば紙の小型六法を手元に置いてほしいが,負担であればインターネット上で参照しても構わない。
講義中,スライド以外の資料やWebサイトを参照することがあり,その場合は適宜スクリーンに投影する。また,復習用に課題を出すことがあり,その際は次の授業の冒頭で解説を行う。
履修条件 前期の履修状況によっては,CHIPS による抽選を行うことがある。
授業計画
1 【法学とは】
法学とは何かについて,簡単な事例問題に対するアプローチを見ながら,イメージを修得する。担当者の関心上,実社会で現在通用している法律を,どのように使いこなすかということを重点的に学習する。
【事前学習】シラバスと授業スライドを熟読する。なお,教科書の購入については初回スライドのなかで説明するので,購入前に必ず授業スライドを見ること。 (2時間)
【事後学習】授業スライドを再度読み,講義内容をまとめておく。教科書の第1章を中心に(わからないところがあってもいいので)一読してみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 【刑法①―基礎知識】
法解釈の技法を学ぶ一助として,犯罪論の基本的な考え方を修得する。(A-3-1)。
【事前学習】授業スライドを熟読する。余力があれば,教科書の第14章を一読する。 (2時間)
【事後学習】授業スライドを再度読むとともに,教科書の第14章を読んで,講義内容をまとめておく。また,復習用の課題について,余力の限りで考えてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 【刑法②―文書の書き方】
法解釈の技法を学ぶ一助として,刑法の事例問題を素材に,法的文書の基本的な書き方を修得する。(A-4-1)。
【事前学習】授業スライドを熟読する。余力があれば,参考書の第3章を一読する。 (2時間)
【事後学習】授業スライドを再度読むとともに,参考書の第3章を読んで,講義内容をまとめておく。また,復習用の課題について,余力の限りで考えてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 【刑法③―判例の読み方・文献の調べ方】
法解釈の技法を学ぶ一助として,刑法判例を素材に,判例の読み方・調査方法を修得する。また,法学の専門的文献の調査方法も併せて修得する。(A-3-1)。
【事前学習】授業スライドを熟読する。余力があれば,参考書の第2章を一読する。 (2時間)
【事後学習】授業スライドを再度読むとともに,参考書の第2章を読んで,講義内容をまとめておく。また,復習用の課題について,余力の限りで考えてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 【民法①―契約】
法解釈の技法を学び,かつ法分野ごとの考え方の差異を理解するため,民事法のうち契約法に関する基本的な考え方を修得する。(A-3-1,A-4-1)。
【事前学習】授業スライドを熟読する。余力があれば,教科書の第2章・第4章を一読する。 (2時間)
【事後学習】授業スライドを再度読むとともに,教科書の第2章・第4章を読んで,講義内容をまとめておく。また,復習用の課題について,余力の限りで考えてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 【民法②―物権・不法行為】
法解釈の技法を学び,かつ法分野ごとの考え方の差異を理解するため,民法のうち不法行為法と物権法に関する基本的な考え方を修得する。(A-3-1,A-4-1)。
【事前学習】授業スライドを熟読する。余力があれば,教科書の第3章・第4章を一読する。 (2時間)
【事後学習】授業スライドを再度読むとともに,教科書の第3章・第4章を読んで,講義内容をまとめておく。また,復習用の課題について,余力の限りで考えてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 【民事手続①】
法曹三者の役割を修得するとともに,実体法と手続法の差異を理解し,手続法の固有の発想を学ぶため,主として民事手続の作用に関する基本的な考え方を修得する。(A-3-1)。
【事前学習】授業スライドを熟読する。余力があれば,教科書の第11章・Appendix7を一読する。 (2時間)
【事後学習】授業スライドを再度読むとともに,教科書の第11章・Appendix7を読んで,講義内容をまとめておく。また,復習用の課題について,余力の限りで考えてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 【民事手続②】
実体法と手続法の差異を理解し,手続法の固有の発想を学ぶため,民事手続法のうち民事訴訟の手続・執行・保全に関する基本的な考え方を修得する。(A-3-1)。
【事前学習】授業スライドを熟読する。余力があれば,教科書の第12章・Appendix5を一読する。 (2時間)
【事後学習】授業スライドを再度読むとともに,教科書の第12章・Appendix5を読んで,講義内容をまとめておく。また,復習用の課題について,余力の限りで考えてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 【刑事手続①】
法曹三者の役割を修得するとともに,実体法と手続法の差異を理解し,手続法の固有の発想を学ぶため,刑事手続法のうち捜査に関する基本的な考え方を修得する。(A-3-1)。
【事前学習】授業スライドを熟読する。余力があれば,教科書の第17章を一読する。 (2時間)
【事後学習】授業スライドを再度読むとともに,教科書の第17章を読んで,講義内容をまとめておく。また,復習用の課題について,余力の限りで考えてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 【刑事手続②】
実体法と手続法の差異を理解し,手続法の固有の発想を学ぶため,刑事手続法のうち起訴・公判・刑の執行に関する基本的な考え方を修得する。(A-3-1)。
【事前学習】授業スライドを熟読する。余力があれば,教科書の第18章を一読する。 (2時間)
【事後学習】授業スライドを再度読むとともに,教科書の第18章を読んで,講義内容をまとめておく。また,復習用の課題について,余力の限りで考えてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 【公法①】
日本の法制度の理解,及び法解釈の技法を学ぶ一助として,憲法における人権論に関する基本的な考え方を修得する。(A-2-1,A-3-1)。
【事前学習】授業スライドを熟読する。余力があれば,教科書の第19章~第21章を一読する。 (2時間)
【事後学習】授業スライドを再度読むとともに,教科書の第19章~第21章を読んで,講義内容をまとめておく。また,復習用の課題について,余力の限りで考えてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 【公法②】
日本の法制度の理解,及び法解釈の技法を学ぶ一助として,憲法における統治機構や行政法の基本的な考え方を習得する。(A-2-1,A-3-1)。
【事前学習】授業スライドを熟読する。余力があれば,教科書の第22章・第23章を一読する。 (2時間)
【事後学習】授業スライドを再度読むとともに,教科書の第22章・第23章を読んで,講義内容をまとめておく。また,復習用の課題について,余力の限りで考えてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 【法の基礎理論】
法の存在形式や一般法と特別法の関係,判例の法諺性,法の役割と隣接領域との違いについて,前回までの学習も踏まえて理解を整理する。(A-2-1)。
【事前学習】授業スライドを熟読する。余力があれば,参考書の第1章・第4章を一読する。 (2時間)
【事後学習】授業スライドを再度読むとともに,参考書の第1章・第4章を読んで,講義内容をまとめておく。また,復習用の課題について,余力の限りで考えてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 【授業内試験・解説】
授業内試験を行う。やや時間を開けて,試験の解説を行う。(A-2-1,A-3-1,A-4-1)。
【事前学習】試験勉強として,これまでの授業スライドや教科書・参考書を熟読する。 (2時間)
【事後学習】授業スライド(試験の解説・採点基準)を読み込むと共に,出題箇所の講義スライドや教科書・参考書を読んで,講義内容をまとめる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 【講評・まとめ】
授業内試験の講評を行うとともに,講義全体のまとめを行う。
【事前学習】試験の解説・講評を熟読する。余力があれば,これまでの授業スライドも見返してみる。 (2時間)
【事後学習】講評の内容を自分なりにまとめる。余力があれば,教科書・参考書や他の法学入門の書籍をひとつ長期休暇中に通読してみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 堀口悟郎・斎藤一久ほか 『図録法学入門』 弘文堂 2024年
参考書 三上威彦ほか 『法を学ぼう』 信山社 2020年
上記に掲げた以外の参考書については,初回授業や各回の授業のなかで適宜掲示する。
成績評価の方法及び基準 授業内テスト:第14回に実施する授業内試験によって評価する。(90%)、授業参画度:授業後にコメントシート上で課題を出した場合は,評価に組み入れることがある。(10%)
成績評価の方法については,初回に説明するので,必ず確認すること。
オフィスアワー 授業後の昼休みの時間帯であれば,講義を行う講堂等でそのまま対応する。
授業前に質問したい場合や,法学部の研究室を訪ねたい場合などは,事前にメールにてアポイントメントをとっていただければ,随時対応する。
メール:misumi.ryo☆nihon-u.ac.jp(☆を@に置き換えてください。)

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