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令和2年度以降入学者 | 原子の世界 | ||||
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令和元年度以前入学者 | 物質科学のフロンティア1 | ||||
教員名 | 川上隆輝 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 1~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 総合教育科目 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択 |
授業形態 | 対面授業(一部遠隔授業) |
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Canvas LMSコースID・コース名称 | 212352A34 2024原子の世界(川上隆輝・後・金2) |
授業概要 | 原子(元素)は,陽子の数で分類するとわずか118種類である。しかし,物質は構成する原子の種類やその配列を変えることで様々な性質をもつようになる。物質の多様性の起源は,何から生じるのかを物理や化学を用いて解き明かす。物質の多様性を解き明かすために主役を演じるのが電子である。電子は,非常に小さいため,よく知られているマクロな物理法則(ニュートン力学)とは異なるミクロな世界を記述する量子論に従うことが知られている。本授業では,量子論を解説しながら,物質の多様性の利き所を理解する。 |
授業のねらい・到達目標 | 高等学校では学ぶ機会の少ないミクロな世界(原子や分子)の物理を理解し,自然科学の振る舞いのみならず,便利なスマートホンなどの高性能な機能に応用されていることを理解する。この授業では,原子や分子の結合に注目して,物質の性質を理解し,学生自ら自然科学を考察することができるようになることを目標にする。 この科目は文理学部のDP3, 4, 5及びCP3, 4, 5に対応している。 仮説に基づく課題や問題を提示し客観的な情報を基に、論理的・批判的に考察することの重要性を説明できる。(A-3-1) 事象を注意深く観察して、解決すべき問題を認識できる。(A-4-1) 新しいことに挑戦する気持ちを持つことができる。(A-5-1) |
授業の形式 | 講義 |
授業の方法 | -授業の進め方- 対面授業(第1回~第14回)で行う。第15回はオンデマンドで授業内テストを行う。 対面授業への対面参加が困難な学生(学部が定めた条件に合致する学生)は,教員の許可をうけて,オンデマンド型で授業に参加することができる。(個別に相談に応じますので,メールまたは授業のときに相談すること。) 受講生は対面授業を受講した後に,毎回,Canvas LMSを用いて確認テストを解いてもらう。 -授業の内容- 高校の物理の授業のような公式の暗記と問題の解き方を学ぶのではなく,身近な物理現象を取り上げて,自然科学がわずかな法則にしたがい,その法則を扱って自然現象を考える力を教え,どのような物理法則を扱えば,自然現象が説明できるかをイメージできるようにする。 授業で用いた言葉の意味が分からなかったり,物理が理解できないときは,講義終了後に質問してもらえれば学生のレベルに合わせて対応する。 本授業の事前・事後学習は、各2時間の学習を目安とする。 授業中に出席をとる。 |
履修条件 | 抽選科目に指定する。 定員を超えたときは「CHIPSによる抽選」が実施される。 授業概要に書かれている内容に興味を持って取り組める学生が望ましい。 文系の学生も多く受講しているため,数式は極力避け,イラストと説明で講義を進める。 |
授業計画 | |
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1 |
ガイダンス(授業テーマや到達目標および授業の進め方について説明する。残りの時間で授業を行い,授業の雰囲気を知ってもらう)(A-5-1)
【事前学習】元素(原子)の周期表を手に入れて,鉄,コバルト,ニッケル,銅がどこに記載されているか調べる。 (2時間) 【事後学習】今後,授業で周期表を使う。インターネット上には様々な特徴のある周期表があるので,自分の好みに合ったものを探す。または,高等学校で使用した化学の教科書には周期表が載っているため,これを利用してもよい。 (2時間) 【担当教員】川上隆輝 【授業形態】対面授業 |
2 |
原子が集合することで生まれる物質の多様性について講義する。(A-3-1, A-4-1, A-5-1)【対面授業】
【事前学習】氷が水に浮く原理を考える。 (2時間) 【事後学習】物質の3態について説明できるようにする。 (2時間) 【担当教員】川上隆輝 【授業形態】対面授業 |
3 |
マクロの世界とミクロの世界について講義する。(A-3-1, A-4-1, A-5-1)
【事前学習】物理で使われるマクロとミクロの違いついて調べる。 (2時間) 【事後学習】ハイゼンベルクの不確定性原理を説明できるようにする。 (2時間) 【担当教員】川上隆輝 【授業形態】対面授業 |
4 |
原子核のまわりをまわる電子の軌道について講義する。(A-3-1, A-4-1, A-5-1)
【事前学習】電子における波と粒子の二重性について調べる。 (2時間) 【事後学習】電子が原子核のまわりに安定して存在できることについて説明できるようにする。 (2時間) 【担当教員】川上隆輝 【授業形態】対面授業 |
5 |
電子が磁石のはたらきをすることについて講義する。(A-3-1, A-4-1, A-5-1)
【事前学習】電子の「スピン」とは何かを調べる。 (2時間) 【事後学習】パウリの排他律について説明できるようにする。 (2時間) 【担当教員】川上隆輝 【授業形態】対面授業 |
6 |
原子をつなぐ電子の手(共有結合)について講義する。((A-3-1, A-4-1, A-5-1)
【事前学習】ダイヤモンドはなぜ硬いかについて調べる。 (2時間) 【事後学習】共有結合が固く結びつく結合になる原理について説明できるようにする。 (2時間) 【担当教員】川上隆輝 【授業形態】対面授業 |
7 |
室温で凍る水について講義する。(A-3-1, A-4-1, A-5-1)
【事前学習】氷が水に浮かぶ原理について調べる。 (2時間) 【事後学習】日常目にする氷の不思議さについて説明できるようにする。 (2時間) 【担当教員】川上隆輝 【授業形態】対面授業 |
8 |
原子が磁気を帯びるときはどのようなときかについて講義する。(A-3-1, A-4-1, A-5-1)
【事前学習】鉄くぎがなぜ,磁石に引き寄せられるのかについて調べる。 (2時間) 【事後学習】鉄くぎは磁石に引き寄せられるが,銅でできた10円玉は磁石に引き寄せられない。これらの違いを原子レベルで説明できるようにする。 (2時間) 【担当教員】川上隆輝 【授業形態】対面授業 |
9 |
鉄くぎと永久磁石の違いについて講義する。(A-3-1, A-4-1, A-5-1)
【事前学習】強磁性体のヒステリシス曲線について調べる。 (2時間) 【事後学習】鉄くぎと永久磁石の違いについて説明できるようにする。 (2時間) 【担当教員】川上隆輝 【授業形態】対面授業 |
10 |
金属結合と絶縁体(半導体)の違いについて講義する。(A-3-1, A-4-1, A-5-1)
【事前学習】金属,半導体,絶縁体について,性質の違いを調べる。 (2時間) 【事後学習】金属の性質について説明できるようにする。 (2時間) 【担当教員】川上隆輝 【授業形態】対面授業 |
11 |
金属人工格子について講義する。(A-3-1, A-4-1, A-5-1)
【事前学習】ハードディスクについて調べる。 (2時間) 【事後学習】ハードディスクの原理について説明できるようにする。 (2時間) 【担当教員】川上隆輝 【授業形態】対面授業 |
12 |
トンネル効果を用いた最先端メモリについて講義する。(A-3-1, A-4-1, A-5-1)
【事前学習】磁気抵抗効果について調べる。 (2時間) 【事後学習】マグネティック・ランダム・アクセス・メモリ(MRAM)について説明できるようにする。 (2時間) 【担当教員】川上隆輝 【授業形態】対面授業 |
13 |
半導体について講義する。(A-3-1, A-4-1, A-5-1)
【事前学習】半導体デバイスの種類と性質について調べる。 (2時間) 【事後学習】半導体デバイスの原理について説明できるようにする。 (2時間) 【担当教員】川上隆輝 【授業形態】対面授業 |
14 |
太陽光発電について講義する。(A-3-1, A-4-1, A-5-1)
【事前学習】半導体(シリコン)を用いた太陽光発電について調べる (2時間) 【事後学習】シリコン太陽電池とペロブスカイト太陽電池の違いを説明できるようにする。 (2時間) 【担当教員】川上隆輝 【授業形態】対面授業 |
15 |
半導体技術について講義する。その後,授業内テストを行いフィードバックする。(A-3-1, A-4-1, A-5-1)
【事前学習】半導体が使われている電化製品について調べる (2時間) 【事後学習】半導体が生活に必要不可欠であることを説明できるようにする。 (2時間) 【担当教員】川上隆輝 【授業形態】オンデマンド型授業 |
その他 | |
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教科書 | なし |
参考書 | 参考書を必要とする学生は相談してください。 |
成績評価の方法及び基準 | 授業内テスト:第15回のときにオンデマンド型授業で授業内テストを行う。(30%)、授業参画度:対面での授業に参加し,確認テストの答案を採点して総合的に判断する(70%) 講義の後に毎回Canvas LMSを用いて確認テストを行う。 教員の許可をもらってオンデマンド型で受講する学生は,授業の教材の視聴状況と確認テストの得点を総合的に評価して授業参画度とする。 確認テストは期日を設けて提出してもらう。確認テストの提出が遅延になった場合は採点をしないこともある。 |
オフィスアワー | 授業終了後に質問などを受けつける。(対面の学生は教室で,オンデマンド型の学生はメールで対応する) |