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欧米の歴史・社会・文化

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令和2年度以降入学者 欧米の歴史・社会・文化
教員名 伊藤雅之
単位数    2 学年 1~4 開講区分 文理学部
科目群 総合教育科目
学期 後期 履修区分 選択
授業形態 対面授業
Canvas LMSコースID・コース名称 206252A05 2024欧米の歴史・社会・文化(伊藤雅之・後・火2)
授業概要 ・歴史の知識を社会人として生きる中で役立てられるとすれば、それはどういった面においてか、という視点を念頭に置きつつ、古代地中海の人々が構築した有形・無形の文化や社会システムをその歴史の展開と絡めながら取り上げ、そこに見出される知見を、今を生きる人間が個人のレベルでどう活かせるかを考える。
授業のねらい・到達目標 ・古代地中海の人々が生存の確保やより快適な暮らしを実現するために構築したものへの理解を深め、当該地域に限らず、過去の人々が磨いた知恵を自分自身であればどのように活用できそうか、また既にあるものをさらにアップグレードするとすればどういったことが可能であるかを、自分なりに考えていく技術を培っていく。

・この科目は文理学部のDPおよびCPの1、2、3に対応している。

・経験や学修から得られた豊かな知識と教養に基づいて、倫理的な課題を理解し、また説明できるようになる。(A-1-1)
・世界諸国の歴史や政治、経済、文化、価値観、信条などの現状を概説できるようになる。(A-2-1)
・仮説に基づく課題や問題を提示し、客観的な情報を基に、論理的・批判的に考察することの重要性を説明できるようになる。(A-3-1)
授業の形式 講義
授業の方法 ・Canvas LMSを通して事前に配布する授業資料(A4で10ページくらいのレジュメ)を使っての講義。
・履修者は毎回、この資料に目を通した上で授業に臨むこと(授業内でも紙に印刷したものを配布する)。
・履修を希望する者は、初回授業前日までにCanvas LMSのコース登録を済ませ、「連絡事項」を確認しておくこと。
・なお、この講義では毎回その日の授業で取り上げた内容に関連した課題を2点出す(「課題第1回その1」および「課題第1回その2」という具合に呼ぶ)が、これに関しては次の4つのポイントに注意すること。
1) この授業ごとに出す課題2点のうちの1点(「課題第〇回その1」)は、その日の授業内で取り組んでもらってその場で回収し(これを提出することでその日の授業に出席したとカウントする)、もう1点(「課題第〇回その2」)は、その日の授業終了後にCanvas LMSを通して配布して、そこから5日のうちに同様にして回収する。
2) 授業を無断で欠席したなどの理由から「課題第〇回その1」を授業内で提出しなかった者が提出した「課題第〇回その2」は、受理・採点しない。
3) ただし、やむを得ない事情があって授業を欠席し、それについてメールを通して担当教員に説明して了解を得た場合は(この連絡は当該授業の前でも後でもよい)、この限りではない(特段の理由がなければ欠席のカウント自体は行なうが)。
4) この授業ごとの課題の解答および解答例は、次の回の授業の最初のところで示す(第15回目の授業のそれについては、翌週にCanvas LMS経由で伝える)。
・加えて、学期末には「期末課題(読書レポート)」を課し、この2種類の提出物(授業ごとの課題と読書レポート)により成績評価を行なう。
授業計画
1 導入(授業の方向性や、取り上げる予定の地域などについて説明する)
【事前学習】事前に配布される第1回授業のための講義レジュメに目を通し、かつまた、大学および自分が住んでいる地域の図書館に、どのような古代ギリシア・ローマに関連する書籍があるかをチェックしておくこと。 (1時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、前述の「授業ごとに出す課題」の第1回目に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 古代地中海の碑文(1):世代を超えて約束や記憶および信用を保存しようという発想(なお、第1回授業の日に課した「授業ごとの課題」のフィードバックはこの第2回授業始まりのところで行なう(これ以降の「授業ごとの課題」についても同様とする))
【事前学習】事前に配布される第2回授業のための講義レジュメや、また第1回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、特に古代ギリシアにおいて盛んに作られた「金石文」というものについて、可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「授業ごとに出す課題」の第2回目に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 古代地中海の碑文(2):権利の保障と会計報告という発想の誕生(なお、第1回から第9回くらいまでにおいては、特にA-1-1とA-2-1を念頭に授業を進める)
【事前学習】事前に配布される第3回授業のための講義レジュメや、また第2回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、古代ギリシアの都市国家の中でも特に有名なアテナイ(現アテネ)がどのような勢力だったかを、可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「授業ごとに出す課題」の第3回目に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 古代地中海の碑文(3):政治的宣伝活動を展開するという発想の出現
【事前学習】事前に配布される第4回授業のための講義レジュメや、また第3回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、現在もローマの街に残る「コンスタンティヌスの凱旋門」について、可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「授業ごとに出す課題」の第4回目に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 古代地中海における人間関係(1):法的保護がない中での外国人との交流
【事前学習】事前に配布される第5回授業のための講義レジュメや、また第4回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、「国際法」の概念について可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「授業ごとに出す課題」の第5回目に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 古代地中海における人間関係(2):古代ローマのパトロネージ
【事前学習】事前に配布される第6回授業のための講義レジュメや、また第5回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、「パトロネージ」と呼ばれる概念について、可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「授業ごとに出す課題」の第6回目に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 古代地中海における人間関係(3):公助と共助
【事前学習】事前に配布される第7回授業のための講義レジュメや、また第6回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、古代ローマにおいて展開された「アリメンタ制度」について可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「授業ごとに出す課題」の第7回目に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 古代地中海のインフラ(1):水道と道路の整備およびメンテナンス
【事前学習】事前に配布される第8回授業のための講義レジュメや、また第7回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、古代ローマの街道として特に名高い「アッピア海道」について可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「授業ごとに出す課題」の第8回目に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 古代地中海のインフラ(2):競技場と劇場
【事前学習】事前に配布される第9回授業のための講義レジュメや、また第8回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、現代のジムの源流ともいえる施設ギュムナシオンについて可能な限り調べておくこと。 (1.5時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「授業ごとに出す課題」の第9回目に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 古代地中海の奴隷と労働者(1):そもそもどのように労働をした?(なお、このあたりから最終回までにおいては、特にA-3-1を念頭に授業を進める)
【事前学習】事前に配布される第10回授業のための講義レジュメや、また第9回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、古代ローマのいわゆる「解放奴隷」について可能な限り調べておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「授業ごとに出す課題」の第10回目に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 古代地中海の奴隷と労働者(2):国外での労働
【事前学習】事前に配布される第11回授業のための講義レジュメや、また第10回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、クセノフォン(クセノポン)が著した『アナバシス』という作品について可能な限り調べておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「授業ごとに出す課題」の第11回目に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 古代地中海の人々とお金
【事前学習】事前に配布される第12回授業のための講義レジュメや、また第11回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、アテナイで発行されたいわゆる「フクロウ(・)コイン」について可能な限り調べておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「授業ごとに出す課題」の第12回目に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 古代地中海の軍(1):重装歩兵と社会構造の関係
【事前学習】事前に配布される第13回授業のための講義レジュメや、また第12回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、古代地中海で主要な兵科であり続けた「重装歩兵」について可能な限り調べておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「授業ごとに出す課題」の第13回目に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 古代地中海の軍(2):平時における兵士の役割とその社会的地位
【事前学習】事前に配布される第14回授業のための講義レジュメや、また第13回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、古代ローマの軍の基本単位だった「軍団(レギオ(レギオー))」について可能な限り調べておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「授業ごとに出す課題」の第14回目に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 さらなる史料の紹介
【事前学習】事前に配布される第15回授業のための講義レジュメや、また第14回講義レジュメの末尾で紹介した文献などに目を通しつつ、ここまでに配布した資料や自身が作成したノートを見直し、不明点があれば質問できるようにしておく。 (1時間)
【事後学習】講義レジュメを見直しながら、「授業ごとに出す課題」の第15回目に取り組み、さらにまた期末課題(読書レポート)を仕上げる。 (8時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 使用しない
参考書 ・特定の書籍をここで挙げることはしないが、毎回の講義レジュメの末尾のところで、次回の授業内容に関連する書籍やインターネット上で公開されている論文などをその都度紹介していく予定。
成績評価の方法及び基準 レポート:期末課題(読書レポート)への取り組み(25%)、授業内テスト:毎回の授業ごとに出される課題への取り組み(75%)
・読書レポートの題材は、基本的には毎回の講義レジュメの末尾のところで紹介していく次回のトピックに関連した書籍ないし論文の中で、「読書レポートの題材としてもよい」という趣旨のコメントを添えているもの、および、授業内容とは直接には関係しないが題材として相応しいものとして紹介するもののうちのいずれかを、各履修者が選んでいくという形にする予定。
・なお、授業ごとに出す課題のうち「課題第〇回その1」は、翌週のレジュメで解答を提示するので、担当教員の了解を得て欠席した者からのものであっても、その授業があってから5日後の23時59分以降は受理・採点しないものとするが、「課題第〇回その2」の方は、通常通り出席した者からのものか、担当教員の了解を得て欠席した者からのものかを問わず、5日後の23時59分以降も、読書レポートの締め切りの時点までは、「遅延」による減点を行なうが受理・採点する。
・他方で、成績評価の面で期末課題のウェイトは25%であるが、この読書レポートを提出しなかった者には、原則として、毎回の授業ごとに出す課題の点数の総計に関係なく、単位は出さないものとする。
オフィスアワー 質問や相談は随時、Canvas LMSを通して受け付ける。

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