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令和2年度以降入学者 | 経済地理学 | ||||
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教員名 | 井村博宣 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 地理学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 必修 |
授業形態 | 対面授業 |
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授業概要 | 本講義では,今後経済地理学研究を進めるうえで必要となる,産業の立地と展開に関する理論(法則性)および経済地域構造に関する理論について学び修得する。具体的には,地理学で基礎的な理論として取り上げられることの多いチューネンやウェーバーなどの古典的立地論について学ぶ。これらの理論は演繹法による論理的思考方法で構築された精緻な立地論であるが,近年の経済地理学界では,帰納法による研究が再評価されている。そこで本講義では,帰納法による研究成果や立地論についても適宜加えて解説する。 またこれらの授業を通して、高等学校での実務経験を活かし、中学校・高等学校「地理」の教科指導において必要な、系統地理的なものの見方・考え方についても解説する。 |
授業のねらい・到達目標 | 授業で学んだ(講義内容)チューネンやウェーバーなどの立地論(理論)について、基本的な用語や特徴を正しく理解し、現実的な展開,具体的な事例の検証を通して説明できる。これらより産業の立地展開と経済地域の構造に関する一般原理を修得し、具体的な個別の産業・地域を通して説明できる。また系統地理的なものの見方・考え方について、具体的な産業立地の事例を通して説明できる。 この科目は文理学部(学士(地理学))のDP1,2,3及びCP1,2,3に対応しています。 経験やや学修から得られた豊かな知識と教養を基に,自己の倫理観をもって,倫理的な課題に向き合うことができる(A-1-2)。 日本及び世界諸国の自然環境や社会,経済,文化などの現状および相互関係を,自己の理解に基づいて説明することができる(A-2-2)。 提示された客観的な情報を基に,論理的・批判的な思考をすることができる(A-3-2)。 |
授業の形式 | 講義、演習 |
授業の方法 | 講義形式により内容を説明した後、適宜演習や課題研究を交えて理解度の深化を図る。 |
授業計画 | |
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1 |
経済地理学の研究領域と分析方法(A-1-2,A-2-2,A-3-2)
【事前学習】シラバスを確認し,授業全体の流れを理解しておくこと。 【事後学習】第2回目以降の授業に備え,授業で学んだ内容について整理し理解しておくこと。 【担当教員】井村博宣 【授業形態】対面授業 |
2 |
立地論の研究(産業立地、演繹法と帰納法)(A-1-2,A-2-2,A-3-2)
【事前学習】経済地理学の研究領域について,産業立地に留意し理解し直しておくこと。 【事後学習】授業で学んだ内容について、演繹法と帰納法の違いや長所と短所等に留意し理解しておくこと。 【担当教員】井村博宣 【授業形態】対面授業 |
3 |
古典的立地論(A-1-2,A-2-2,A-3-2)
【事前学習】第一次産業、第二次産業、第三次産業に関する代表的な立地論をリストアップしておくこと。 【事後学習】授業で説明した内容について、チューネン、ウェーバー、クリスタラーの立地論に留意し理解しておくこと。 【担当教員】井村博宣 【授業形態】対面授業 |
4 |
チューネンの農業立地論(理論)(A-1-2,A-2-2,A-3-2)
【事前学習】チューネンの農業立地論について,文献を調べておくこと。 【事後学習】授業で学んだ内容について,チューネンの論理的思考方法の特徴、前提条件やチューネン圏に留意し理解しておくこと。 【担当教員】井村博宣 【授業形態】対面授業 |
5 |
当時の農業・農村とヨーロッパ式農業の発達史〔生活・文化,グローバル化〕(A-1-2,A-2-2,A-3-2)
【事前学習】チューネンが理論構築した当時の状況を理解するため,ヨーロッパ農業の特徴とその発達について調べておくこと。 【事後学習】授業で学んだ内容について,農業様式の配置や収益性に留意し、現在のヨーロッパ式農業と関連づけて理解しておくこと。 【担当教員】井村博宣 【授業形態】対面授業 |
6 |
地代(差額地代)(A-1-2,A-2-2,A-3-2)
【事前学習】剰余価値,地代論について調べておくこと。 (3時間) (3時間) 【事後学習】授業で学んだ内容について,チューネンの地代の特徴、および近年再評価されている伝統的地理学研究の長所に留意し理解しておくこと。 (3時間) 【担当教員】井村博宣 【授業形態】対面授業 |
7 |
距離と地代(A-1-2,A-2-2,A-3-2)
【事前学習】第4回~第6回の授業で学んだチューネンの農業立地論と地代(差額地代)について理解し直しておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で学んだ内容について,当時の状況に即したシミュレーションによる地代曲線の交差に留意し理解しておくこと。 (3時間) 【担当教員】井村博宣 【授業形態】対面授業 |
8 |
同理論の現実的検証(農業的土地利用,地域構造)(A-1-2,A-2-2,A-3-2)
【事前学習】第7回目の授業で学んだ地代曲線の交差について理解し直しておくこと。 (2時間) 【事後学習】第4回~第8回の授業で学んだ内容を振り返り、現実の地代曲線および世界の農業地域(農業様式の配置)とチューネン理論との違いに留意し理解しておくこと。 (3時間) 【担当教員】井村博宣 【授業形態】対面授業 |
9 |
ウェーバーの工業立地論(理論)(A-1-2,A-2-2,A-3-2)
【事前学習】ウェーバーの工業立地論について、文献を調べておくこと。 (1時間) 【事後学習】授業で学んだ内容について、ウェーバーの論理的思考方法の特徴、前提条件、立地因子や立地図形に留意し理解しておくこと。 (1時間) 【担当教員】井村博宣 【授業形態】対面授業 |
10 |
輸送費(A-1-2,A-2-2,A-3-2)
【事前学習】第9回の授業で学んだ立地因子と立地図形について理解し直しておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で学んだ内容について,原料指数,重量変化,輸送費,最適立地点に留意し理解しておくこと。 (2時間) 【担当教員】井村博宣 【授業形態】対面授業 |
11 |
労働費(A-1-2,A-2-2,A-3-2)
【事前学習】第10回の授業で学んだ輸送費指向の立地ついて理解し直しておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で学んだ内容について,労働費、費用節約、移転に留意し理解しておくこと。 (2時間) 【担当教員】井村博宣 【授業形態】対面授業 |
12 |
集積の利益〔論文購読有〕(A-1-2,A-2-2,A-3-2)
【事前学習】第9回目・第10回目の授業で学んだ工場立地の最適地を理解し直しておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で学んだ集積の利益による工場立地の変化について,立地図形に留意のうえ、整理し理解しておくこと。 (3時間) 【担当教員】井村博宣 【授業形態】対面授業 |
13 |
同理論の現実的検証(資源と産業、情報化の進展、政策等)(A-1-2,A-2-2,A-3-2)
【事前学習】ウェーバーの工業立地について、内容を吟味した文献を調べておくこと。 (2時間) 【事後学習】第9回~第13回の授業で学んだ内容を振り返り、現実の工業立地とウェーバーの立地論との違いに留意し理解しておくこと。 (3時間) 【担当教員】井村博宣 【授業形態】対面授業 |
14 |
理解度の確認と解説(A-1-2,A-2-2,A-3-2)
【事前学習】第1回~第13回の授業の内容について理解し直しておくこと。 (2時間) 【事後学習】解説を参考に理解度の低いところを中心に整理し直して理解を深めておくこと。 (2時間) 【担当教員】井村博宣 【授業形態】対面授業 |
15 |
講義内容の復習・解説による理解度の深化(A-1-2,A-2-2,A-3-2)
【事前学習】第1回~第14回の授業の内容について,とくに第14回で理解度の低いところを中心に理解し直しておくこと。 (1時間) 【事後学習】到達目標に従い学んだ内容を理解し,体的な個別の産業・地域を用いて説明できるよう、さらに理解を深めておくこと。 (1時間) 【担当教員】井村博宣 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
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教科書 | 使用しない。適宜,プリントや資料を配付する。 〔論文〕 井村博宣(2008):アユ養殖業におけるスケールメリットの追求とその効果―1980年代の那賀川平野を事例として―,地理誌叢,49(1),34-43.※Web(日本大学地理学会HP)で入手可能。 |
参考書 | その都度,授業中に紹介する。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート(50%)、授業内テスト(50%) 出席日数が2/3に満たない者、レポート未提出者、授業内テスト未受験者は次年度以降の再履修になります。 |
オフィスアワー | 金曜日の昼休みに8号館5階Aー506研究室で行う。 |
備考 | ①資質向上のため手書きのノートを推奨し、板書に相当するものの撮影や録音等は禁止する。 ②本講義に関する連絡は、Canvas LMSまたは口頭(授業時)で行う。 ③校務等に伴う休講と補講や課題研究のある場合には事前に連絡する。 |