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令和6年度以前入学者 | 美学課題研究1 | ||||
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教員名 | 高橋陽一郎 | ||||
単位数 | 1 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 哲学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業形態 | 対面授業 |
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授業概要 | (1)ガーダマー(Hans-Georg Gadamer, 1900-2002)の『真理と方法(Wahrheit und Methode)』第一部に依りながら、近代美学批判―カント『判断力批判』批判―としての哲学的解釈学を学び、あわせてこの学問が説く現代の藝術作品観を理解する。 (2)受講者各自が専門とする美学藝術学研究のプレゼンテーションを行ってもらい、受講者間で議論する。 |
授業のねらい・到達目標 | (1)近代学として誕生した美学(aesthetica)を現代哲学の観点から批判的に理解し、近代と現代、美醜とその彼岸をめぐる議論を構成することができる。 (2)美学の議論を自ら作ったり、作られた議論に対して疑問や意見を提示したりできるようになる。 ・哲学的・美学的文献や資料の読解・解釈を通じて、現代の思想や藝術の状況を理解し、その課題に対応する理論を構成することができる。(A-4-3) ・研究発表や質疑応答を通じて、真理や美に関する哲学的問題を他人と共有し、建設的な議論を推進することができる。(A-6-3) この科目は文理学部の(学士(文学))のDP及びCPの4,6に対応しています。 |
授業の形式 | ゼミ |
授業の方法 | (1)『真理と方法』の講読においては、前もって決められた担当者が自分の担当箇所についてレジュメを発表する。本講読においては、翻訳とドイツ語原典の両方(またはどちらか)を用いる。 (2)各自の研究発表を行う回には、各回二人の担当者が自分の研究成果を発表し、それに基づいて質疑応答を行う。研究成果に対しては講評やアドバイスを適宜加える。 |
履修条件 | 前年度に成績に基づく面接を受け許可された者(正式な「履修」でなく「聴講」だけを希望する場合は担当教員に相談すること) |
授業計画 | |
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1 |
哲学的解釈学の問題圏解説と『真理と方法』第一部の読解:「第二版まえがき」および「序論」の読解(A-4-3)
【事前学習】カントの『判断力批判』第一部の内容について入門書などを読み、問題点をノートする。 (2時間) 【事後学習】『真理と方法』「第二版まえがき」と「序論」を再読し、内容を1000字でまとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
2 |
『真理と方法』第一部、第一章「美学的次元の乗り越え」(1)―第一節「精神科学にとっての人文主義的伝統の意味」(「共通感覚」「判断力」について)―(A-4-3)
【事前学習】カントの「共通感覚」論について考えたことをノートする。 (2時間) 【事後学習】『真理と方法』「共通感覚」と「判断力」を再読し、内容を1000字でまとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
3 |
『真理と方法』第一部、第一章「美学的次元の乗り越え」(2)―第一節「精神科学にとっての人文主義的伝統の意味」(「趣味」について)(A-4-3)
【事前学習】カント的趣味判断の問題点についてノートする。 (2時間) 【事後学習】『真理と方法』「趣味」を再読し、内容を1000字でまとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
4 |
『真理と方法』第一部、第一章「美学的次元の乗り越え」(3)―第二節「カントの批判による美学の主観主義化」(「趣味の超越論的特徴」について)(A-4-3)
【事前学習】『真理と方法』の「趣味の超越論的特徴」の項を読んで、ポイントをノートする。 (2時間) 【事後学習】カント的趣味概念の超越論性について、ガーダマーの批判点を1000字でまとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
5 |
『真理と方法』第一部、第一章「美学的次元の乗り越え」(4)―第二節「カントの批判による美学の主観主義化」(「自然と藝術における美への関心」について)(A-4-3)
【事前学習】『真理と方法』の「自然と藝術における美の関心」の項を読んで、ポイントをノートする。 (2時間) 【事後学習】授業内容を復習し、カントの主観主義に対するガーダマーの批判点を1000字でまとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
6 |
『真理と方法』第一部、第一章「美学的次元の乗り越え」(5)―第二節「カントの批判による美学の主観主義化」(「趣味と天才との関係」について)(A-4-3)
【事前学習】『真理と方法』の「趣味と天才との関係」の項を読んで、ポイントをノートする。 (2時間) 【事後学習】『真理と方法』の「趣味と天才との関係」を再読し、ガーダマーの批判点を1000字でまとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
7 |
『真理と方法』第一部、第一章「美学的次元の乗り越え」(6)―第二節「カントの批判による美学の主観主義化」(「天才美学と体験概念」について)
【事前学習】『真理と方法』の「天才美学と体験概念」の項を読んで、ポイントをノートする。 (2時間) 【事後学習】『真理と方法』の「天才美学と体験概念」を再読し、「体験」概念に対するガーダマーの批判点を1000字でまとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
8 |
『真理と方法』第一部、第一章「美学的次元の乗り越え」(7)―第二節「カントの批判による美学の主観主義化」(「体験藝術の限界・アレゴリーの復権」について)
【事前学習】『真理と方法』の「体験藝術の限界・アレゴリーの復権」の項を読んで、ポイントをノートする。 (2時間) 【事後学習】『真理と方法』の「体験藝術の限界・アレゴリーの復権」を再読し、藝術の原理としての「体験」に対するガーダマーの批判点を1000字でまとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
9 |
『真理と方法』第一部、第一章「美学的次元の乗り越え」(8)―第三節「藝術の真理に対する問いの再獲得」
【事前学習】『真理と方法』の「藝術の真理に対する問いの再獲得」の項を読んで、ポイントをノートする。 (2時間) 【事後学習】ハイデガーなど現象学的存在論の藝術観を踏まえながら、ガーダマーの<藝術=真理>観の特徴を1000字でまとめる。 (3時間) 【授業形態】対面授業 |
10 |
『真理と方法』第一部、第二章「藝術作品の存在論およびその解釈学的意味」(1)―第一節「存在論的解明の手がかりとしての<遊び>」(「遊びの概念」について)
【事前学習】『真理と方法』の「遊びの概念」の項を読んで、ポイントをノートする。 (2時間) 【事後学習】授業の内容を踏まえながら、カイヨワなど20世紀の「遊び」概念とガーダマーの「遊び」概念を比較し、その内容を1000字でまとめる。 (3時間) 【授業形態】対面授業 |
11 |
『真理と方法』第一部、第二章「藝術作品の存在論およびその解釈学的意味」(2)―第一節「存在論的解明の手がかりとしての<遊び>」(「姿への変容と完全な媒介」について)
【事前学習】『真理と方法』の「存在論的解明の手がかりとしての<遊び>」の項を読んで、ポイントをノートする。 (2時間) 【事後学習】『真理と方法』の「遊び」概念全般について1000字でまとめる。 (3時間) 【授業形態】対面授業 |
12 |
受講者の研究発表会とディスカッション(1)―四年生―(A-6-3)
【事前学習】事前学習はなし 【事後学習】四年生受講者の発表内容と自分の専門研究との関係について説明できるようにしておく。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
13 |
受講者の研究発表会とディスカッション(2)―四・三年生―(A-6-3)
【事前学習】前回の授業時に質問できなかった研究発表の内容についての疑問点を述べられるようにしておく。 (2時間) 【事後学習】四・三年生受講者の発表内容と自分の専門研究との関係について説明できるようにしておく。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
14 |
受講者の研究発表会とディスカッション(3)―三・二年生―(A-6-3)
【事前学習】前回の授業時に質問できなかった研究発表の内容についての疑問点を述べられるようにしておく。 (2時間) 【事後学習】三・二年生受講者の発表内容と自分の専門研究との関係について説明できるようにしておく。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
15 |
受講者の研究発表会とディスカッション(4)―二年生―(A-6-3)
【事前学習】前回の授業時に質問できなかった研究発表の内容についての疑問点を述べられるようにしておく。 (2時間) 【事後学習】二年生受講者の発表内容と自分の専門研究との関係について説明できるようにしておく。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
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教科書 | ハンス=ゲオルク・ガダマー 『真理と方法Ⅰ (ウニベルシタス)』 法政大学出版局 ドイツ語原典は、授業担当者がコピーして配布する予定。 |
参考書 | 授業中に随時紹介します。 |
成績評価の方法及び基準 | 授業参画度:授業内のレジュメ発表、発言などで評価します。(50%)、各自の研究発表(50%) |
オフィスアワー | 授業後に設けます。 |