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宗教学特殊講義4

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令和6年度以前入学者 宗教学特殊講義4
教員名 久保隆司
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 哲学科
学期 後期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業
授業の形態 対面授業のみであり、遠隔対応はしない。
授業概要 本講義の具体的なテーマ(副題)は「宗教学から見た世界哲学入門」である。この「入門」とは内容が簡単であるという意味ではなく、かなり新しい分野や考えなので「入門」としたもので、内容自体は現代進行形の問題意識も多く含まれて複雑と言える。世界哲学を主に宗教学や思想史の観点から概観、再考し、宗教と哲学の関係性を探究し、少しでも理解を深めたい。基本テキストとして納冨信留『世界哲学のすすめ』を用い、宗教の普遍性、倫理との関係、科学との対話、そして未来の宗教学について多角的に検討する。
講義は三部構成とし、第一部では宗教学と世界哲学の基本概念を整理し、宗教の普遍性を巡るディスカッション等を行いたい。第二部では分析哲学や東アジア哲学との対話を通じて、宗教学と世界哲学の交差点を探る。第三部では、科学・意識研究との関係、理論の応用可能性を検討し、宗教の未来を展望したい。
3回のディスカッション回では、学生が積極的に議論に参加し、自らの立場を深める機会を設ける。宗教学の視点から世界哲学の限界と可能性を探求し、学際的な視野を広げることを目的とする。
新しいテーマであり、決して簡単な内容ではないが、様々な領域に積極的に挑戦したいという学生に受講を願いたい。なお、受講者数や学生の理解度、進捗状況などを含む諸事情に応じて、適時、内容や予定を微調整することがある。
授業のねらい・到達目標 世界哲学と宗教学についての知識を深める。本講義のねらいは、宗教学と世界哲学の相互関係を理解し、宗教が持つ普遍性と多様性を哲学的視点から考察する力を養うことである。世界の宗教的伝統を概観しながら、哲学との対話を通じて、宗教概念の翻訳可能性や宗教と倫理・科学の関係を批判的に検討する。また、現代の新しい哲学的枠組みなどの導入を通じて、宗教学の未来を展望する。
到達目標として、この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP1,2,4及びカリキュラムポリシーCP1,2,4に対応しています。・真・善・美・聖の探究から得られた知識と教養に基づい て、人間と社会の倫理的な課題を理解し、説明することができる(A-1-3)。
・思想・芸術・宗教の観点から、世界の現状をその歴史的背景とともに理解するこ とができる(A-2-3)。
・文献や資料の読解・解釈を通じて、あるいは、現代の思想的状況を注意深く考察することによって、哲学的問題を発見することができる(A-4-3)。
授業の形式 講義
授業の方法 授業の形式:【講義】パワーポイント資料を軸として対面形式で行う。受講生は、事前に毎回の対象箇所を読み、同意点や疑問点を整理しておくことが要求される。授業内でも適時質問を受け付ける。授業外ではメールやcanvasの機能を使って質問等すること。2回の小テストを実施予定(追試対応はないので必ず受けること)。学期末にレポート(1000-1500字程度)作成を行う(第14週クラスを予定。未提出者は単位を認めない)。期末レポート等の詳細は授業中にも伝える。受講者数やその他諸事情によって、内容や進行速度などの調整や変更行うことがある。小テストについては、終了後に解説をする。
履修条件 授業中は他の生徒や進行の邪魔になるので私語等は厳禁。質問や意見を求められたときには積極的に発言すること。
授業計画
1 係イントロダクション – 宗教学と世界哲学の関係
事前の読書範囲 → 第1章「生きた世界哲学」
【事前学習】読書範囲を通読した上で、疑問点/不明点や意見をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業を振り返り、考え方を確認し、自分でも調べ、理解をさらに深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 宗教学の基礎概念 – 世界宗教と宗教多元論
事前の読書範囲→ 第2章「世界を生きる哲学」
【事前学習】読書範囲を通読した上で、疑問点/不明点や意見をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業を振り返り、考え方を確認し、自分でも調べ、理解をさらに深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 世界哲学を語る言語 – 宗教概念の翻訳と問題点
事前の読書範囲→ 第3章「世界哲学を語る言語」
【事前学習】読書範囲を通読した上で、疑問点/不明点や意見をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業を振り返り、考え方を確認し、自分でも調べ、理解をさらに深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 哲学の普遍性 – 宗教は普遍的か?
事前の読書範囲 → 第4章「哲学の普遍性」
【事前学習】読書範囲を通読した上で、疑問点/不明点や意見をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業を振り返り、考え方を確認し、自分でも調べ、理解をさらに深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 ディスカッション① – 宗教の普遍性をどう考えるか?
事前の読書範囲→ 第5章「哲学を揺るがすアフリカ哲学」
ディスカッションテーマ(例)
「宗教は普遍的なものか、それとも文化的なものか?」
「宗教学は特定の文化を超えて普遍的な法則を導けるのか?」
学生の立場を明確にし、グループごとに議論し、発表する
【事前学習】読書範囲を通読した上で、疑問点/不明点や意見をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業を振り返り、考え方を確認し、自分でも調べ、理解をさらに深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 分析哲学と宗教 – 神の存在を論理的に証明できるか?
事前の読書範囲→ 第6章「世界哲学としての現代分析哲学」
【事前学習】読書範囲を通読した上で、疑問点/不明点や意見をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業を振り返り、考え方を確認し、自分でも調べ、理解をさらに深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 東アジア宗教哲学 – 儒教・道教・仏教
事前の読書範囲→ 第7章「東アジア哲学の視座」
【事前学習】読書範囲を通読した上で、疑問点/不明点や意見をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業を振り返り、考え方を確認し、自分でも調べ、理解をさらに深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 宗教間対話と宗教哲学
事前の読書範囲 → 第8章「世界哲学をつくる邂逅と対決」
【事前学習】読書範囲を通読した上で、疑問点/不明点や意見をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業を振り返り、考え方を確認し、自分でも調べ、理解をさらに深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 世界哲学の構想
事前の読書範囲→ 第9章「ギリシャ哲学という基盤」:小テスト1
【事前学習】読書範囲を通読した上で、疑問点/不明点や意見をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業を振り返り、考え方を確認し、自分でも調べ、理解をさらに深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 ディスカッション② – 宗教と倫理の関係をどう考えるか?
ディスカッションテーマ(例)
「宗教は道徳を生み出すのか? それとも道徳は宗教なしでも成立するのか?」
「宗教倫理と哲学倫理(カント、アリストテレス)はどう違うのか?」
事例(宗教の教え vs. 世俗的倫理)をもとに、グループ討論を行う
【事前学習】読書範囲を通読した上で、疑問点/不明点や意見をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業を振り返り、考え方を確認し、自分でも調べ、理解をさらに深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 宗教と科学① – 進化論と宗教の関係性
【事前学習】事前に指定された資料を通読した上で、疑問点/不明点や意見をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業を振り返り、考え方を確認し、自分でも調べ、理解をさらに深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 宗教と科学② – 意識研究と宗教体験
【事前学習】事前に指定された資料を通読した上で、疑問点/不明点や意見をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業を振り返り、考え方を確認し、自分でも調べ、理解をさらに深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 「世界哲学の構想」モデル事例
【事前学習】事前に指定された資料を通読した上で、疑問点/不明点や意見をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業を振り返り、考え方を確認し、自分でも調べ、理解をさらに深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 宗教の未来とポスト宗教学:期末レポート提出:小テスト2
【事前学習】事前に指定された資料を通読した上で、疑問点/不明点や意見をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業を振り返り、考え方を確認し、自分でも調べ、理解をさらに深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 ディスカッション③ – 総括:宗教学から見た世界哲学とは?
【事前学習】事前に指定された資料を通読した上で、疑問点/不明点や意見をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】授業を振り返り、考え方を確認し、自分でも調べ、理解をさらに深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 納富信留 『世界哲学のすすめ (ちくま新書)』 筑摩書房 2024年 第1版
参考書 伊藤邦武、山内志朗 他 『世界哲学史(全8巻+別巻) (ちくま新書)』 筑摩書房  2020年 第1版
久保隆司 『生成−統合理論とは何か:演繹と帰納の哲学 (SPNブックス)』 amazon Kindle(電子書籍) 2025年 第1版
久保隆司 『生成と統合の神学:日本・山崎闇斎・世界思想』 春秋社 2023年 第1版
成績評価の方法及び基準 レポート(30%)、授業内テスト(30%)、授業参画度(40%)
オフィスアワー 特に設けないが、随時、授業の前後やcanvasを通じて質問すること。

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