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美学概論

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令和2年度以降入学者 美学概論
教員名 高橋陽一郎
単位数    2 学年    1 開講区分 文理学部
科目群 哲学科
学期 前期 履修区分 必修
授業形態 対面授業
授業概要 前学期は、<近代的学問としての美学>という観点から、この学問の性格や対象とする領域を、カントの『判断力批判』を中心に再構成する。
授業のねらい・到達目標 「美学」という言葉が与える先入観を排し、この学問についての正確な理解を獲得していただくことが本講義の主要な目的である。そのためこの授業では、美学があくまで哲学の一分科であることを明らかにしながら、人類が大切にしてきた美や藝術について考察することへと向けられる。『判断力批判』がそのための素材である。本書を通じて美や藝術について学ぶことで、それらが今日においてももっとも規範的・標準的な美や藝術を言い当てていることが明らかになると思われる。
・真・善・美・聖の探究から得られた知識と教養に基づいて,人間と社会の倫理的な課題を理解することができる(A-1-1)。
・文献や資料の読解・解釈を通じて,哲学の代表的な問題を理解し,説明することができる(A-4-1)。

この科目は文理学部(学士(文学))のDP及びCPの1, 4に対応しています。
授業の形式 講義
授業の方法 授業の形式:【講義】
毎回担当者はプリント資料を配布し、それを読解しながら授業を進める。毎回とくに望まれるのは事後学習である。簡潔に授業内容をまとめておき、前期終了時のレポートに備えておくことが望ましい(資料もレポート執筆時に使用するはずなので、無くさずにストックしておくこと)。前期終了時には1500字前後の前学期総括レポートを提出していただく。レポート執筆の仕方については、4月と7月に授業中に指示する。
履修条件 なし
授業計画
1 ガイダンス:授業のテーマや到達目標及び授業の方法について説明する。また、美学の全哲学における位置について説明する。(A-1-1)
【事前学習】シラバスを事前に確認し、授業全体の流れについて把握する。 (2時間)
【事後学習】ガイダンスで示された参考文献を読み、要点を書き出しておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 美学について―タタールケヴィッチの『美学史』が教えること(A-1-1)
【事前学習】古代ギリシアの美学について概説書を読み知識を得ておく。 (2時間)
【事後学習】授業で配布されたプリントを再読し、疑問点をノートしておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 近代以前の美学について(A-1-1)
【事前学習】中世のヨーロッパ文化について、その概略を調べておく。 (2時間)
【事後学習】授業で配布されたプリントを再読し、近代以前の美学の特色についてノートする。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 近代美学を準備したもの(A-1-1)
【事前学習】ルネサンス文化の概要を調べておく。 (2時間)
【事後学習】授業で配布されたプリントを再読し、とくにホッブスの思想の特色についてノートしておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 近代の学問としての美学―感性論の意義―(A-1-1)
【事前学習】感性的経験について自分なりの考えをまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業で配布されたプリントを再読し、「感性と普遍性」というテーマで小レポートを作成する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 カント『判断力批判』の思想(1)―意図―(A-1-1)
【事前学習】カント哲学の意義について参考書などで調べたことを簡潔にまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業で配布されたプリントを再読し、疑問点をノートしておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 カント『判断力批判』の思想(2)―趣味判断―(A-1-1)
【事前学習】担当者作成の資料について、その疑問点を列挙しておく。 (2時間)
【事後学習】授業で配布されたプリントを再読し、趣味判断の特性についてノートを作成する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 カント『判断力批判』の思想(3)―美の思想―(A-1-1)
【事前学習】美をめぐる漢字とヨーロッパ語の違いについて説明できるようにしておく。 (2時間)
【事後学習】授業で配布されたプリントを再読し、近代的な「美」概念の特徴について、その要点をまとめる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 カント『判断力批判』の思想(4)―崇高論―(A-1-1)
【事前学習】自然に向けられる人間の態度について自分の考えをまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業で配布されたプリントを再読し、「崇高」概念の特性についてまとめる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 カント『判断力批判』の思想(5)―藝術の思想―(A-4-1)
【事前学習】前回のプリントを参考に、カントの崇高論について500字程度でまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業で配布されたプリントを再読し、近代藝術の特徴を言えるようにしておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 近代の藝術論:アルベルティからシュレーゲル兄弟までの要説(A-4-1)
【事前学習】『美学事典』等をひもとき、西洋近代の藝術概念一般について調べる。 (2時間)
【事後学習】授業で配布されたプリントを再読し、「技術/藝術」概念について説明できるようにしておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 近代が理想とした藝術(1):ヴィンケルマンとギリシア彫刻の幻想(A-4-1)
【事前学習】古代ギリシアの造形藝術について自分なりに調べてみる。 (2時間)
【事後学習】授業で配布されたプリントを再読し、ヴィンケルマンの藝術観を簡潔にまとめておく。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 近代が理想とした藝術(2):ロマン主義とラファエロ(A-4-1)
【事前学習】ロマン主義について、各自調べる。 (2時間)
【事後学習】授業で配布されたプリントを再読し、「ラファエロとロマン主義」というテーマで600字程度の短文をまとめる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 近代が理想とした藝術(3):ロマン主義とゴシック聖堂(A-4-1)
【事前学習】藝術における「過去」というテーマについて考え、メモを作成する。 (2時間)
【事後学習】授業で配布されたプリントを再読し、「ロマン主義と中世」というテーマで600字程度の短文をまとめてみる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 まとめ:<近代学としての美学>再考、そしてヘーゲルと藝術学の勃興(A-4-1)
【事前学習】これまで授業で配布されたプリント類を熟読し、西洋近代における美学の意義について短文をまとめてくる。 (2時間)
【事後学習】「美と美学」というテーマで1500字程度のレポートをまとめ始める(A-4) (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 なし(使用せず。毎回資料を配布する)。
参考書 参考書は授業内でその都度紹介します。
成績評価の方法及び基準 レポート:レポートは求めるテーマと内容、提出状況をみて評価します。(70%)、授業参画度:授業参画度は、毎回のリアクションペーパーや質問の提示等で評価します。(30%)
本授業への出席については、履修登録が終了した直後(5月初旬)から取り始め、全12回中、7回以上の出席をもって成績評価(S、A、B, C, D)の資格を得るものとします。なお、病気等で授業を欠席した場合、後日、証明になるものを提示いただければ考慮の対象とします。
オフィスアワー 授業後に設けます。

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