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令和2年度以降入学者 | 中国現代文学概説1 | ||||
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教員名 | 赤松美和子 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 中国語中国文化学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択 |
授業形態 | 対面授業 |
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授業概要 | 本授業では、1945年までに発表された台湾の文学について、日本統治期の文学を中心に、時代概況とともに文学史の流れを解説する。さらに、日本統治期が、戦後の台湾の作品においてどのように描かれていったのか、その変遷とその意義についても合わせて考察する。 |
授業のねらい・到達目標 | 台湾の日本統治期に描かれた文学の全体像を把握することができる。作品を読み解き、当時の社会背景を理解したうえで、作品を、日本との関係、東アジアの中に位置づけることができる。日本語を使って書かれた文学作品を読み、文学の手法と意義について知識を深めるとともに、文学とは何か、あるいは言語と国家、文学と国家との関係についても探究し、理解することができる。さらに、戦後の台湾文学において、日本統治期がどのように描かれて、変遷していったのかについてもポストコロニアルの視点からも読み解くことができる。 受講者それぞれが20世紀の東アジアおよび東アジアにおける日本について、複眼的な見方を構築することができる。 世界に氾濫している様々な情報を自ら収集し、分類・整理し、論理的・批判的に説明することができる。(A-3-2) この科目は文理学部(学士(文学))のDP及びCPの3に対応しています。 |
授業の形式 | 講義 |
授業の方法 | 原則として講義形式で行う。対面授業のなかで適時ディスカッションを行う。 ①教材をCanvas LMSにより事前に配布する。 ②事前に精読し、課題を提出する。 ③提出された課題は、適時、授業のなかでフィードバックする。 ④本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とする。 ⑤学期末に採集てポートを作成し提出する。 また授業進度は学生の学習状況に合わせて適宜調整することがある。 対面授業に参加できない場合は、遠隔授業では対応しない。 |
授業計画 | |
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1 |
ガイダンス・授業の進め方および参考文献の紹介(A-3-2)
【事前学習】シラバスを通読し、要点をノートにまとめる (2時間) 【事後学習】YouTube「台湾修学旅行アカデミー 台湾とは何か」を視聴し、疑問点をまとめる。 (2時間) 【担当教員】赤松美和子 【授業形態】対面授業 |
2 |
台湾文学史を概説し、日本統治期の文学を台湾文学史に位置づける。
【事前学習】『台湾文学の中心にあるもの』の目次とはじめにを読む (2時間) 【事後学習】YouTube「台湾修学旅行アカデミー 台湾の文学」を視聴し、疑問点をまとめる。 (2時間) 【担当教員】赤松美和子 【授業形態】対面授業 |
3 |
台湾白話文論争と第一次郷土文学論争について、頼和を中心に整理する。
【事前学習】『台湾文学の中心にあるもの』該当箇所を読む。 (2時間) 【事後学習】台湾白話文論争と第一次郷土文学論争についてまとめる。 (2時間) 【担当教員】赤松美和子 【授業形態】対面授業 |
4 |
日本の文壇における台湾の作家について、楊逵を中心に考察する。
【事前学習】配布した楊逵「新聞配達夫」を読み、感想を提出する。 (2時間) 【事後学習】日本の文壇における台湾の作家についてまとめる。 (2時間) 【担当教員】赤松美和子 【授業形態】対面授業 |
5 |
台湾における日本語の文芸雑誌『文芸台湾』と『台湾文学』について、特徴を整理しながら、当時の日本語文学および日本語文壇について考察する。
【事前学習】『台湾文学の中心にあるもの』該当箇所を読む。 (2時間) 【事後学習】台湾における日本語文学および文壇についてまとめる。 (2時間) 【担当教員】赤松美和子 【授業形態】対面授業 |
6 |
皇民文学について、周金波を中心に考察する。
【事前学習】『台湾文学の中心にあるもの』該当箇所を読む。 (2時間) 【事後学習】配布した周金波「志願兵」を読む。 (2時間) 【担当教員】赤松美和子 【授業形態】対面授業 |
7 |
日本統治期の文学について総括する。
【事前学習】『台湾文学の中心にあるもの』該当箇所を読む。 (2時間) 【事後学習】配布した資料を精読し、日本統治期の文学についてまとめる。 (2時間) 【担当教員】赤松美和子 【授業形態】対面授業 |
8 |
日本語教育を受けた作家たちの戦後について、邱永漢・黄霊芝・周金波・鍾肇政を中心に探究する。
【事前学習】『台湾文学の中心にあるもの』該当箇所を読む。 (2時間) 【事後学習】日本語教育を受けた作家たちの戦後について、整理しまとめる。 (2時間) 【担当教員】赤松美和子 【授業形態】対面授業 |
9 |
台湾人元日本兵の文学について、陳千武を中心に考察する。
【事前学習】『台湾文学の中心にあるもの』該当箇所を読む。 (2時間) 【事後学習】配布した陳千武『猟女犯』(一部抜粋)を読む。 (2時間) 【担当教員】赤松美和子 【授業形態】対面授業 |
10 |
戦後生まれの作家が民主化直後に発表した文学における日本統治期の描写について、李昂を中心に学びを進める。
【事前学習】『台湾文学の中心にあるもの』該当箇所を読む。 (2時間) 【事後学習】配布した李昂『迷いの園』(一部抜粋)を読む。 (2時間) 【担当教員】赤松美和子 【授業形態】対面授業 |
11 |
戦後生まれの作家が2010年前後に発表した文学における日本統治期の描写について、郭強生を中心に学びを進める。
【事前学習】『台湾文学の中心にあるもの』該当箇所を読む。 (2時間) 【事後学習】配布した郭強生『惑郷の人』(一部抜粋)を読む。 (2時間) 【担当教員】赤松美和子 【授業形態】対面授業 |
12 |
ミレニアル世代の作家が書いた日本統治期の描写について、楊双子を中心に学びを進める。
【事前学習】『台湾文学の中心にあるもの』該当箇所を読む。 (2時間) 【事後学習】配布した楊双子『台湾漫遊鉄道のふたり』(一部抜粋)を読む。 (2時間) 【担当教員】赤松美和子 【授業形態】対面授業 |
13 |
日本人が書いた日本統治期論について、司馬遼太郎、小林よしのりを中心に考察する。
【事前学習】『台湾文学の中心にあるもの』該当箇所を読む。 (2時間) 【事後学習】台湾と日本の日本統治期論を比較する。 (2時間) 【担当教員】赤松美和子 【授業形態】対面授業 |
14 |
戦後の台湾文学における日本統治期の描写について整理し、その変遷を読み解く。
【事前学習】『台湾文学の中心にあるもの』該当箇所を読む。 (2時間) 【事後学習】日本における日本統治期論はどうあるべきか考察する。 (2時間) 【担当教員】赤松美和子 【授業形態】対面授業 |
15 |
期末試験および解説
【事前学習】戦前と戦後の日本統治期の描写を比較検討し、提出する。 (2時間) 【事後学習】第1-15回の内容を復習し、最終レポートを完成させ、指定日時までに提出する。 (2時間) 【担当教員】赤松美和子 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
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教科書 | 赤松美和子 『『台湾文学の中心にあるもの』』 イースト・プレス 2025年 (特に第4章) |
参考書 | 赤松美和子・若松大祐編 『台湾を知るための72章』 明石書店 2022年 第2版 山口守編 『講座 台湾文学』 国書刊行会 2003年 陳芳明著、下村作次郎・野間信幸・三木直大・垂水千恵・池上貞子訳 『新台湾文学史 上』 東方書店 2015年 |
成績評価の方法及び基準 | 試験(30%)、授業内テスト:課題提出(40%)、授業参画度:授業に取り組む姿勢など(30%) |
オフィスアワー | 火曜昼休み(7108研究室)、またはCanvas LMSを通じて連絡すること。 |