検索したい科目/教員名/キーワードを入力し「検索開始」ボタンをクリックしてください。
※教員名では姓と名の間に1文字スペースを入れずに、検索してください。
令和2年度以降入学者 | 発生生物学2 | ||||
---|---|---|---|---|---|
教員名 | 外川徹 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 3・4 | 開講区分 |
文理学部
(他学部生相互履修可) |
科目群 | 生命科学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業形態 | 対面授業 |
---|---|
Canvas LMSコースID・コース名称 | S030263L8 2024発生生物学2(外川徹・後・火2) |
授業概要 | 多細胞生物は,1つの細胞である受精卵が細胞分裂を繰り返して個体を形成し,成長を重ねて次世代へ繋がる生殖細胞を作り,そして死んでいく。この過程で,細胞はただ単に増えるだけではなく,お互いにコミュニケーションを取りながらそれぞれに特殊化し,特定の細胞へと分化していく。また,動物は分類群によって異なる多様な形態を形成するが,そのメカニズムの大原則を見てみると,動物間で驚くほど共通していることに気付く。本講義では,このような発生のメカニズムを解説する。「発生生物学1」では胚発生を中心に扱った。「発生生物学2」では,動物の胚の後の発生,つまり生まれてから死ぬまでの過程を扱う。それに加え,植物の発生や形態進化と発生メカニズムの変化の関連を問うエボデボなども扱う。 |
授業のねらい・到達目標 | <知識> ・後胚発生と生殖のメカニズム,そして発生と環境,発生と進化の関連を十分に理解し,説明できるようになる。 ・様々な発生生物学的現象に対して,その生物学的意義を考え,説明することができる。 <能力> この科目は文理学部生命科学科(学士(理学))のディプロマポリシーDP3, 4, 8およびカリキュラムポリシーCP3, 4, 8に対応している。 ・物事を既存の知識にとらわれることなく,科学的根拠に基づいて論理的・批判的に考察し,説明することができる(A-3-3)。 ・日常生活における現象に潜む科学的問題を見出し,専門的知識に基づいて解決策を提案できる(A-4-3)。 ・学修状況を自己分析し,その成果を評価することができる(A-8-3)。 各回の授業・事前学習・事後学習を通して,日本大学教育憲章にある以下の能力を身につけることを目標とする。 A-3 (DP3・CP3): 論理的・批判的思考力 A-4 (DP4・CP4): 問題発見・解決力 A-8 (DP8・CP8): 省察力 |
授業の形式 | 講義 |
授業の方法 | 液晶プロジェクターを用いたスライド映写と板書を併用した講義形式で行う。各回について教材を"Canvas LMS"で配布する。受講生はこの教材に書き込みながら受講する。そのため,受講生は事前にこの教材をプリントアウトするか,インターネットに接続できるタブレット型端末を使用することが望まれる。 各回の講義の最後には次回の導入になるような小問を提示する。その内容に対して,受講生と教員あるいは受講生同士でディスカッションすることで次回の講義を受講する準備を整える。また,毎回講義終了後にリアクションペーパーを提出する。記載された内容に対して必要に応じて次の回の講義でコメントする。 対面授業に参加できない場合には以下のようにする。 ・出来るだけ早く担当教員に連絡する。 ・当該授業の内容は,Canvas LMSを通じてオンデマンド型授業を受講する。受講方法(課題提出方法を含む)は該当者がいた場合に,Canvas LMSを通じて連絡する。 ・成績評価にかかる「授業内試験」は,他の受講者とともに受験する。 |
履修条件 | 生命科学科の1・2年次配当の各必修科目を履修していることを前提とする。また,「発生生物学1」を履修していることが望ましい。他学部・他学科の学生が履修する場合には,相談すること。 |
授業計画 | |
---|---|
1 |
ガイダンス,『発生生物学における基本概念』 「発生機構の共通性」「細胞分化」「細胞間コミュニケーション」について学ぶ。 【事前学習】シラバスを事前に確認し,「発生生物学1」の内容について復習しておく。「発生生物学1」を履修していない者は,「発生機構の共通性」「細胞分化」「細胞間コミュニケーション」についてある程度確認しておく。 (2時間) 【事後学習】配布教材「1. 発生生物学における基本概念」の「まとめ」の空欄を埋め,内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3),省察力(A-8)」を養う。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
2 |
『変態1』:両生類の変態 成長過程における劇的な形態の変化である「変態」について,その生物学的意義とメカニズムを学ぶ。今回は両生類の変態に焦点をあてる。 【事前学習】前回に提示された「変態」に関する小問に対して調べ,自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「2. 変態1」の「まとめ」の空欄を埋め,内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3),省察力(A-8)」を養う。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
3 |
『変態2』:昆虫の変態 成長過程における劇的な形態の変化である「変態」について,その生物学的意義とメカニズムを学ぶ。今回は昆虫の変態に焦点をあてる。 【事前学習】前回に提示された「昆虫の変態」に関する小問に対して調べ,自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「3. 変態2」の「まとめ」の空欄を埋め,内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3),省察力(A-8)」を養う。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
4 |
『再生』 失った組織や傷ついた組織を回復する現象である「再生」について学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「再生」に関する小問に対して調べ,自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「4. 再生」の「まとめ」の空欄を埋め,内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3),省察力(A-8)」を養う。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
5 |
『加齢』 「加齢」と「老化」の生物学的意義とそのメカニズムについての現在の知見について学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「加齢・老化」に関する小問に対して調べ,自分なりの考えをまとめておく。れにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「5. 加齢」の「まとめ」の空欄を埋め,内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3),省察力(A-8)」を養う。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
6 |
『有性生殖と減数分裂』 有性生殖の意義と有性生殖において重要な減数分裂のメカニズムを学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「有性生殖」に関する小問に対して調べ,自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「6. 有性生殖と減数分裂」の「まとめ」の空欄を埋め,内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3),省察力(A-8)」を養う。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
7 |
『性決定』 「性決定」のメカニズムについて,特に哺乳類とショウジョウバエを例として学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「性決定」に関する小問に対して調べ,自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「7. 性決定」の「まとめ」の空欄を埋め,内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3),省察力(A-8)」を養う。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
8 |
『配偶子形成』 配偶子形成のメカニズムを学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「配偶子形成」に関する小問に対して調べ,自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「8. 配偶子形成」の「まとめ」の空欄を埋め,内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3),省察力(A-8)」を養う。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
9 |
『幹細胞』 動物の発生において重要な役割をもつ「幹細胞」について,その特徴と維持機構を中心に学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「幹細胞」に関する小問に対して調べ,自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「9. 幹細胞」の「まとめ」の空欄を埋め,内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3),省察力(A-8)」を養う。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
10 |
『植物の発生』 動物と植物の発生機構の相違点に焦点をあてる。 【事前学習】前回に提示された「植物の発生」に関する小問に対して調べ,自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「10. 植物の発生」の「まとめ」の空欄を埋め,内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3),省察力(A-8)」を養う。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
11 |
『エコデボ (生態発生生物学)』 環境要因が発生にどのような影響を,どのようにしてもたらすのかを学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「エコデボ」に関する小問に対して調べ,自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「11. エコデボ (生態発生生物学)」の「まとめ」の空欄を埋め,内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3),省察力(A-8)」を養う。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
12 |
『エボデボ (進化発生生物学)』 生物の「進化」は発生の変化・変更と捉えることができる。この見解における進化のメカニズムを学ぶ。 【事前学習】前回に提示された「エボデボ」に関する小問に対して調べ,自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「12. エボデボ (進化発生生物学)」の「まとめ」の空欄を埋め,内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3),省察力(A-8)」を養う。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
13 |
『発生遺伝学的実験手法』
【事前学習】前回に提示された「発生遺伝学的実験手法」に関する小問に対して調べ,自分なりの考えをまとめておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】配布教材「13. 発生遺伝学的実験手法」の「まとめ」の空欄を埋め,内容を説明できるようにする。これにより「論理的・批判的思考力(A-3),省察力(A-8)」を養う。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
14 |
『理解度の確認とまとめ』 各回で学んだ内容について説明できるか試験を通して確認する(論理的・批判的思考力(A-3))とともに,試験終了後に内容を解説する。 【事前学習】前回までに学んだ内容を十分に理解し,説明できるようにしておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】本科目全体の内容,そして試験の内容と自身の回答を振り返り,改めて学んだ内容を説明できるようにする(省察力(A-8))。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
15 |
『発生生物学的研究の最先端』 最先端の発生生物学的研究に触れる。 【事前学習】提示された発生生物学的研究のうち,興味のあるものについてその背景を調べておく。これにより「問題発見・解決力(A-4)」を養う。 (2時間) 【事後学習】紹介・説明された研究内容のうち,興味のもった内容についてまとめ,報告する。これにより「論理的・批判的思考力(A-3),省察力(A-8)」を養う。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
---|---|
教科書 | 特に使用しない。必要な教材は"Canvas LMS"を介して配布する。 |
参考書 | 東中川徹,八杉貞雄,西駕秀俊(共編) 『ベーシックマスター 発生生物学』 オーム社 2008年 阿形清和,高橋淑子(監訳) 『ギルバート発生生物学』 メディカル・サイエンス・インターナショナル 2015年 武田洋幸,田村宏治(監訳) 『ウォルパート発生生物学』 メディカル・サイエンス・インターナショナル 2012年 これらは講義の内容をより深く理解するための参考書であり,必ずしも必要なものではない。初回の講義で紹介する。 |
成績評価の方法及び基準 | 授業内テスト(80%)、授業参画度(20%) ・学期末に「授業内テスト」を行い,各回で学んだ内容を説明できるかどうかで,論理的・批判的思考力(A-3)を評価する。 ・「授業参画度」を評価するために,毎回リアクションペーパーを回収する。そこに書かれた内容を通して,問題発見・解決力(A-4)ならびに省察力(A-8)を評価する。リアクションペーパーに書く内容については講義中に説明する。 ・感染症に罹患するなどで学期末の「授業内テスト」を受けられない場合には,担当教員に連絡する。その場合,追試験の実施を検討する。 |
オフィスアワー | 月~金 10:00-17:00 本館6階 生命科学科研究室605 (06120室) |