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ドイツ語学講義2

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令和2年度以降入学者 ドイツ語学講義2
教員名 保阪靖人
単位数    2 学年    2 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 ドイツ文学科
学期 後期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業
授業の形態 対⾯授業。講義形式で⾏う。資料はこちらで配布する。
授業概要 ドイツ語の構造に関する基本的な考察を⾏うことで、ヨーロッパの⾔語と⽇本語がどのような共通点を持 っているのか、また、どのような違いを持っているのかを理論的に考察出来る能⼒を養うことを授業の⽅針とする。
授業のねらい・到達目標 理論的な⾔語分析⽅法を⾝につけることによって⾔語理論による体系を形成する基盤を持つことが出来る。(専⾨分野の知識・理解、論理的思考⼒)⽇本語における分析を通じて、⾔語判断の難しさ、⽂法性 についての判断のさまざまな要因を⾝につけることが出来る。
既存の知識にとらわれることなく,物事を論理的・批判的に理解し説明することができる。(A-3-2)
この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP3及びカリキュラムポリシーCP3に対応しています。
授業の形式 講義
授業の方法 ドイツ語のテキストを解説しながら、課題を出し、答えてもらう形を取る。
課題の提出方法やフィードバック方法については、授業内で説明します。
履修条件 学科の履修規定による。
授業計画
1 ガイダンス:全体の流れを説明したうえで、1年次に学習した文法の概観を行う。(A-3-2)
【事前学習】LMS(Canvas)に資料を提⽰しておくので、辞書を利⽤して読んでくること。 (2時間)
【事後学習】LMSで配布した課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
2 挟んで良いeと取ってしまうe  形態論(5):語尾変化の音韻的なルール
ドイツ語の語尾変化で最も多用される母音-e-は一体どんな歴史的経緯から成立したのか,また現代のドイツ語においてはどんなルールで用いられているのかを実例から発見します。(A-3-2)
【事前学習】前回に配布した 講義⽤プリントを読んで、他の実例を調べておく。 (2時間)
【事後学習】LMSで配布した課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 なぜドイツ語はSVO固定じゃないの? 語順(1):語順とマーカー(有標化)
語順をテーマに主題優勢言語と主語優勢言語について様々な言語を紹介し,ドイツ語の特徴を再確認します。(A-3-2)
【事前学習】前回に配布した 講義⽤プリントを読んで、他の実例を調べておく。 (2時間)
【事後学習】LMSで配布した課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 定形後置って何のため? 語順(2):副文の意味
定形の3つの位置についてまとめた後に文末の位置に述語が置かれる意味を考察します。(A-3-2)
【事前学習】前回に配布した 講義⽤プリントを読んで、他の実例を調べておく。 (2時間)
【事後学習】LMSで配布した課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 ドイツ語ってどこで話してるの? 言語地理学:方言分類と世界の中のドイツ語
挨拶表現,人称代名詞,曜日の表現をもとにその結果を地図上に表す言語地理学を紹介し,各ドイツ語方言の特徴を把握します。さらに世界中で話されているドイツ語方言に親しみます。(A-3-2)
【事前学習】前回に配布した 講義⽤プリントを読んで、他の実例を調べておく。 (2時間)
【事後学習】LMSで配布した課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 誰が正しいドイツ語を決めるのか? 標準語の成立:標準語発達史
19世紀以降のドイツ語正書法成立の歴史を紹介し,現行の正書法が抱える問題点を討議します。(A-3-2)
【事前学習】前回に配布した 講義⽤プリントを読んで、他の実例を調べておく。 (2時間)
【事後学習】LMSで配布した課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 ピジンとクレオール
標準語でもなく,方言でもない,言語接触によって成立するリンガフランカ(ピジン言語)とそれがネイティヴ化して成立するクレオール語のドイツ語からの例を紹介します。文法の変化や単純化をそこから見い出して,言語に必要な最低限の項目とは何かを発見します。(A-3-2)
【事前学習】前回に配布した 講義⽤プリントを読んで、他の実例を調べておく。 (2時間)
【事後学習】LMSで配布した課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 「カクシハイ」って何を表しているの? 統語論(1):語順と格で表す関係
ドイツ語,英語,フランス語,日本語を中心に格変化を持つ言語と持たない言語を比較して,語順と文法的格の明示が文構造の何を担ってるのかを明らかにします。(A-3-2)
【事前学習】前回に配布した 講義⽤プリントを読んで、他の実例を調べておく。 (2時間)
【事後学習】LMSで配布した課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 2つの要素でつくる述語表現 統語論(2):助動詞・前綴り・熟語
述語としてVorfeldの後,Nachfeldの前に配置される構造(P1とP2を要求する構造)にはどんな種類があるのかを具体例をあげて考えます。さらにP1に配置されるsein, werden について言語学的なアスペクトの観点から何が言えるかを検証します。(A-3-2)
【事前学習】前回に配布した 講義⽤プリントを読んで、他の実例を調べておく。 (2時間)
【事後学習】LMSで配布した課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 「される」を「する」にする工夫 統語論(3):他動詞から自動詞をつくる(再帰表現と受動態) 
ドイツ語や英語,フランス語には他動詞をもとに自動詞的表現をする構造があります。その構造とはどんなものなのか具体例を多数挙げていくつかのパターンに分類していきます。(A-3-2)
【事前学習】前回に配布した 講義⽤プリントを読んで、他の実例を調べておく。 (2時間)
【事後学習】LMSで配布した課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 文枝?いえ文肢です。「ブンシ」って何? 統語論(4):Satzglied 
文を分析する方法は単語に分けるだけではありません。文意味を理解するためには文肢による分類が不可欠です。その方法を習得します。(A-3-2)
【事前学習】前回に配布した 講義⽤プリントを読んで、他の実例を調べておく。 (2時間)
【事後学習】LMSで配布した課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 時制?時称?一体何? 語用論(1):物理的な時間と動詞表現の関係,Aktionsart 
ドイツ語文法で伝統的に用いられてきた時称の名称はその動詞本来の機能とは異なることを,実例から発見していきます。さらに動詞の表す時間と動作の様相を把握,理解していきます。(A-3-2)
【事前学習】前回に配布した 講義⽤プリントを読んで、他の実例を調べておく。 (2時間)
【事後学習】LMSで配布した課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 da と wo の大切な役割 統語論(5):名詞の代替としての da と wo 
文中の前置詞目的語などの名詞部分を節や句にするときに用いる da または wo を使った表現方法を習得します。この習得により,名詞の代替として節や句が用いられるという概念を意識するようにしていきます。(A-3-2)
【事前学習】前回に配布した 講義⽤プリントを読んで、他の実例を調べておく。 (2時間)
【事後学習】LMSで配布した課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 lehren-Lehrer-Gelehrte-Lehrling と意味が広がる & der Bonsaiとdas Bonsai は意味が違います 
語構成,新語の受容:派生語の作り方,新語の意味論的分析を具体例を挙げてWeb上のDudenなどのサイトから情報を得て考察します。(A-3-2)
【事前学習】前回に配布した 講義⽤プリントを読んで、他の実例を調べておく。 (2時間)
【事後学習】LMSで配布した課題に取り組む。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 授業内試験と講評 
授業内試験の実施と試験内容についての講評をします。どのような目的の設問であったか,言語学の世界ではどんな答えが正確でふさわしいのかについて理解していただきます。(A-3-2)
【事前学習】今期の授業を振り返って、理解がまだ不⼗分だと思われる点、⽋席などのために改めて解説してほしい 点などをまとめておく。 (3時間)
【事後学習】講義を踏まえて、今回学習した文法事項を箇条書きにしてまとめておく。 (1時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 LMSを通してプリント(pdfファイル)を配布します。1年次の⽂法の教科書は持ってきてください。 書き加えるのもいいと思います。
参考書 中島平三 他 『入門 ことばの世界』 大修館書店 2013年 第1版
野村泰幸他 『現代ドイツ言語学入門』 大修館書店 2006年 第1版
成績評価の方法及び基準 授業内テスト(45%)、授業参画度:課題等により評価します。(55%)
授業内テスト,授業参画度を通してA-3-2の達成度を評価します。
オフィスアワー 授業終了後。あるいはメールにて⽇時を決める。

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