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地形営力論

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令和2年度以降入学者 地形営力論
教員名 藁谷哲也
単位数    2 学年 3・4 開講区分 文理学部
科目群 地理学科
学期 前期 履修区分 選択
授業形態 対面授業(一部遠隔授業)
Canvas LMSコースID・コース名称 M102212M7 2024地形営力論(藁谷哲也・前・火2)
授業概要 一般に,地形変化が生じる前に地形を構成する物質(地形物質)は,風化プロセスによる強度低下を起こす。強度低下によって,地形はより侵食されやすくなると考えることができる。すなわち風化プロセスは,地形変化の準備段階として重要な意味を持っている。「地形学」・「地形学実験」を基礎にして,この講義ではさまざまな風化プロセスを取り上げ,そのメカニズムや地形変化とのかかわりについて理解を深める。
授業のねらい・到達目標 地形変化の仕組みに風化作用がかかわっていることや身近に豊富な事例のあることが説明できる。地形の形成・変化と岩石の風化プロセスについて説明することができる。また,経験や学修から得られた豊かな知識と教養を基に,自己の倫理観を倫理的な課題に適用することができる。入手した客観的な情報を基に,論理的・批判的な思考をすることができる。

この科目は文理学部(学士(地理学))のディプロマポリシーDP1,3及びカリキュラムポリシーCP1,3に対応しています。
・経験や学修から得られた豊かな知識と教養を基に,倫理的な課題を説明することができる。
・経験や学修から得られた豊かな知識と教養を基に,自己の倫理観を倫理的な課題に適用することができる。
・客観的な情報を基に,論理的・批判的な思考をすることの重要性が理解できる。
・入手した客観的な情報を基に,論理的・批判的な思考をすることができる。
日本大学教育憲章が掲げる自主創造の3つの構成要素(自ら学ぶ,考える,道をひらく)と8つの能力(倫理観,説明力,批判的思考力,問題発見・解決力,挑戦力,コミュニケーション力,およびリーダーシップ・協働力)に関連して,経験や学修から得られた豊かな地形営力の知識と教養に基づいて,倫理的な課題を理解し説明する能力を身に付ける。入手した客観的な情報を基に,論理的・批判的な思考を身に付ける。
授業の形式 講義
授業の方法 パワーポイントのスライドや配布教材をもとに説明し,レポート作成や小テスト等も適宜実施する。授業に対する質疑応答,および小テスト・レポート等の課題に対するフィードバックは,いずれも教室あるいは授業支援システムを通じて行う。
履修条件 「地形学」・「地形学実験」を履修していることが望ましい。
授業計画
1 ガイダンス:講義のテーマや到達目標および講義の方法について説明する。
【事前学習】シラバスを事前に確認し,地形学の学習内容を確認する。 (2時間)
【事後学習】授業支援システムの教材を復習し,不明箇所を参考資料から調べる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 地形を構成する岩石の物性(A-1-1-, A-3-3)
【事前学習】地形学実験のテキストを確認する。 (2時間)
【事後学習】岩石物性についてノートに整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 熱風化プロセス:熱疲労と熱衝撃破砕(A-1-1-, A-3-3)
【事前学習】乾燥地域の分布をノートにまとめる。 (2時間)
【事後学習】岩石の熱破砕についてノートに整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 乾湿風化プロセスと粘土鉱物(A-1-1-, A-3-3)
【事前学習】大谷石について調べておく。 (2時間)
【事後学習】粘土鉱物の特徴をノートに整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 塩類風化プロセスと微地形形成(A-1-1-, A-3-3)
【事前学習】塩類について知識を得ておく。 (1時間)
【事後学習】タフォニと塩類風化の関係をノートに整理し,関連文献をもとにレポートを作成する。 (3時間)
【授業形態】対面授業
6 凍結風化プロセスと周氷河地形(A-1-1-, A-3-3)
【事前学習】周氷河地形について調べる。 (2時間)
【事後学習】凍結風化プロセスと地形変化についてノートに整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 シーティングおよび生物活動由来の風化プロセス【オンデマンド型】(A-1-1-, A-3-3)
【事前学習】インゼルベルクについて調べておく。 (2時間)
【事後学習】生物風化の事例をノートに整理する。 (2時間)
【授業形態】オンデマンド型授業
8 化学的風化プロセスおよび溶食地形(A-1-1-, A-3-3)
【事前学習】カルスト地形について調べる。 (2時間)
【事後学習】鉱物の科学的風化の順位を整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 風化殻の形成と発達(A-1-1-, A-3-3)
【事前学習】土壌化のプロセスについて調べる。 (2時間)
【事後学習】風化とマスムーブメントの関係を整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 風化環境:気候と風化プロセスおよび風化制約環境と運搬制約環境(A-1-1-, A-3-3)
【事前学習】気候区分図を地図帳で確認する。 (2時間)
【事後学習】風化制約の地形変化を整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 風化速度【オンデマンド型】(A-1-3)
【事前学習】石造文化財の劣化について調べる。 (1時間)
【事後学習】風化速度の特徴を整理し,指定文献をもとにレポートを作成する。 (3時間)
【授業形態】オンデマンド型授業
12 石造文化財の保存・修復に対する風化研究の貢献:カンボジア・アンコール遺跡に見られる風化プロセスを例に(A-1-1-, A-3-3)
【事前学習】アンコール遺跡についてインターネットで調べる。 (2時間)
【事後学習】アンコール遺跡の風化の特徴を整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 組織地形と岩石制約論(A-3-3)
【事前学習】地形変化と風化の関係をまとめる。 (2時間)
【事後学習】風化プロセスについて整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 講義内容の理解度の確認テストとその解説(A-1-1-, A-3-3)
【事前学習】第1回から第13回までの講義内容を復習する。 (2時間)
【事後学習】試験内容を振り返り,学修課題を見つける。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 総括(これまでの学修内容に対する質問や意見に答え,授業内容の理解を深める)【オンデマンド型】
【事前学習】これまでの学習内容から,疑問点や不明な点をノートにまとめる。 (2時間)
【事後学習】これまでの学習内容をノートに整理する。 (2時間)
【授業形態】オンデマンド型授業
その他
教科書 使用しない。講義中に適宜紹介します。
参考書 松倉公憲 『地形変化の科学-⾵化と侵⾷-』 朝倉書店 2008年 第1版
松倉公憲 『地形学』 朝倉書店 2021年
上記を推薦します。その他,講義中に適宜紹介します。
成績評価の方法及び基準 授業内テスト:授業内及び授業支援システムにより実施し,総合的に評価します。(50%)、授業参画度:課題や講義中の質問に対する回答などから評価します。(50%)
授業内テストおよび授業参画度をもとに総合評価します。
オフィスアワー 8号館4階A406室 火曜4時限⽬(事前連絡すること)
備考 授業計画を参考にして,参考書やインターネットなどから授業の前に基礎知識を獲得して準備する。授業後は,講義内容を整理してノートにまとめる。講義内容に対する質問や意⾒をするようにしてください。

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