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フランス語５

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令和２年度以降入学者 フランス語５
教員名 八木悠允
単位数    1 学年 2～4 開講区分 文理学部
科目群 外国語科目
学期 前期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業
授業の形態 原則的に対面授業を行います。

課題の指示は授業内で行いますが、必要に応じてCanvas LMSで課題の提示を行う場合もあります。
授業概要 本授業は、すでに初級文法を一通り学習したことのある人を対象に、比較的やさしいテキストを読めるようになることを目的とします。基準としては、仏検３級が取得できる程度の読解力をつけることを目標としています。
また、仏検だけでなく、フランス語の音読のトレーニングをしたい、やや長めのフランス語の文章を読んでみたい、現代フランスの文化や社会について知りたい、という人に開かれた授業を目指しています。

まだ初級文法を一度も学習したことがない人は、本授業ではなく、フランス語1、あるいはフランス語3を受講してください。

状況によってもしオンライン授業となった場合、Zoomを使って教室と同様の環境を作り、同時双方向型の授業を実施します。
授業のねらい・到達目標 ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR/CECRL)のA2レベルを到達目標とします。
A2の具体的な到達目標とは次のようなものです。

　-ごく基本的な個人や家族の情報、買い物、近所、仕事など、直接自分につながりのある領域で最も頻繁に使われる語彙や表現を理解することができるようになることを目指す。
　-ごく簡単な短い文章なら理解できる。広告や内容紹介のパンフレット、メニュー、予定表のようなものの中から日常の具体的に予測がつく情報を取り出せるようになることを目指す。
　-簡単に短いメモやメッセージを書くことができるようになることを目指す。

〈日本大学教育憲章との関係〉
・世界諸国の歴史や政治、経済、文化、価値観、信条などの現状を概説できる。（A-2-1）
・仮説に基づく課題や問題を提示し、客観的な情報を基に、論理的・批判的に考察することの重要性を説明できる。(A-3-1)
・親しい人々とのコミュニケーションを通じて相互に意思を伝達することができる。(A-6-1)

〈ディプロマポリシーとの関係〉
この科目は文理学部のDP及びCPの2, 3, 6に対応しています。
授業の形式 講義、演習
授業の方法 授業の形式【講義・演習】

【初回授業時】
授業の進め方の説明および辞書・参考書の説明をします。
初等文法の学習時には、基本的に短い文章しか読みません。本授業では一般的なやや長めの文章に挑戦するため、どこを重点的に学習したら良いのかについて初回授業で設定しようと思います。第二回の授業までにテキストを準備し、音声をダウンロードしてください。

【第2回以降〜】
1. 事前予習
・教科書の指定のページの音声をまず何度もよく聞き、発音の句切れや一塊に読む部分を教科書にマークしましょう。
・教科書は語彙や熟語を詳しく解説しているので、それをもとに、まずは自力で課題文を読んでみましょう。
・文法事項について、理解できない箇所については質問の形でメモをしておきましょう。何がどうわからないのか言語化し、授業中に質問できるようにしてください。
・教科書の文章を丁寧に読み、自分の力で訳し、ノートに訳文を書いてください。その際、主語と動詞に着目しましょう。自分で訳した文章の論理関係がつながっているか、日本語として破綻していないか意識してください。

2. 授業当日

・指名した人に、原文をゆっくりと丁寧に音読していただき、日本語訳を言ってもらいます。必要に応じて教員が解説や修正を加え、語彙や文法事項の補足を行います。
・フランス語5では、フランス語への苦手意識をできるだけ少なくするために、とくに「音読」に力を入れます。教科書の音声を用いて、授業中も何度も反復練習をし、フランス語のリズムを身につけます。そのため、「訳して終わり」ではなく、理解できた文章を何度も発音し、口頭でフランス語から日本語に訳したり、日本語からフランス語に訳すなどの練習も取り入れます。これは仏検3級の聴解対策にも役立ちます。
・課題は教科書に即したものを提示しますが、希望があれば受講生が読みたいものを読解材料として取り入れます。また、受講生の興味を広げるために教員が選んだ短いテクストを読むこともあります。

3. 事後学習
・教科書の音声をよく聞き、それを参考に、何度も繰り返し課題文を発音して、学習した表現を定着させてください。文章の暗記は、語学力の向上に直結します。その際、決して粗雑に音読しないようにしてください。多くの文章を粗雑に読むよりも、少ない分量の文章を丁寧に、発音を確認しながら読む方が有益ですし、記憶定着の観点から見ても有益です。
・また、わからなかった文法事項について、初級文法書に立ち返って該当箇所を復習しましょう。
・語彙や教科書の指定箇所を記憶し、使えるようにしましょう。

本授業の事前・事後学習は，合わせて180分（3時間）の学習を目安とします。
履修条件 ・フランス語1・2、あるいはフランス語3・4のどれかをすでに履修していること、あるいはそれと同等程度のフランス語の基礎的知識があること。
・第１回授業で50名を超えた場合は抽選をおこなう。なお、抽選の結果の確認方法は第１回授業で連絡する。
・フランス語5（前期）・6（後期）は同一教員の授業を受講すること。
授業計画
1 自己紹介、授業の進め方、辞書・参考書の説明。簡単な文章を読んでみて、どこに力を入れて学習していけばよいか話し合います。(A-6-1) 【対面授業】
【事前学習】初級文法を習った時に使用した教科書のうち、発音や文字の読み方に関する箇所を復習しておく。 （1.5時間）
【事後学習】補強すべき点を意識しつつ、授業の復習を行う。 （1.5時間）
2 「1.Le cannelé de Bordeaux」の音読練習と読解。日本でも流行したカヌレを中心に、フランスの食文化について学ぶ。(A-6-1)　【対面授業】
【事前学習】「1. Le cannelé de Bordeaux」をよく読み、わからない単語を徹底的に調べ、自力で訳してみる。またテキストを音読し、発音のわからない単語の発音を調べておく。 （1.5時間）
【事後学習】演習で間違えた部分が文法事項のどの部分に該当するのか分析し、その部分を復習する。音声を聞きながら最低5回はテキストを丁寧に音読する。その際、テキストを人に読んで聞かせる状況を想像し、人に伝わることを念頭に、丁寧に、一つ一つの音を大切にして音読すること。 （1.5時間）
3 「1.Le cannelé de Bordeaux」の音読練習と読解。(A-6-1)　
フランスの食文化について受講生が知っていることを話し合う（A-2-1, A-3-1）【対面授業】
【事前学習】「1. Le cannelé de Bordeaux」を音読し、最初の段落を暗記すること。 （1.5時間）
【事後学習】発音の難しい音を意識して音読練習をすること。特に[u][y]などの母音は練習しないと出せないので、反復練習を心がけること。 （1.5時間）
4 「2. Les bouquinistes des quais de Seine」の音読練習と読解。パリの古書店文化を学ぶとともに、セーヌ川の歴史について話し合う。（A-2-1, A-3-1, A-6-1）【対面授業】
【事前学習】「2. Les bouquinistes des quais de Seine」をよく読み、わからない単語を徹底的に調べ、自力で訳してみる。またテキストを音読し、発音のわからない単語の発音を調べておく。 （1.5時間）
【事後学習】演習で間違えた部分が文法事項のどの部分に該当するのか分析し、その部分を復習する。音声を聞きながら最低5回はテキストを丁寧に音読する。その際、テキストを人に読んで聞かせる状況を想像し、人に伝わることを念頭に、丁寧に、一つ一つの音を大切にして音読すること。 （1.5時間）
5 「3. Anatomie d'une chute, Justine Triet」の音読練習と読解。『落下の解剖学』に関するテクストを読むことで、現代におけるファクト主義について話し合う。（A-2-1, A-3-1, A-6-1）【対面授業】
【事前学習】「3. Anatomie d'une chute, Justine Triet」をよく読み、わからない単語を徹底的に調べ、自力で訳してみる。またテキストを音読し、発音のわからない単語の発音を調べておく。 （1.5時間）
【事後学習】演習で間違えた部分が文法事項のどの部分に該当するのか分析し、その部分を復習する。音声を聞きながら最低5回はテキストを丁寧に音読する。その際、テキストを人に読んで聞かせる状況を想像し、人に伝わることを念頭に、丁寧に、一つ一つの音を大切にして音読すること。 （1.5時間）
6 「4. Le nouveau baccalauréat」の音読練習と読解。フランスのバカロレア制度の改革についてのテクストを読み、さらに従来の試験問題について日本と比較して考える。（A-2-1, A-3-1, A-6-1）【対面授業】
【事前学習】「4. Le nouveau baccalauréat」をよく読み、わからない単語を徹底的に調べ、自力で訳してみる。またテキストを音読し、発音のわからない単語の発音を調べておく。 （1.5時間）
【事後学習】演習で間違えた箇所や苦手な箇所がどこか分析する。 （1.5時間）
7 「5. Les sites et plateformes d'avis clients」の音読練習と読解。インターネット上の口コミの問題に関するテクストを通じて、今日の日本における状況を比較し話し合う。(A-6-1)【対面授業】
【事前学習】「5. Les sites et plateformes d'avis clients」をよく読み、わからない単語を徹底的に調べ、自力で訳してみる。またテキストを音読し、発音のわからない単語の発音を調べておく。 （1.5時間）
【事後学習】演習で間違えた部分が文法事項のどの部分に該当するのか分析し、その部分を復習する。音声を聞きながら最低5回はテキストを丁寧に音読する。その際、テキストを人に読んで聞かせる状況を想像し、人に伝わることを念頭に、丁寧に、一つ一つの音を大切にして音読すること。 （1.5時間）
8 「6. Milan Kundera」の音読練習。2023年没のミラン・クンデラへの理解を深め、文学的営為について話し合う。(A-6-1)【対面授業】
【事前学習】「6. Milan Kundera」をよく読み、わからない単語を徹底的に調べ、自力で訳してみる。またテキストを音読し、発音のわからない単語の発音を調べておく。 （1.5時間）
【事後学習】演習で間違えた部分が文法事項のどの部分に該当するのか分析し、その部分を復習する。音声を聞きながら最低5回はテキストを丁寧に音読する。その際、テキストを人に読んで聞かせる状況を想像し、人に伝わることを念頭に、丁寧に、一つ一つの音を大切にして音読すること。 （1.5時間）
9 「7. Le retour du train de nuit en France」の音読練習と読解。フランスの公共交通事情を知るとともに、日本の交通事情との比較を話し合う。(A-6-1)　【対面授業】
【事前学習】「7. Le retour du train de nuit en France」をよく読み、わからない単語を徹底的に調べ、自力で訳してみる。またテキストを音読し、発音のわからない単語の発音を調べておく。 （1.5時間）
【事後学習】演習で間違えた部分が文法事項のどの部分に該当するのか分析し、その部分を復習する。音声を聞きながら最低5回はテキストを丁寧に音読する。その際、テキストを人に読んで聞かせる状況を想像し、人に伝わることを念頭に、丁寧に、一つ一つの音を大切にして音読すること。 （1.5時間）
10 「8. La «French touch»」の音読練習。フランスのディスコ音楽のテクスト読解から、他の音楽ジャンル（シャンソンからラップまで）を学び、フランスの音楽市場を知る。(A-6-1)　【対面授業】
【事前学習】「8. La «French touch»」を音読し、最初の段落を暗記すること。 （1.5時間）
【事後学習】演習で間違えた部分が文法事項のどの部分に該当するのか分析し、その部分を復習する。音声を聞きながら最低5回はテキストを丁寧に音読する。その際、テキストを人に読んで聞かせる状況を想像し、人に伝わることを念頭に、丁寧に、一つ一つの音を大切にして音読すること。 （1.5時間）
11 「8. La «French touch»」の音読練習。フランスのディスコ音楽のテクスト読解から、他の音楽ジャンルの楽曲の訳詞を試みる。(A-6-1)　【対面授業】
【事前学習】関心のある音楽を選び、訳してみる。 （1.5時間）
【事後学習】フランス語の動画や記事などを（まだ読めなくても良いから）検索してみる。 （1.5時間）
12 「9. Les Cajuns: des francophones en Louisiane」の音読練習と読解。フランコフォニーの文化の学びを通じて、現在の移民問題などについて話し合う。(A-6-1)　【対面授業】
【事前学習】「9. Les Cajuns: des francophones en Louisiane」 （1.5時間）
【事後学習】演習で間違えた部分が文法事項のどの部分に該当するのか分析し、その部分を復習する。音声を聞きながら最低5回はテキストを丁寧に音読する。その際、テキストを人に読んで聞かせる状況を想像し、人に伝わることを念頭に、丁寧に、一つ一つの音を大切にして音読すること。 （1.5時間）
13 これまでの文法事項の復習と、発音練習。また、学生と話し合い、読みたいテクストの選定を行う。(A-6-1)　【対面授業】
【事前学習】これまで学習してきたテクストを音読復習する。また、関心のある分野の文献を考えておく。 （1.5時間）
【事後学習】演習で間違えた部分が文法事項のどの部分に該当するのか分析し、その部分を復習する。音声を聞きながら最低5回はテキストを丁寧に音読する。その際、テキストを人に読んで聞かせる状況を想像し、人に伝わることを念頭に音読すること。最後に、指定箇所を暗記すること。 （1.5時間）
14 「希望テクスト(1)」の音読と読解。初めて読むテクストに対し、どの程度読めるかを確認し、内容について話し合う。(A-6-1)【対面授業】
【事前学習】これまで学習してきたテクストを音読復習し、解釈に悩んだ箇所などを復習しておく。 （1.5時間）
【事後学習】演習で間違えた部分が文法事項のどの部分に該当するのか分析し、その部分を復習する。音声を聞きながら最低5回はテキストを丁寧に音読する。その際、テキストを人に読んで聞かせる状況を想像し、人に伝わることを念頭に、丁寧に、一つ一つの音を大切にして音読すること。 （1.5時間）
15 「希望テクスト(2)」の音読と読解。初めて読むテクストに対し、どの程度読めるかを確認し、内容について話し合う。(A-6-1)【対面授業】
【事前学習】これまで学習してきたテクストを音読復習し、解釈に悩んだ箇所などを復習しておく。 （1.5時間）
【事後学習】試験で間違えた部分が文法事項のどの部分に該当するのか分析し、その部分を復習する。最低5回はテキストを丁寧に音読する。その際、テキストを人に読んで聞かせる状況を想像し、人に伝わることを念頭に音読すること。 （1.5時間）
その他
教科書 石井洋二郎 、野崎夏生、ジョルジュ・ヴェスィエール 『時事フランス語 －2025年度版－』 朝日出版 2025年
音声は以下の教科書サイトからダウンロードしてください（https://text.asahipress.com/free/french/jijifutsu2025/）
なお、教科書が次のISBNのものであることを購入前に確認してください。ISBN：978-4-255-35378-4
参考書 学習用の仏和辞典を毎回必ず持参してください。辞書は第1回目の授業で説明しますが、語の用法の説明が優れている次の辞書を推奨します。
・『プチ・ロワイヤル仏和辞典』（倉方他編、旺文社、2020年第5版）
また、初級文法を習った際に使用した文法書を毎回持参し、疑問が生じたらすぐに調べられるようにしておいてください。初級文法書がてもとにない場合、次の文法書を推奨します。
倉方秀憲『新システマティックフランス語文法』（早美出版）
成績評価の方法及び基準 授業内テスト:音読、暗唱、語彙確認、書き取りなどの小テスト(80%)、授業参画度:演習の取り組み度合い、授業中の積極的な質問や発言を評価する。課題をどれだけ誠実に取り組んできたか、ということに加えて、課題が提示する問題系についてどれだけ調べ、考えを深め、それを表現できているかを評価する。(20%)
個々人のレベルや学習歴、学習の目的が異なるため、この授業では、毎回の授業の取り組み（とくに、暗唱や聞き取りの小テスト）をもとに成績を評価します。
オフィスアワー 質問は簡単なものであれば授業内で受け付けます。その他はメールで受け付けます。
備考 本授業は単にフランス語を黙読するのではなく、発音練習を重点的に行います。発音練習に積極的に参加できる人の受講をお待ちしています。

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