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中国古典文学研究2

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令和2年度以降入学者 中国古典文学研究2
教員名 片倉健博
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 中国語中国文化学科
学期 後期 履修区分 選択
授業形態 対面授業
授業の形態 原則として遠隔授業を行わない。
授業概要 中国古典文学における宋代から清代までの通俗文学発展の軌跡を探求する。
授業のねらい・到達目標 本授業では、中国古典文学における通俗文学を中心に扱い、作品を取り上げながら通俗文学がどのように展開していったのか、その形成過程や発展の軌跡をたどる。
1.中国の通俗文学の流れについて説明できるようになる。
2.中国の白話小説の発展過程を説明できるようになる。
3.中国の古典劇の劇種を簡単に説明できるようになる。
資料や事象を注意深く観察し、問題を発見し、適切な方法を用いて考察することができる(A-4-3)。
この科目は文理学部(学士(文学))のDP及びCPの4に対応しています。
授業の形式 講義
授業の方法 講義形式に適宜、演習を取り入れる。
受講しながら課題プリントを完成させ、指定されたキーワードの説明や翻訳などの課題を期限内に提出する。
課題については必要に応じて全体にフィードバックを行う。
履修条件 1.初級程度の中国語ができること。
2.漢和辞典・中日辞典を適切にひくことができること。
中国語中国文化学科以外の学生が受講する場合は、中国語1~8のうち、4単位以上修得していること。
授業計画
1 ガイダンス
印刷技術の登場と口頭語の書記言語化について
【事前学習】シラバスを読み、中国文学の先秦から唐代までの流れを確認する(A-4-3)。 (1時間)
【事後学習】今後の学習計画をたて、必要な参考書を調べる。 (1時間)
【授業形態】対面授業
2 詞について
『花間集』をよむ
【事前学習】『花間集』について調べる。 (2時間)
【事後学習】詩と詞の違いについて自分のことばでまとめる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 話本について
『大唐三蔵取経詩話』をよむ
【事前学習】『東京夢華録』について調べる。 (2時間)
【事後学習】「瓦子」、「勾欄」について自分のことばで整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 講史について
『新編五代史平話』『大宋宣和遺事』をよむ
【事前学習】「瓦子」で演じられていた文芸のジャンルを確認する。 (2時間)
【事後学習】俗講と説話の違いを自分のことばで整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 全相平話五種について
『三国志平話』をよむ
【事前学習】白話語彙を調べるのに適切な参考書を探す。 (2時間)
【事後学習】通俗史書と講史の関係を自分のことばでまとめる(A-4-3)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 詞話について
『花関索伝』をよむ
【事前学習】『成化説唱詞話集』について調べる。 (2時間)
【事後学習】全相平話との文体の違いを確認する(A-4-3)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 長篇白話小説の誕生
『三国志演義』をよむ
【事前学習】『三国志演義』の概要を確認する。 (2時間)
【事後学習】明代中後期の文芸思潮を整理する(A-4-3)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 長篇白話小説の発展
『水滸伝』をよむ
【事前学習】『水滸伝』の概要を確認する。 (2時間)
【事後学習】テキストごとの特色を整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 白話小説の隆盛と類型化
『今古奇観』をよむ
【事前学習】「三言二拍」について調べる。 (2時間)
【事後学習】明末清初の有名文人の軌跡を確認する(A-4-3)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 個人創作の時代
『儒林外史』と『紅楼夢』について
【事前学習】明末までの白話小説形成の流れを確認する。 (2時間)
【事後学習】『儒林外史』と『紅楼夢』の概要を確認する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 通俗小説の分化
『説岳全伝』、清代の語り物芸能について
【事前学習】宝巻・弾詞とは何か調べる。 (2時間)
【事後学習】明清白話小説形成の流れをまとめる(A-4-3)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 演劇について(1)
演劇の発生から元雑劇まで
【事前学習】雑劇の形式について確認する。 (2時間)
【事後学習】『元刊雑劇三十種』と『元曲選』の特徴と差異についてまとめる(A-4-3)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 演劇について(2)
明代伝奇、清代宮廷演劇、崑曲、京劇
【事前学習】教材内で指示された演劇脚本を訳し、発音を調べておく。 (2時間)
【事後学習】中国の古典劇の流れをまとめる(A-4-3)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 まとめと学期末試験
【事前学習】これまでの学習内容を整理し、授業で触れたキーワードを自分のことばで説明できるようにする(A-4-3)。 (3時間)
【事後学習】学期末レポートの作成に必要な資料を揃えて、課題を作成する。 (3時間)
【授業形態】対面授業
15 フィードバック
学期末試験の解説し、補足説明を行う。
【事前学習】自己点検により解決しなかった問題をまとめる。 (2時間)
【事後学習】授業で取り上げた作品の特徴を自分のことばでまとめ、各時代の通俗文学の特徴を概観する(A-4-3)。 (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 必要に応じてCanvasを通してプリントを配布する。
事前・事後学習や課題に作成に必要な資料は授業内で適宜、配布し紹介する。
必ずそれらに目を通し、授業内での指示の通りにまとめておくこと。
参考書 小松謙 『「現実」の浮上 「せりふ」と「描写」の中国文学史』 汲古書院 2007年
大木康 『中国近世小説への招待 (NHKライブラリー)』 日本放送出版協会 2001年
鈴木陽一 『中国の英雄豪傑を読む 『三国志演義』から武俠小説まで (あじあブックス)』 大修館書店 2002年
ミネルヴァ書房 『新しい中国文学史 近世から現代まで』 藤井省三・大木康 1997年
小松謙 『中国文学の歴史 元明清の白話文学 ( 東方選書63)』 東方書店 2024年
小松謙 『熱狂する明代 中国「四大奇書」の誕生  (角川選書)』 KADOKAWA 2024年
成績評価の方法及び基準 授業内テスト(50%)、授業参画度(50%)
授業準備をせずに授業に臨むものは一切評価の対象としない。
授業参画度には課題の成績および提出状況が含まれる。
オフィスアワー Canvasを通して連絡すること。

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