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宗教学特殊講義8

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令和2年度以降入学者 宗教学特殊講義8
教員名 合田秀行
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 哲学科
学期 後期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業
Canvas LMSコースID・コース名称 A132016S7 2024宗教学特殊講義8(合田秀行・後・月4)
授業概要 仏教哲学・東洋哲学の精華ともいうべき唯識思想の理解に向けて、後期では中国から日本に伝来した法相宗の展開、さらに現在に至る伝統について概説します。さらに唯識・法相宗における基本用語について詳しく解説します。
授業のねらい・到達目標 ・インド仏教の唯識思想について、その系譜である法相宗が中国から日本へ伝来した経緯とその特徴を把握することができる。
・唯識思想、法相宗の基本用語である三性説、アーラヤ識、修行論、仏身説などについて理解を深めることができる。
・挿絵として掲載された美術作品を通して、さまざまな仏教の伝統がどのように美術品や工芸品に息づいているかを読み解くことができる。

この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP1,2,4及びカリキュラムポリシーCP1,2,4に対応しています。
・真・善・美・聖の探究から得られた知識と教養に基づい て、人間と社会の倫理的な課題を理解し、説明することができる(A-1-3)。
・思想・芸術・宗教の観点から、世界の現状をその歴史的背景とともに理解するこ とができる(A-2-3)。
・文献や資料の読解・解釈を通じて、あるいは、現代の思想的状況を注意深く考察することによって、哲学的問題を発見することができる(A-4-3)。
授業の形式 講義
授業の方法 指定教科書を軸として講義形式で行う。4回程度の課題(小テスト・リアクションペーパー)を実施し、小テストについては、すみやかに解説を行う予定です。リアクションペーパーを提出してもらった際には、次回にはコメントするようにします。まとめとして、学期末にレポート(2000字程度)を提出してもらいます。
履修条件 前期に引き続き、同一の教科書を使用するので、宗教学特殊講義7も合わせて履修することが望ましい。また、関連する「宗教史」「教理学」なども履修することを推奨します。
授業計画
1 ガイダンス 授業のテーマや到達目標及び授業方法について
唯識・法相宗とは(A-2-3)法相宗関連動画視聴予定
【事前学習】シラバスを読んで、講義の概要を理解しておくこと。 (1時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえて、唯識・法相宗の流れを整理して自分なりにまとめる。 (3時間)
2 中国から日本へ: 日本への伝来 法相唯識の四伝(A-2)/「模鉄鉢」「蓮の祈り」
【事前学習】教科書の141~155ページを通読し、日本への伝来を確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえて、日本への伝来について整理してまとめる。 (2時間)
3 中国から日本へ: 修学体制 南都六宗(A-2)
【事前学習】教科書の156~164ページを通読し、日本の修学体制を確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえて、日本の修学体制について整理してまとめる。 (2時間)
4 中国から日本へ: 法相宗の歴史 復興と衰退(A-2)/『瑜伽師地論』巻第七十三巻・「薩摩縞」
【事前学習】教科書の165~179ページを通読し、日本法相宗の歴史を確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえて、日本法相宗の歴史について整理してまとめる。 (2時間)
5 中国から日本へ: 今も残る伝統〈前半〉 法会と論議(A-2)
【事前学習】教科書の180~186ページを通読し、法会を確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえて、法会について整理してまとめる。 (2時間)
6 中国から日本へ: 今も残る伝統〈後半〉 論題の事例 唯識学派の僧侶 (A-2)
【事前学習】教科書の186~204ページを通読し、論題の事例を確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえて、論題の事例について整理してまとめる。 (2時間)
7 基本用語: 総説(A-2)小テスト実施
【事前学習】教科書の207~215ページを通読し、序説を確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえて、序説について整理してまとめる。 (2時間)
8 基本用語: 原子の実在を否定する(前半)(A-2)
【事前学習】教科書の215~220ページを通読し、インドにおける原子論を確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえて、原子論について整理してまとめる。 (2時間)
9 基本用語: 原子の実在を否定する(後半)(A-2)/「火水地曼荼羅」「白瓷壺」
【事前学習】教科書の220~231ページを通読し、バスヴァンドゥの解釈を確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえて、バスヴァンドゥの解釈について整理してまとめる。 (2時間)
10 基本用語: 三性説 迷いを悟りに転ずる論理(A-2)小テスト実施
【事前学習】教科書の232~243ページを通読し、三性説を確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえて、三性説について整理してまとめる。 (2時間)
11 基本用語: アーラヤ識(A-2)「志野輪花大鉢」
【事前学習】教科書の243~249ページを通読し、アーラヤ識を確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえて、アーラヤ識について整理してまとめる。 (2時間)
12 基本用語: 悟るための修行(A-2)
【事前学習】教科書の250~263ページを通読し、修行論を確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえて、修行論について整理してまとめる。 (2時間)
13 基本用語: 佛の三身説(A-2)「断崖図」「樹下浄韻」「悠々」
【事前学習】教科書の264~277ページを通読し、三身説を確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえて、三身説について整理してまとめる。 (2時間)
14 【補足】唯識思想と現代科学の比較思想論(A-2)
【事前学習】補足配布資料を通読し、唯識と現代科学を確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義の内容を踏まえて、唯識と現代科学について整理してまとめる。学期末レポートの完成に向けて執筆を進める。 (2時間)
15 後期の内容に関する総括、小テスト実施、学期末レポート提出
【事前学習】前期の内容を振り返って、ポイント・疑問点を確認して、ノートに記しておくこと。 (3時間)
【事後学習】総括を踏まえて、自分なりに唯識思想についてまとめてみる。 (1時間)
その他
教科書 加藤朝胤(監修) 『唯識 これだけは知りたい』 法蔵館 2023年
参考書 参考文献については、講義中に適時紹介します。
成績評価の方法及び基準 レポート:学期末提出(60%)、授業参画度:小テスト・リアクションペーパー(40%)
講義内容を踏まえて、各自でテーマを設定して、学期末レポート(2000字程度)を提出してもらい、「豊かな知識・教養に基づく高い倫理観(A-1)」・「問題発見・開発力(A-4)」について評価します。授業参画度としては授業内容を踏まえた4回程度の小テストを実施して、随時解説します。
オフィスアワー 講義終了時あるいは月曜日の4時限終了後に2号館12階の研究室で行います。

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