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倫理学特殊講義6

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令和6年度以前入学者 倫理学特殊講義6
教員名 金子佳司
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 哲学科
学期 後期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業
授業概要 私たちは社会の中で生きています。では、どんな社会であれば、私たちはよい人生を生きることができるのでしょうか。この問題を考えるために、社会の最も基本的な規範である正義について考える必要があります。そこで、正義とは何かという問題を、アリストテレス、ロック、ベンサム、ミル、ロールズ、ノージック、サンデルらの議論を踏まえながら検討してみます。
授業のねらい・到達目標 正義とは何かという問題に関する様々な考えを理解し、自分でもこの問題を考え、また考えたことを説明できる。
この科目は文理学部のDPとCPの1,2,4に対応しています。
真・善・美・聖の探究から得られた豊かな知識と教養に基づいて,自己の高い倫理観を人間と社会の倫理的な課題へと適切に適用することができる。(A-1-4)
思想・芸術・宗教の観点から,世界の現状をその歴史的背景とともに理解し,さまざまな思想的課題に取り組むことができる。(A-2-4)
文献や資料の読解・解釈を通じて,あるいは,現代の思想的状況を注意深く考察することによって,哲学的問題を発見し,複数の解決策を比較しながら自分の立場を決めることができる。(A-4-4)
授業の形式 講義
授業の方法 授業は講義形式で行ないますが、できる限り学生の皆さんと問題について対話しながら授業を進めていきたいと思います。
その他詳しいことは初回の授業時に説明します。
授業計画
1 正義(justice)の問題を考えるために、福祉(welfare)、自由(freedom)、美徳(virtue)の三つの論点があることを学びます。
【事前学習】教科書 第1章(p.13〜p.23)を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】教科書 第1章(p.13〜p.23)の内容を、授業を踏まえて整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 正義の問題を三つの論点(福祉、自由、美徳)から考察します。
【事前学習】教科書 第1章(p.24〜p.55)を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】教科書 第1章(p.24〜p.55)の内容を、授業を踏まえて整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 功利主義の最大幸福原理を学び、この考え方を検討します。
【事前学習】教科書 第2章(p.56〜p.96)を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】教科書 第2章(p.56〜p.96)の内容を、授業を踏まえて整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 自由至上主義(リバタリアニズムlibertarianism)の自由論を学び、この考え方を検討します。
小テスト
【事前学習】教科書 第3章(p.97〜p.123)を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】教科書 第3章(p.97〜p.123)の内容を、授業を踏まえて整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 自由市場の正しさについての功利主義と自由至上主義の主張を学び、それらの主張を検討します。
【事前学習】教科書 第4章(p.124〜p.166)を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】教科書 第4章(p.124〜p.166)の内容を、授業を踏まえて整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 カントの道徳論を学びます。
【事前学習】教科書 第5章(p.167〜p.199)を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】教科書 第5章(p.167〜p.199)の内容を、授業を踏まえて整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 カントの道徳論を検討します。
小テスト
【事前学習】教科書 第5章(p.199〜p.223)を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】教科書 第5章(p.199〜p.223)の内容を、授業を踏まえて整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 ロールズの正義論を学び、この考え方を検討します。
【事前学習】教科書 第6章(p.224〜p.263)を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】教科書 第6章(p.224〜p.263)の内容を、授業を踏まえて整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 差別是正のための積極的措置(アファーマティブ・アクション Affirmative Action)をめぐる議論を学び、この議論について検討します。
【事前学習】教科書 第7章(p.264〜p.289)を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】教科書 第7章(p.264〜p.289)の内容を、授業を踏まえて整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 アリストテレスの正義論を学び、この考え方を検討します。
小テスト
【事前学習】教科書 第8章(p.290〜p.327)を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】教科書 第8章(p.290〜p.327)の内容を、授業を踏まえて整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 共同体に連帯責任があるかどうかという議論を学び、この議論について検討します。
【事前学習】教科書 第9章(p.328〜p.381)を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】教科書 第9章(p.328〜p.381)の内容を、授業を踏まえて整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 正義(権利)と善のどちらが大切かという議論を学び、この議論について検討します。
【事前学習】教科書 第10章(p.382〜p.408)を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】教科書 第10章(p.382〜p.408)の内容を、授業を踏まえて整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 共同体主義(コミュニタリアニズム Communitarianism)における、共通善に基づく政治とはどういうものかという議論を学び、この議論について検討します。
小テスト
【事前学習】教科書第10章(p.408〜p.419)を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】教科書第10章(p.408〜p.419)の内容を、授業を踏まえて整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 これまでの授業内容全体のまとめ
【事前学習】これまでの授業内容全体を見直しておく。 (3時間)
【事後学習】これまでの授業内容の重要な論点についての自分の理解を確認する。 (1時間)
【授業形態】対面授業
15 これまでの授業内容の重要な論点の理解の確認(=期末試験)
【事前学習】これまでの授業内容の重要な論点を理解する。 (3時間)
【事後学習】これまでの授業内容の重要な論点のうちで自分が理解できていなかったところを見直す。 (1時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 マイケル・サンデル 『これからの「正義」の話をしよう』 早川書房(ハヤカワ文庫) 2011年
参考書 使用しない
成績評価の方法及び基準 試験(70%)、授業内テスト:授業参画度の確認のために行なう小テスト(30%)
授業内テスト(=小テスト)は4回実施する予定ですが、これは授業参画度(=ただ授業に出席しているだけでなく、実質的に授業に参加しているかどうか)の確認のために行なうものです。なお、この小テストの日程は、授業の進み具合によっては、シラバスどおりにはならない場合もあるので注意していてください。
他方、試験(=期末試験)は授業の理解度の確認のために行なうもので、授業内容を本当に理解できているかどうかを厳密に評価します。
オフィスアワー 授業時間後の休み時間

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