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書物文化研究

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令和2年度以降入学者 書物文化研究
令和元年度以前入学者 古筆研究1
教員名 神作研一
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 国文学科
学期 前期 履修区分 選択
授業形態 対面授業
授業概要 書物とは何かー。本授業では、日本の古典籍に関するさまざまの知識を深めるとともに、その文化史的役割(書物文化史)を深く認識することを目的とする。具体的には、奥書・識語や刊記・奥付などの書誌学用語の意味を正しく理解した上で写本と刊本の特質を知り、書物文化の種々相を具体的に考える。
*授業は古典籍に即して行われるので、ソレに強く関心を持っていることが望ましい。授業前には石けんで手を洗い、筆記具は鉛筆を使うなど、古典籍を扱う際のエチケットについても身につける。
授業のねらい・到達目標 ◯古典籍に親しみ、奥書・識語や刊記・奥付などの書誌学用語を正しく理解できる。【A-2-2】
◯書物文化史を深く認識し、その概要を説明できる。【A-3-2】
この科目は文理学部の(学士(文学))のDP及びCPの1,2に対応している。
授業の形式 講義
授業の方法 ◯折々にリアクションペーパーの提出を求める。
◯2回のレポートを課す。1回めは6月10日(月)、2回めは7月22日(月)に回収予定。課題内容は授業中に説明する。
◯2回めのレポートは最終授業時7月29日(月)に返却し、解説と講評を行う。
授業計画
1 イントロダクション(シラバスの説明と確認、2回課すレポートの課題や評価方法など)
世界は書物の中に
古典はあらゆる領域に
くずし字とAI
古典籍をさわってみる(書型ということ)。
【A-2-2】
【事前学習】シラバスを読み、書物文化に関する任意の本を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】講義内容に基づき、その復習をする。 (2時間)
2 書物文化史概説(テキスト・参考文献・工具書・データベースの紹介)
翻刻の理由
旧字と異体字
今日も古典籍をさわってみる(良い本は重い、料紙のこと)
【A-2-2】
【事前学習】テキストを読んでおく。 (2時間)
【事後学習】講義内容に基づき、その復習をする。 (2時間)
3 写本とは何か
文献学と書誌学
奥書の批判的読解、識語
装訂について
【A-2-2】
【事前学習】奥書に関して調べておく。 (2時間)
【事後学習】講義内容に基づき、その復習をする。 (2時間)
4 刊本とは何か
版本書誌学(くらべて考える)
刊記の批判的読解(刊・印・修)
奥付
【A-2-2】
【事前学習】刊記に関して調べておく。 (2時間)
【事後学習】講義内容に基づき、その復習をする。 (2時間)
5 出版文化史概説(仏書・五山版・古活字版)
祈りと信仰から、実用と趣味へ
文学作品を印刷刊行するということ
【A-2-2】
【事前学習】古活字版に関して調べておく。 (2時間)
【事後学習】講義内容に基づき、その復習をする。 (2時間)
6 嵯峨本とは何か
写本のような、ハンドメイドの刊本の出現
光悦と素庵
【A-2-2】
【事前学習】嵯峨本に関して調べておく。 (2時間)
【事後学習】講義内容に基づき、その復習をする。 (2時間)
7 江戸の出版(丹緑本・江戸版など)
歌書の変遷
【A-2-2】
【事後学習】講義内容に基づき、その復習をする。 (2時間)
8 レポート①回収、レポート②案内
国文学研究資料館紹介
【A-2-2】
【事前学習】国文学研究資料館について調べておく。 (2時間)
【事後学習】講義内容に基づき、その復習をする。 (2時間)
9 江戸の絵入り本
絵師と版元
蔦屋重三郎
【A-2-2】
【事前学習】江戸の絵入り本について調べておく。 (2時間)
【事後学習】講義内容に基づき、その復習をする。 (2時間)
10 江戸の歌仙絵
多色摺りの文化誌
詩箋・絵暦・合羽摺り・浮世絵
【A-2-2】
【事前学習】江戸の歌仙絵について調べておく。 (2時間)
【事後学習】講義内容に基づき、その復習をする。 (2時間)
11 俳書の変遷
『おくのほそ道』は枡型本
再び書型について
【A-2-2】
【事前学習】『おくのほそ道』の版本について調べておく。 (2時間)
【事後学習】講義内容に基づき、その復習をする。 (2時間)
12 日本文庫史(寺院・公家・武家)
人と蔵書と蔵書印
伝記研究(基礎文献は墳墓録)
蔵書印譜紹介、篆楷字典など
【A-2-2】
【事前学習】蔵書印に関して調べておく。 (2時間)
【事後学習】講義内容に基づき、その復習をする。 (2時間)
13 非書冊形態の資料について
カルタいろいろ
短冊の楽しみ
短冊をさわってみる
【A-2-2】
【事前学習】短冊に関して調べておく。 (2時間)
【事後学習】講義内容に基づき、その復習をする。 (2時間)
14 レポート②回収
加点詠草を読む(元禄の添削)
江戸の書物(DVD鑑賞)
【A-2-2】
【事前学習】レポート②を作成する。 (2時間)
【事後学習】講義内容に基づき、その復習をする。 (2時間)
15 レポート②の解説と講評
海外における日本の書物文化研究
ボストン和古書事情(DVD鑑賞)
受講コメント提出
【A-2-2】
【事前学習】提出したレポート②の自己分析をしておく。 (2時間)
【事後学習】講義内容に基づき、その復習をする。 (2時間)
その他
教科書 国文学研究資料館 『本 かたちと文化』 勉誠社 2024年
参考書 国文学研究資料館 『古典籍研究ガイダンス』 笠間書院 2012年
堀川貴司 『書誌学入門』 勉誠出版 2010年
日本近世文学会 『和本図譜』 文学通信 2023年
参考書は多岐に亘るため、上記以外の文献は授業中に適宜紹介する。
成績評価の方法及び基準 レポート:(内訳)1回めは20%、2回めは50%(70%)、授業参画度:折々に課すリアクションペーパーで評価(30%)
オフィスアワー 非常勤のため、授業時に随時受け付ける。

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