文理学部シラバスTOP > 大学院博士前期課程 > 心理学専攻 > 臨床社会心理学特論
日本大学ロゴ

臨床社会心理学特論

このページを印刷する

令和2年度以降入学者 臨床社会心理学特論
教員名 坂本真士
単位数    2 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 心理学専攻
学期 後期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業(一部遠隔授業)
Canvas LMSコースID・コース名称 WL11101811 2024臨床社会心理学特論(坂本真士・後・水4)
授業概要 社会心理学では,人と人との相互作用について研究する。一方,臨床心理学などで扱う適応における問題は,他者・社会・環境と自分との関係において発生する。適応していることを前提として人と人との相互作用を扱うか,相互作用の不適応的な側面を扱うかの点で,社会心理学と臨床心理学は異なるが,2つの領域は密接な関係にあることに疑いの余地はない。
本授業では,担当教員の専門である臨床社会心理学研究について実践例を紹介し,受講者とともに議論する。具体的には,メンタルヘルスに関わる実際的な問題をとりあげ,それに社会心理学がどう関連するのか,どのようにすれば社会心理学からアプローチできるのか,具体例を通して考えていく。また,社会心理学や臨床心理学の歴史などにも触れ,2つの領域の協力のあり方についても検討する。
授業のねらい・到達目標 適応の問題を解決するためには学際的な協力が必要であるが,社会心理学としてどのような協力の仕方があるのかを理解できる。学際的な協力の実際例を通して,社会心理学の独自性についても理解できる。自分の研究が,どのような社会貢献ができるのか,その可能性を表明できる。
授業の形式 講義
授業の方法 オンデマンド型授業では,ビデオ教材を視聴し学習する。課題を出す場合もある(4-5回程度)。
対面授業では,オンデマンドでの説明や課題について議論する。適宜視聴覚メディアを使用する。
レポートを課した場合、後続の回でフィードバックする。
授業計画
1 ガイダンス、授業全体の説明、自己紹介と臨床社会心理学への導入(本授業の進め方と、臨床社会心理学の大枠や現象の捉え方について学ぶ)
【事前学習】シラバスの内容を確認しておくこと (2時間)
【事後学習】この授業中に話した重要な概念(例:学習性無力感、絶望感理論、自己注目)などについて、自分で調べて確認しておくこと (2時間)
【授業形態】対面授業
2 社会心理学の歴史(社会心理学の発展・歴史と発展に影響を与えた時代的、文化的な影響について学ぶ)
【事前学習】配布資料を読み、十分理解できなかった用語があれば調べておく。 (2時間)
【事後学習】授業中に配布したプリント等の資料を復習し、授業中に示した文献をもとに,社会心理学の発展について及ぼす時代的・文化的要因について確認しておく (2時間)
【授業形態】オンデマンド型授業
3 臨床心理学の歴史(日本における発展の経緯について学ぶ)
【事前学習】配布資料を読み、十分理解できなかった用語があれば調べておく。 (2時間)
【事後学習】授業中に配布したプリント等の資料を復習し、授業中に示した文献をもとに,日本における臨床心理学の発展について確認しておく (2時間)
【授業形態】オンデマンド型授業
4 臨床心理学と社会心理学のインターフェイス(臨床心理学と社会心理学の協働・協力のあり方について議論し考える)
【事前学習】第2,3回の内容を振り返り、臨床心理学と社会心理学との協働・協力のあり方として、どのようなものが考えられるか、自分の考えをまとめておく (2時間)
【事後学習】授業中に配布したプリント等の資料を復習し、興味ある箇所について自分で調べて問題を発見してほしい(授業内でのディスカッションなどからインスパイアされた内容も含む)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 線維筋痛症と社会心理学1(線維筋痛症と社会心理学(特に自己呈示)との関係を考える)
【事前学習】配布資料を読み、十分理解できなかった用語があれば調べておく。特に線維筋痛症に関する用語には注意する。 (2時間)
【事後学習】授業中に配布したプリント等の資料を復習し、授業中に示した文献についてみておくこと。 (2時間)
【授業形態】オンデマンド型授業
6 線維筋痛症と社会心理学2(自己呈示と線維筋痛症などの心身の不調との関係について学ぶ)
【事前学習】配布資料を読み、自己呈示が心身の調子に及ぼす影響についてまとめておく (2時間)
【事後学習】授業中に配布したプリント等の資料を復習し、興味ある箇所について自分で調べて問題を発見してほしい(授業内でのディスカッションなどからインスパイアされた内容も含む)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 抑うつとうつ病(抑うつやうつ病の概念や操作的定義について学ぶ)
【事前学習】配布資料を読み、十分理解できなかった用語があれば調べておく。特に、精神医学的用語には注意する。 (2時間)
【事後学習】授業中に配布したプリント等の資料を復習し、抑うつや自殺の測定法についてまとめておく。 (2時間)
【授業形態】オンデマンド型授業
8 自殺と抑うつ(自殺の疫学と、自殺と抑うつとの関係について学ぶ)
【事前学習】配布資料を読み、十分理解できなかった用語があれば調べておく。 (2時間)
【事後学習】授業内で紹介した自殺の現状や対策を紹介するサイトを見て、何が書かれているかを確認しておくこと (2時間)
【授業形態】対面授業
9 自殺対策1(地域での自殺対策について学ぶ)
【事前学習】配布資料を読み、十分理解できなかった用語があれば調べておく。 (2時間)
【事後学習】自殺対策の実例を調べ、何を目的とし、どのような方法で実践されてきたかをまとめておく。 (2時間)
【授業形態】オンデマンド型授業
10 自殺対策2(自殺の報道の実際と問題点について学ぶ)
【事前学習】配布資料を読み、十分理解できなかった用語があれば調べておく。実際に起きた自殺報道を調べて読み、自分の感想や問題点をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業中に配布したプリント等の資料を復習し、興味ある箇所について自分で調べて問題を発見してほしい(授業内でのディスカッションなどからインスパイアされた内容も含む)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 自殺対策3(啓発活動について批判的に検討する)
【事前学習】配布プリントの中で取り上げた自殺予防に関する映像を視聴し、感想や問題点をメモしておく (2時間)
【事後学習】授業中に配布したプリント等の資料を復習し、興味ある箇所について自分で調べて問題を発見してほしい(授業内でのディスカッションなどからインスパイアされた内容も含む)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 新しいタイプの抑うつ1(新しいタイプの抑うつとは何か、個の視点から考える)
【事前学習】配布資料を読み、十分理解できなかった用語があれば調べておく。特に精神医学的用語に注意する。 (2時間)
【事後学習】授業中に配布したプリント等の資料を復習し、いわゆる「新型うつ」についてどのように考えているか、現時点での感じ方・考え方をまとめておく (2時間)
【授業形態】オンデマンド型授業
13 新しいタイプの抑うつ2(対人的視点から考える)
【事前学習】配布資料を読み、十分理解できなかった用語があれば調べておく。特に素因ストレスモデルや素因ストレスモデルの実証で使われた研究方法に注意する。 (2時間)
【事後学習】授業中に配布したプリント等の資料を復習し、新しいタイプの抑うつについての素因について理解しまとめておく (2時間)
【授業形態】オンデマンド型授業
14 新しいタイプの抑うつ3(社会的視点から考える)
【事前学習】配付資料を読み、十分理解できなかった用語があれば調べておく。特に社会・経済に関する用語に注意する。 (2時間)
【事後学習】授業中に配布したプリント等の資料を復習し、興味ある箇所について自分で調べて問題を発見してほしい(授業内でのディスカッションなどからインスパイアされた内容も含む)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 新しいタイプの抑うつ4(援助法や社会的対策を考える)
【事前学習】前回の授業時に提示された論点について、自分の考えをまとめておく (2時間)
【事後学習】授業中に配布したプリント等の資料を復習し、興味ある箇所について自分で調べて問題を発見してほしい(授業内でのディスカッションなどからインスパイアされた内容も含む)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 適宜プリントを配布する
参考書 坂本真士 『抑うつと自殺の心理学:臨床社会心理学的アプローチ』 金剛出版 2010年
コワルスキ,R.M.,& リアリー, M. R. 安藤清志・丹野義彦(監訳) 『臨床社会心理学の進歩』 北大路書房 2001年
坂本真士・丹野義彦・安藤清志 『臨床社会心理学』 東京大学出版会 2007年
成績評価の方法及び基準 授業参画度(100%)
授業参画度は,課題の提出,授業におけるディスカッション等で評価する。
オフィスアワー 授業終了後

このページのトップ