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進化系統学

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令和2年度以降入学者 進化系統学
教員名 岩本政明
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 生命科学科
学期 前期 履修区分 必修
授業形態 対面授業(一部遠隔授業)
Canvas LMSコースID・コース名称 S01926A01 2024進化系統学(岩本政明・前・水2)
授業概要 私たちヒトも含めた全ての生物は、38億年とも言われる長い進化の歴史の中で、共通の祖先から多様化し、複雑化してきた。さまざまな指標における類似性に基づいて生物種の進化的関係を推定するのが進化系統学である。最近ではDNAやタンパク質の配列情報という進化過程をより客観的に表す指標を用いて生物の進化と系統を解析することが主流となり、そのような観点は今日におけるあらゆる生命科学分野において不可欠なものとなっている。本講では現代の進化系統学の概念と、その根拠となる分子系統解析法について解説する。
授業のねらい・到達目標 〈授業のねらい〉
現代の進化系統学の概念を理解し、分子系統解析法の基礎を習得する。

〈到達目標〉
・生物の進化が起こるメカニズムを理解し、説明することができる。
・生物種の概念と種分化が生じるメカニズムを理解し、説明することができる。
・さまざまな系統の進化的な関係を理解し、説明することができる。
・分子系統解析の基本的な手法を理解し、用いることができる。
・生物多様性の重要性と現代社会における状況を理解し、説明することができる。

〈日本大学教育憲章との関係〉
・現代社会における科学技術の状況や役割を理解し、国際社会が直面している問題を説明することができる(A-2-2)。
・既存の知識にとらわれることなく、物事を論理的・批判的に説明することができる(A-3-2)。
・日常生活における現象に潜む科学的問題を見出し、専門的知識に基づいて説明することができる(A-4-2)。
・継続的に自分の学修経験を振り返り、分析することができる(A-8-2)。

〈ディプロマポリシーとの関係〉
この科目は文理学部生命科学科(学士(理学))のディプロマポリシーDP2, 3, 4, 8およびカリキュラムポリシーCP2, 3, 4, 8に対応している。
授業の形式 講義、実習
授業の方法 液晶プロジェクターによるスライド映写を主体に、板書で情報を補完する形で授業を進める。教材はCanvas LMSで配布するので、必要に応じてプリントアウトして持参すること。各回の終わりに次回内容の概要を説明するので、それを参考に2時間程度の事前学習を行うこと。また、授業の最後に示す課題に取り組みながら授業内容を振り返り、2時間程度の事後学習を行うこと。
資料へのアクセス情報、視聴期間、課題提出期限等は個別に伝える。質問はCanvas LMSからの電子メールで随時受け付ける。
履修条件 なし。
授業計画
1 『ガイダンスとイントロダクション』
進化系統学についての概説と授業計画について説明する。
【事前学習】シラバスの授業概要を確認し、これまでの学習で得た生物の進化や系統に関する知識を整理しておく(A-4-2)。 (2時間)
【事後学習】学習資料にある設問に答えながら授業内容を振り返り、進化系統学について説明できるようにする(A-3-2, A-8-2)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 『生物の出現と進化の歴史』
地球上における生命の誕生と現在に至るまでの生物進化の歴史を概観する。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4-2)。 (2時間)
【事後学習】学習資料にある設問に答えながら授業内容を振り返り、生命の誕生と生物進化の過程を説明できるようにする(A-3-2, A-8-2)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 『進化論の進化』
生物は進化するという概念が提唱されて以来、これまでにさまざまに変遷してきた進化論について学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4-2)。 (2時間)
【事後学習】学習資料にある設問に答えながら授業内容を振り返り、進化論の変遷に影響を与えた学説について説明できるようにする(A-3-2, A-8-2)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 『進化のメカニズム1(突然変異)』
生物が進化するには遺伝子やゲノムに生じる突然変異が必要であることについて学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4-2)。 (2時間)
【事後学習】学習資料にある設問に答えながら授業内容を振り返り、突然変異が生じるしくみと変異の種類について説明できるようにする(A-3-2, A-8-2)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 『進化のメカニズム2(自然淘汰と遺伝的浮動)』
ある個体に生じた突然変異がどのようにして集団内に広がっていくのかについて学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4-2)。 (2時間)
【事後学習】学習資料にある設問に答えながら授業内容を振り返り、突然変異が集団内に維持されるしくみについて説明できるようにする(A-2-2, A-3-2, A-8-2)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 『形質の進化と行動の進化』
遺伝子に生じた変異が表現型として形質や行動をどのように進化させるのかについて学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4-2)。 (2時間)
【事後学習】学習資料にある設問に答えながら授業内容を振り返り、遺伝子の変異と表現型との関係について具体例を挙げて説明できるようにする(A-3-2, A-8-2)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 『種の概念』
種とは何か、新しい種はどのように生じるのか、について学ぶ。授業後半に授業内試験①を実施。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4-2)。 (2時間)
【事後学習】学習資料にある設問に答えながら授業内容を振り返り、種の概念とその問題点について説明できるようにする(A-2-2, A-3-2, A-8-2)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 『生物の分類と系統』
進化の概念を取り入れながら変遷してきた生物の分類体系について学ぶ。授業前半に授業内試験①の解説を行う。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4-2)。 (2時間)
【事後学習】学習資料にある設問に答えながら授業内容を振り返り、分類体系の変遷と系統分類における分類階級を説明できるようにする(A-3-2, A-8-2)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 『系統樹』
生物種間の進化的関係を表すために用いる系統樹の示し方と見方について学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4-2)。 (2時間)
【事後学習】学習資料にある設問に答えながら授業内容を振り返り、系統樹を正しく読み取ることができるようにする(A-3-2, A-8-2)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 『分子を指標にした系統解析』
DNAの塩基配列やタンパク質のアミノ酸配列に生じる分子進化を指標に生物種の系統を推定する分子系統解析について学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4-2)。 (2時間)
【事後学習】学習資料にある設問に答えながら授業内容を振り返り、分子系統解析の原理と代表的な解析法について説明できるようにする(A-3-2, A-8-2)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 『分子系統解析の基礎1(配列情報の収集)』
分子系統解析に用いるDNAやタンパク質の配列情報を得るための具体的な方法について学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4-2)。 (2時間)
【事後学習】学習資料にある設問に答えながら授業内容を振り返り、自ら実際にいくつかの分子の配列情報を収集してみる(A-3-2, A-8-2)。 (2時間)
【授業形態】オンデマンド型授業、課題研究
12 『分子系統解析の基礎2(系統樹の構築)』
複数のDNAあるいはタンパク質の配列情報から分子系統樹を作成する具体的な方法について学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4-2)。 (2時間)
【事後学習】学習資料にある設問に答えながら授業内容を振り返り、前回授業事後学習で得た配列情報を用いて、自ら実際に分子系統樹を作成してみる(A-3-2, A-8-2)。 (2時間)
【授業形態】オンデマンド型授業、課題研究
13 『真核生物の進化と系統1(動物・菌類)』
分子系統解析によって導き出された動物および菌類の進化の道筋と系統関係について学ぶ。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4-2)。 (2時間)
【事後学習】学習資料にある設問に答えながら授業内容を振り返り、動物のならびに菌類の系統群について、それぞれの特徴と各系統群の進化的関係を説明できるようにする(A-3-2, A-8-2)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 『真核生物の進化と系統2(植物・原生生物)』
分子系統解析導き出された植物および原生生物の進化の道筋と系統関係について学ぶ。授業後半に授業内試験②を実施。
【事前学習】前回授業の終わりに説明した本回概要に関する情報を集めて、疑問点や問題点をリストアップしておく(A-4-2)。 (2時間)
【事後学習】学習資料にある設問に答えながら授業内容を振り返り、植物ならびに単細胞性真核生物の系統群について、それぞれの特徴と各系統群の進化的関係を説明できるようにする(A-3-2, A-8-2)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 『学修到達度の確認と全授業内容の総括』
これまでの全授業内容についての総括を行う。授業前半に授業内試験②の解説を行う。
【事前学習】これまでに学んだ内容について十分に理解し、説明できることを確認しておく(A-8-2)。 (2時間)
【事後学習】全授業内容を振り返りながら、提出したレポート形式課題(「成績評価の方法及び基準」を参照)に対する自身の回答文章を検証する。正しく記述できなかった設問に対しては、該当項目を再度学習して理解を深める(A-8-2)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 なし
参考書 カール・ジンマー/ダグラス・J・エムレン 著、更科功/石川牧子/国友良樹 訳 『進化の教科書 第1巻『進化の歴史』 (ブルーバックス)』 講談社 2017年
カール・ジンマー/ダグラス・J・エムレン 著、更科功/石川牧子/国友良樹 訳 『進化の教科書 第2巻『進化の理論』 (ブルーバックス)』 講談社 2017年
カール・ジンマー/ダグラス・J・エムレン 著、更科功/石川牧子/国友良樹 訳 『進化の教科書 第3巻『系統樹や生体から見た進化』 (ブルーバックス)』 講談社 2017年
購入の必要はありません。
成績評価の方法及び基準 試験(70%)、授業参画度:授業時間内に配布する学習資料の課題に対する回答内容によって、問題発見・解決力(A-4-2)および省察力(A-8-2)を評価する。(30%)
第7回終了後と第14回終了後にそれぞれ記述式の試験(各35点満点)を実施し、生物の進化と系統に関する論理的・批判的思考力(A-3-2)を評価する。
オフィスアワー 研究室在室時はいつでも可(アポ不要)。

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