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令和2年度以降入学者 | 学習・言語心理学 | ||||
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教員名 | 真邉一近 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 心理学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業形態 | 対面授業 |
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授業の形態 | 対面授業(Canvas LMSを通じた達成度テストを実施) |
Canvas LMSコースID・コース名称 | L018101816 2024学習・言語心理学(真邉一近・前・月2) |
授業概要 | ヒトやヒト以外の動物は、周りの環境(組織や社会等の人的環境も含む)に働きかけ、その結果として利益を得たり、不利益を得たりしている。過去にどのような結果を得たかによって、その後の振る舞い方が変化する。この経験による振る舞い方の変化は「学習」と呼ばれ、環境との相互作用で形成される振る舞い方のことを「行動」と呼ぶ。学習心理学では、行動を変化させる「行動の原理」と呼ばれる環境要因(行動に対する結果や前提条件等)を概説し、環境を整えることにより、個人や社会にとってより良い行動を形成する方法について講義する。また、言語行動はヒトに特有な行動である。本講義では、言語習得の機序(メカニズム)と言語教示による行動変容についても概説する。 |
授業のねらい・到達目標 | 【公認心理師受験資格取得に必要な科目】 心理学の目的は、ヒトやヒト以外の動物の「行動」の予測と制御と説明である。ヒトやヒト以外の動物の行動は、環境との相互作用によって変化することを学習し、ヒトやヒト以外の動物にとってより良い環境とは何かを考えられるようになることを目的とします。到達目標は、以下の4点になります。 1.ヒトやヒト以外の動物の行動には、遺伝的に決定されている生得的行動と、経験によって形成・変容する習得的行動があり、生得的行動には、反射、走性、動性、本能的行動があることを明確に述べ、それぞれの定義について説明できるようになる。さらに、反射や走性は、どの様な分野で応用されているか例示できるようになる。 2.行動が形成・変容するための経験として、1)実体験、2)観察、3)言語的教示の3種があり、1)実体験には、非連合学習と連合学習、2)観察には、局所・刺激強調、観察条件づけ、模倣学習があり、3)言語的教示には、トラッキング、プライアンス、オーギュメンティングがあることを説明できるようになる。さらに、それぞれの、経験(学習)の応用例をあげられるようになる。 3.言語的教示に従う行動は、ルール支配行動と呼ばれ、ヒトに特有な学習である。ルール支配行動がヒトの文化や科学へ貢献したポジティブな面と、ルール支配行動によって詐欺にあったり、うつなどの精神疾患などに罹患し不幸になるネガティブな面について例示し、ルール支配行動の観点からインターネットリテラシー等、批判的に文字情報等の言語的教示に接することの必要性を説明できるようになる。 4.言語はヒトに特有であるが、その習得機序と機能について説明できるようになる。 この科目は文理学部(学士(心理学))のディプロマポリシーDP3,DP4及びカリキュラムポリシーCP3,CP4に対応しています。 既存の知識にとらわれることなく,物事を科学的根拠に基づいて,論理的・批判的に考察し,説明することができる。(A-3-3) 資料や事象を注意深く観察し,問題点を発見し,解決策を検討することができる。(A-4-3) |
授業の形式 | 講義 |
授業の方法 | テキスト「ポテンシャル学習心理学」およびCanvas LMSに掲載された資料の内容に沿って、学習します。 事前・事後学習は,各約2時間の学習を目安とします。課題がCanvas LMSに掲載されますので、各回の内容の講義後1週間以内に、Canvas LMSの小テストに答えてください。正答等のフィードバックは、Canvas LMS上で行います。また、掲示板に連絡事項が掲示されますので、必ず、読んでから課題に取り組んでください。掲示板は、教員と学生および学生間の授業に関するコミュニケーションが可能ですので、活用するようにしてください。 課題の提出方法,フィードバック方法等については,授業開始時に提示します。 対面授業に参加できない場合は、事前・事後学習に示されている内容をテキストとCanvas LMSに掲載される資料(動画等)で学習し、Canvas LMSの課題に、対面授業が行われてから1週間以内に解答してください。 |
授業計画 | |
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1 |
学習(学習・言語)心理学概説導入:学習(学習・言語)心理学とは何か?その目的と研究の枠組みについて学ぶ(対面授業後のCanvas LMSを通じた達成度テスト)。(A-3-3)
【事前学習】テキストの序文と第1章を読み、学習(学習・言語)心理学の目的と研究の枠組みについて、概略を理解する。 (1.5時間) 【事後学習】テキストを再度読み、生得的行動と習得的行動および行動変容の原因となる経験の種類にはどの様なものがあるかどうか例示できるようになる。 (1.5時間) 【授業形態】対面授業 |
2 |
1.実体験による行動変容:生得的行動と初期学習について学ぶ(対面授業後のCanvas LMSを通じた達成度テスト)。(A-3-3)
【事前学習】テキストの第1章で解説されている生得的行動と初期学習について、どの様なものがあるか概略を理解する。 (1.5時間) 【事後学習】テキストを再度読み、生得的行動の種類とその応用、および初期学習の種類について例示できるようになる. (2時間) 【授業形態】対面授業 |
3 |
2-1.実体験による行動変容:非連合学習(馴化と鋭敏化)について学ぶ(対面授業後のCanvas LMSを通じた達成度テスト)。(A-3-3)
【事前学習】テキストの第2章の馴化と鋭敏化についての解説を読み、馴化と鋭敏化とは何かについて、概略を理解する。 (1.5時間) 【事後学習】テキストを再度読み、馴化と鋭敏化に関するさまざまな現象について例示できるようになる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
4 |
2-2.実体験による行動変容:非連合学習の現実場面での現象および動物や乳児の研究への応用について概説する(対面授業後のCanvas LMSを通じた達成度テスト)。(A-3-3)(A-4-3)
【事前学習】テキストの第2章の非連合学習(馴化と鋭敏化)の応用例についての解説を読み、鋭敏化と非連合学習の応用にについて、概略を理解する。 (2時間) 【事後学習】テキストを再度読み、非連合学習の応用について例示できるようになる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
5 |
3-1-1.実体験による行動変容:連合学習(レスポンデント条件づけ)の基礎について学ぶ(対面授業後のCanvas LMSを通じた達成度テスト)。(A-3-3)
【事前学習】テキストの第3章のレスポンデント条件づけについての解説を読み、レスポンデント条件づけとは何かについて、概略を理解する。 (2時間) 【事後学習】テキストを再度読み、レスポンデント条件づけの手続きと条件づけで使用される専門用語について説明できるようになる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
6 |
3-1-2.実体験による行動変容:連合学習(レスポンデント条件づけ)に関連する様々な現象について学ぶ(対面授業後のCanvas LMSを通じた達成度テスト)。(A-3-3)
【事前学習】テキストの第3章のレスポンデント条件づけにおけるさまざまな現象の解説を読み、レスポンデント条件づけにおいてどの様な現象が生じるのか、概略を理解する。 (2時間) 【事後学習】テキストを再度読み、レスポンデント条件づけにおいて生じるさまざまな現象について説明できるようになる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
7 |
3-1-3.実体験による行動変容:連合学習(レスポンデント条件づけ)を用いた臨床現場での治療および動物や乳児の研究への応用について学ぶ(対面授業後のCanvas LMSを通じた達成度テスト)。(A-3-3)(A-4-3)
【事前学習】テキストの第3章のレスポンデント条件づけの応用についての解説を読み、レスポンデント条件づけの応用について、概略を理解する。 (2時間) 【事後学習】テキストを再度読み、レスポンデント条件づけの応用分野および、レスポンデント条件づけで生じる心身症等について説明できるようになる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
8 |
3-2-1.実体験による行動変容:連合学習(オペラント条件づけ)の概略(効果の法則・三項随伴性・行動の原理・関数分析)について学ぶ(対面授業後のCanvas LMSを通じた達成度テスト)。(A-3-3)
【事前学習】テキストの第4章のオペラント条件づけについての解説を読み、オペラント条件づけとは何かについて、概略を理解する。特に、効果の法則・三項随伴性・行動の原理・関数分析について学修する。 (2時間) 【事後学習】テキストを再度読み、オペラント条件づけの手続きと条件づけで使用される専門用語について説明できるようになる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
9 |
3-2-2.実体験による行動変容:連合学習(オペラント条件づけ)の基礎(行動の原理)について学ぶ(オンディマンド型授業(対面授業後のCanvas LMSを通じた達成度テスト)。(A-3-3)
【事前学習】テキストの第4章のオペラント条件づけにで解説されている行動の原理ついての解説を読み、行動の原理とは何か?何が強化になるのか? について、概略を理解する。また、スキナーボックス・反応形成・課題分析について学修する。 (2時間) 【事後学習】テキストを再度読み、行動の原理で使用される専門用語と、どの手続きが反応を増加させ、どの手続きが反応を減少させるのかについて説明できるようになる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
10 |
3-2-3.実体験による行動変容:連合学習(オペラント条件づけ)の刺激性制御と動機づけ操作について学ぶ(対面授業後のCanvas LMSを通じた達成度テスト)。(A-3-3)(A-4-3)
【事前学習】テキストの第4章のオペラント条件づけの刺激性制御と動機づけ操作についての解説を読み、刺激性制御と動機づけ操作の概略を理解する。 (2時間) 【事後学習】テキストを再度読み、刺激性制御と動機づけ操作について説明できるようになる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
11 |
3-2-4.実体験による行動変容:連合学習(オペラント条件づけ)の中の嫌悪性制御・選択行動・感覚運動学習について学ぶ(オンディマンド型授業(対面授業後のCanvas LMSを通じた達成度テスト)。(A-3-3)
【事前学習】テキストの第4章の嫌悪性制御・選択行動と第5章の感覚運動学習についての解説を読み、嫌悪性制御・選択行動・感覚運動学習とは何かについて、概略を理解する。 (2時間) 【事後学習】テキストを再度読み、嫌悪性制御の問題点と選択行動における様々な現象および感覚運動学習における有効な訓練方法について説明できるようになる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
12 |
3-2-5.実体験による行動変容:連合学習(オペラント条件づけ)の中の回避・逃避学習と学習性無力症について学ぶ。 4.観察による行動変容:観察学習による行動変容に関連する様々な現象について学ぶ(対面授業後のCanvas LMSを通じた達成度テスト)。(A-3-3)(A-4-3) 【事前学習】テキストの第4章の回避・逃避学習と学習性無力症および第6章の社会的学習についての解説を読み、回避・逃避学習と学習性無力症、社会的学習とは何かについて、概略を理解する。 (2時間) 【事後学習】テキストを再度読み、回避・逃避学習と学習性無力症について解説が出来るようになり、社会的学習の種類を例示でき、社会的学習がどの様な事に応用されているのか説明できるようになる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
13 |
5-1.言語習得の機序と機能1:ヒトとヒト以外の動物の差と言語の発達と理論 ヒトの言語の基礎とその発達および言語の機能および言語発達理論について学ぶ(対面授業後のCanvas LMSを通じた達成度テスト)。(A-3-3)(A-4-3) 【事前学習】提示された資料およびテキストの言語発達に関する解説(音素の知覚発達研究;馴化の応用とオペラント条件づけの応用)についての解説を読み、言語の学習とは何かについて、概略を理解する。 (2.5時間) 【事後学習】テキストを再度読み、言語の習得機序および機能とさまざまな言語獲得理論について説明できるようになる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
14 |
5-2.言語習得の機序と機能2(言語的教示による行動変容):ルール(言語的教示)による行動変容に関連する様々な現象(うつ等の精神疾患)について学ぶ(対面授業後のCanvas LMSを通じた達成度テスト)。(A-3-3)(A-4-3)
【事前学習】テキストの第4章の言語条件づけ、第7章のルール支配行動および5.3に書かれている「関係フレーム理論」について、概略を理解する。 (2.5時間) 【事後学習】テキストを再度読み、言語による学習の種類を例示でき、その人類の文化や科学技術の進歩への貢献と、詐欺にあったり、うつなどの精神疾患などに罹患し不幸になるネガティブな面について例示し、ルール支配行動の観点からインターネットリテラシー等、批判的に文字情報等の言語的教示に接することの必要性を説明できるようになる。 (2.5時間) 【授業形態】対面授業 |
15 |
これまで講義した内容のまとめの講義を行い、その内容に基づいた総合問題を課題として提示する(対面授業後のCanvas LMSを通じた達成度テスト)。(A-3-3)
【事前学習】これまで作成したノート及びテキストの内容を確認する。 (3.5時間) 【事後学習】誤った問題の再確認を行う。 (1時間) 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
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教科書 | 眞邉 一近 『ポテンシャル学習心理学』 サイエンス社 2023年 第3刷版 課題を理解・解答するには教科書が必要です。 書店での購入が難しい場合は、Amazonや下記のURLから通販で購入できます。 https://www.saiensu.co.jp/search/?isbn=978-4-7819-1441-1&y=2019 |
参考書 | なし |
成績評価の方法及び基準 | 授業内テスト:Canvas LMSの小テスト(各週毎の小テストとまとめテスト)(100%) 得点計算法: 小テストの得点率の%((総得点/満点)×100)×0.7 + まとめテストの得点率の%((総得点/満点)×100)×0.3 小テストへの重み付けは70%、まとめテストへの重み付けは30%とします。 遅刻は減点します。(各テストにつき-1.7点総合点から減点します) 上記の値が60以上で合格(24回以上、期限後に提出すると、満点でも不合格になりますので注意してください。) 対面授業に参加できない場合も、上記の基準で成績が評価されます。 |
オフィスアワー | 掲示板を利用して質問等を受け付けます。 |