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量子化学

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令和2年度以降入学者 量子化学
教員名 野口真理子
単位数    2 学年 3・4 開講区分 文理学部
科目群 化学科
学期 後期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業
授業の形態 対⾯授業
対面で実施する。また講義資料の共有はCanvas LMSを用いて行うため,初回講義開始までにCanvas LMSのコース登録をすること。
Canvas LMSコースID・コース名称 T080272H7 2024量子化学(野口真理子・後・水2)
授業概要 物質を構成する最小単位である原子および分子の構造や性質を理解することは化学において重要である。
本講義では,これまでに学んだ量子論の基礎知識を基に,水素原子や多電子原子の電子構造と原子スペクトル、および水素分子等の分子構造について量子力学的に扱う方法を学ぶ。
教科書では「3章 原子の電子構造」「4章 化学結合と分子軌道法」「5章 混成軌道とπ結合」の内容に該当する。数式の変形も含めながら講義を行う。
授業のねらい・到達目標 <授業のねらい>

・量子論の基礎を,原子や分子に適用する手法を身に付ける。

<到達目標>

・最も単純な原子である水素原子のシュレディンガー方程式を解くことができる。
・近似法を用いて多電子原子のシュレディンガー方程式を解くことができる。
・原子スペクトルや多電子原子の化学的性質の周期性について量子論的に説明できる。
・簡単な分子に対してヒュッケルの分子軌道法を適用できるようになる。

<日本大学教育憲章との関係>

A-3-3)高度な化学知識に基づいて,自然科学に関係する諸現象を論理的・批判的に考察することができる。
A-4-3)さまざまな事象に潜む化学的問題を発見し,専門的化学知識に基づいてそれに対する解決策を考えることができる。
A-8-3)自分の実験経験を振り返り,その成果を他人に分かる形で客観的にまとめることができる。

<ディプロマポリシーとの関係>

この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシーDP3.4,8及びCP3,4,8に対応しています。
なお,この科目は旧カリキュラムにおいて,この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシーDP6及びカリキュラムポリシーCP9に対応しています。
授業の形式 講義、演習
授業の方法 ①講義は教員による説明と,関連する問題の演習および解説を中心に行う。
②講義資料は事前にCanvas LMSコース中に掲載する。履修者は,各自講義までにダウンロードしておくこと。
③教員による説明はパワーポイントで作成したスライドと黒板を用いて行う。
④各回において,講義内容と関連した問題演習を授業時間内で行う。問題演習時は,特にグループ分けはしないが,履修者同士相談しながら問題を解いてもよい。
⑤演習問題の解説は次回の講義の冒頭で実施する。スライドや黒板を用いて,間違いが多かった点などについてフィードバックを行う。
授業計画
1 ガイダンス,水素原子スペクトル(A-3-1, A-4-1)
【事前学習】シラバスをよく読み,授業全体の流れを理解しておくこと。 (2時間)
【事後学習】水素原子スペクトルとリュードベリの式について復習し要点をまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 水素原子の電子構造とシュレディンガー方程式(A-3-1, A-4-1)
【事前学習】水素原子のもつ原子核と電子の個数および電荷を調べてノートにまとめておく。 (2時間)
【事後学習】水素原子のシュレディンガー方程式について復習し要点をまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 水素原子のエネルギー準位と原子軌道関数(A-3-1, A-4-1)
【事前学習】主量子数、方位量子数、磁気量子数について調べてノートにまとめておく。 (2時間)
【事後学習】水素原子のエネルギー準位と原子軌道関数について復習し要点をまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 ヘリウム原子の電子構造とシュレディンガー方程式(A-3-1, A-4-1)
【事前学習】ヘリウム原子のもつ原子核と電子の個数および電荷を調べてノートにまとめておく。 (2時間)
【事後学習】ヘリウム原子のシュレディンガー方程式の解法について復習し要点をまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 多電子原子の電子構造(A-3-1, A-4-1)
【事前学習】多電子原子の電子配置やスピン、パウリの排他原理について調べてノートにまとめておく。 (2時間)
【事後学習】有効核電荷の考え方および多電子原子の構成原理について復習し要点をまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 多電子原子の化学的性質の周期性(A-3-1, A-4-1)
【事前学習】イオン化エネルギー・電子親和力と周期表の関係について復習しまとめておく。 (2時間)
【事後学習】多電子原子の化学的性質の周期性と電子配置との関連について要点をまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 原子のスペクトルと項の記号(A-3-1, A-4-1)
【事前学習】第一回で学んだ水素原子のスペクトルについて復習しておく。 (2時間)
【事後学習】原子のスペクトルと項の記号について要点をまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 原子価結合法(A-3-1, A-4-1)
【事前学習】原子価結合法について調べてノートにまとめておく。 (2時間)
【事後学習】σ結合とπ結合について要点をまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 分子軌道法の原理(A-3-1, A-4-1)
【事前学習】水素分子イオンの原子核および電子の個数について調べてまとめておく。 (2時間)
【事後学習】結合性軌道と反結合性軌道について要点をまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 等核二原子分子の構造(A-3-1, A-4-1)
【事前学習】等核二原子分子の電子配置について調べてまとめておく。 (2時間)
【事後学習】等核二原子分子の分子軌道と結合次数について要点をまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 異核二原子分子の構造と永年方程式(A-3-1, A-4-1)
【事前学習】異核二原子分子と永年方程式とは何かを調べて,ノートにまとめておく。 (2時間)
【事後学習】二原子分子の永年方程式の解法について要点をまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 行列式の計算とヒュッケル近似(A-3-1, A-4-1)
【事前学習】行列方程式の計算について復習し,ノートにまとめておく。 (2時間)
【事後学習】ヒュッケル近似について要点をまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 π共役分子へのヒュッケル近似の適用(A-3-1, A-4-1)
【事前学習】ヒュッケル近似について復習し,ノートにまとめておく。 (2時間)
【事後学習】π共役分子のエネルギーの求め方について要点をまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 3章,4章,5章のまとめ(応用問題を含む問題演習と解説)(A-3-1, A-4-1)
【事前学習】第13回までに行った演習問題を復習し,ノートにまとめておく。 (2時間)
【事後学習】第13回までに行った演習問題を復習しておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 試験と解説(A-3-1, A-4-1, A-8-1)
【事前学習】これまでの講義内容を復習し,ノートにまとめておく。 (2時間)
【事後学習】解けなかった問題を再度解いておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 寺嶋正秀 馬場正昭 松本吉泰 著 『現代物理化学』 化学同人 2015年 第1版
参考書 Peter Atkins・Julio de Paula著、中野元裕・上田貴洋・奥村光隆・北河康隆 訳 『アトキンス物理化学(上)第10版』 東京化学同人
D. A. McQuarrie・J. D. Simon著、千原秀昭・江口太郎・齋藤一弥 訳 『マッカーリ・サイモン物理化学 上 分子論的アプローチ』 東京化学同人
成績評価の方法及び基準 授業内テスト:期末試験(60%)、授業参画度:講義内で行う演習問題への取り組みとその正答率(40%)
オフィスアワー 授業後またはCanvas LMSを介して質問を受け付ける。

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