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令和2年度以降入学者 | 生命科学実験1 | ||||
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教員名 | 金恩哲 | ||||
単位数 | 1 | 学年 | 3 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 生命科学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択 |
授業形態 | 対面授業 |
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授業概要 | ・植物の光合成機構解析に関する生化学的および生物物理学的実験を実施する。 モデル植物および緑藻の培養、葉緑体およびチラコイドの単離・観察、光合成色素の分析、光合成活性解析、光合成タンパク質複合体の解析などを実習する。 ・自由テーマ研究および成果発表会を実施する。 担当教員の指導のもと、研究テーマの設定、実験計画の立案、実験の実施、研究結果の発表までの一連のプロセスを通じて、研究の進め方を実践的に学ぶ。 |
授業のねらい・到達目標 | <知識・技能> ・モデル植物および緑藻の培養技術を習得することができる。 ・植物が光合成を行うための必要な光合成色素の抽出や定量化技術を学ぶことができる。 ・植物から葉緑体または光合成タンパク質を分離精製し、分析する技術を学ぶことができる。 ・植物の光合成活性を定量化する技術を学び、これらの分析技術を用いることで、さまざまな植物の光合成機構の多様性について理解を深める。 ・環境適応に伴う光合成機構の調節についても理解を深めることができる。 ・研究テーマの設定・実験計画の立案能力、実験データの解析能力を養うとともに、研究結果を分かりやすく発表する能力を身につける。 <能力> この科目は文理学部生命科学科(学士(理学))のディプロマポリシーDP1、3、4、5、6、7、8およびカリキュラムポリシーCP1、3、4、5、6、7、8に対応している。 ・学修から得られた豊かな知識と教養、および自己の倫理観に基づいて、科学技術の役割を説明することができる(A-1-3)。 ・物事を既存の知識にとらわれることなく、科学的根拠に基づいて論理的・批判的に考察し、説明することができる(A-3-3)。 ・日常生活における現象に潜む科学的問題を見出し、専門的知識に基づいて説明することができる(A-4-3)。 ・新しい問題に取り組む意識を持ち、そのために必要な情報を収集することができる(A-5-3)。 ・さまざまな人々とコミュニケーションを取り、専門的知識について議論することができる(A-6-3)。 ・学修活動において積極的にリーダーシップを発揮し、他者と協働して作業に取り組むことができる(A-7-3)。 ・学修状況を自己分析し、その成果を評価することができる(DP8-3)。 各回の授業・事前学習・事後学習を通して,日本大学教育憲章にある以下の能力を身につけることを目標とする。 A-1 (DP1・CP1): 豊かな知識・教養に基づく高い倫理観 A-3 (DP3・CP3): 論理的・批判的思考力 A-4 (DP4・CP4): 問題発見・解決力 A-5 (DP5・CP5): 挑戦力 A-6 (DP6・CP6): コミュニケーション力 A-7 (DP7・CP7): リーダーシップ・協働力 A-8 (DP8・CP8): 省察力 |
授業の形式 | 実験 |
授業の方法 | ・実験の目的、原理、方法を記した実験書を配布する。 ・5–6名の実験班を構成し、班単位で実習を行う。 ・各実験のレポートは第14回授業でまとめて提出する。 ・第9–11回には、学んだ分析法を用いて自由テーマ研究(下記の例を参考)を実施し、第12回に結果をまとめて発表する。 例:りんごやピーマンなどの果皮における光合成装置の研究、観葉植物(モンステラなど:自分の植物を調べてもOK)の光合成装置の研究、強光や高温などの環境ストレスによる変化の研究、特定遺伝子が欠損したシロイヌナズナやクラミドモナス変異株の研究 ※自由テーマ研究のテーマ設定が難しい場合は、担当教員からテーマを指定してもらう。 本授業の前・事後学習は、各2時間の学習を目安とする。事前学習では講義内容について、用語の意味など基礎知識を予習し、興味を持った事項をまとめておく。事後学習では講義内容を毎回復習し、理解を深める。さらに、2回目以降は前回の資料やノートを見直して授業に臨む。 ※対⾯授業に参加できない場合、以下とする。 (1)対⾯授業に参加できない理由を担当教員に伝える。 (2)オンデマンド受講が担当教員により認められた場合、指示された課題に対するレポートを、指定された期限までに提出する。 |
履修条件 | 「基礎科学実験1・2」および生命科学基礎実験2を修得していること。他学部・他学科の学生が履修する場合には、相談すること。 |
授業計画 | |
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1 |
「ガイダンス」:実験の進め方、実験器具の使用方法、レポート作成の解説など実験についての全般的内容
【事前学習】シラバスで実験テーマを確認しておく(A-1)。 (2時間) 【事後学習】実験書を熟読して内容を把握し、実験における注意点・レポート作成方法を十分に理解する(A-8)。 (1時間) 【担当教員】金恩哲、地引和也 【授業形態】対面授業 |
2 |
「モデル植物(シロイヌナズナ、クラミドモナス)の培養と観察」 植物研究で広く利用されているモデル生物であるシロイヌナズナおよびクラミドモナスの培養を実習し、観察を行う。 これにより、新たな実験手法に挑戦して(A-5)技術を修得し、失敗があれば問題点を見出し解決し(A-4)、実験結果から客観的に情報を読み取り(A-3)、それについて実験パートナーと議論する能力(A-6)を養う。 【事前学習】モデル植物(シロイヌナズナ、クラミドモナス)について調べるとともに、実験ノートに実験方法を記載しておく。必要に応じて、当該箇所に関してさらに自ら学んでおく(A-1)。 (2時間) 【事後学習】実験・観察結果をまとめ、考察する(A-8)。 (1時間) 【担当教員】金恩哲、地引和也 【授業形態】対面授業 |
3 |
「葉緑体およびチラコイド膜の単離①」:浸透圧ショックと遠心分離法を用いて、葉っぱから葉緑体およびチラコイド膜を単離し、観察する(A-3、A-4、A-5、A-6)。
【事前学習】実験内容を理解し、実施に向けたイメージトレーニングを行う。必要に応じて、関連する事項を自ら学習しておく(A-1)。 (2時間) 【事後学習】実験・観察結果をまとめ、考察する(A-8)。 (1時間) 【担当教員】金恩哲、地引和也 【授業形態】対面授業 |
4 |
「葉緑体およびチラコイド膜の単離②」:より無傷の葉緑体を単離する方法を工夫し、追加実験を実施する。ただし、場合によっては前回の実習の補充実験を行う。(A-3、A-4、A-5、A-6)。
【事前学習】実験内容を理解し、実施に向けたイメージトレーニングを行う。必要に応じて、関連する事項を自ら学習しておく(A-1)。 (2時間) 【事後学習】実験・観察結果をまとめ、考察する(A-8)。 (1時間) 【担当教員】金恩哲、地引和也 【授業形態】対面授業 |
5 |
「光合成色素分析①」:薄層クロマトグラフィー(TLC:Thin-Layer Chromatography)と吸収スペクトル分析法を用いて、光合成色素を定量化する(A-3、A-4、A-5、A-6)。
【事前学習】実験内容を理解し、実施に向けたイメージトレーニングを行う。必要に応じて、関連する事項を自ら学習しておく(A-1)。 (2時間) 【事後学習】実験・観察結果をまとめ、考察する(A-8)。 (1時間) 【担当教員】金恩哲、地引和也 【授業形態】対面授業 |
6 |
「光合成色素分析②」:ImageJ(画像処理や分析のためのオープンソースのソフトウェア)を用いて、TLCデータを定量化し、吸収スペクトル分析法の結果と比較分析する。ただし、場合によっては前回の実習の補充実験を行う(A-3、A-4、A-5、A-6)。
【事前学習】実験内容を理解し、実施に向けたイメージトレーニングを行う。必要に応じて、関連する事項を自ら学習しておく(A-1)。 (2時間) 【事後学習】実験・観察結果をまとめ、考察する(A-8)。 (1時間) 【担当教員】金恩哲、地引和也 【授業形態】対面授業 |
7 |
「光合成活性分析と自由テーマ研究のデザイン」:クロロフィル蛍光分析法を用いて、光合成活性と光防御能力を分析する方法を学ぶ(A-3、A-4、A-5、A-6)。また、各班で自由研究のテーマについて討議し、研究計画を立てる(A-3、A-4、A-5、A-6、A-7)。
【事前学習】実験内容を理解し、実施に向けたイメージトレーニングを行う。必要に応じて、関連する事項を自ら学習しておく(A-1)。自由テーマ研究を考えておく(A-3、A-4、A-5)。 (2時間) 【事後学習】実験・観察結果をまとめ、考察する(A-8)。 (1時間) 【担当教員】金恩哲、地引和也 【授業形態】対面授業 |
8 |
「光合成タンパク質の分析」:Native-PAGE電気泳動法を用いて、光合成タンパク質を分析する(A-3、A-4、A-5、A-6)。
【事前学習】実験内容を理解し、実施に向けたイメージトレーニングを行う。必要に応じて、関連する事項を自ら学習しておく(A-1)。 (2時間) 【事後学習】実験・観察結果をまとめ、考察する(A-8)。 (1時間) 【担当教員】金恩哲、地引和也 【授業形態】対面授業 |
9 |
「自由テーマ研究①」:葉緑体およびチラコイド膜の単離、光合成色素分析、光合成活性分析、光合成タンパク質の分析法を用いて、自由テーマ研究を実施する。ただし、場合によっては前回の実習の補充実験を行う(A-3、A-4、A-5、A-6)。
【事前学習】実験内容を理解し、実施に向けたイメージトレーニングを行う。必要に応じて、関連する事項を自ら学習しておく(A-1)。 (2時間) 【事後学習】実験・観察結果をまとめ、考察する(A-8)。 (1時間) 【担当教員】金恩哲、地引和也 【授業形態】対面授業 |
10 |
「自由テーマ研究②」:前回の実験結果を担当教員と共に検討し、必要な追加実験を実施する。(A-3、A-4、A-5、A-6)。
【事前学習】実験内容を理解し、実施に向けたイメージトレーニングを行う。必要に応じて、関連する事項を自ら学習しておく(A-1)。 (2時間) 【事後学習】実験・観察結果をまとめ、考察する(A-8)。 (1時間) 【担当教員】金恩哲、地引和也 【授業形態】対面授業 |
11 |
「自由テーマ研究③」:これまでの実験結果を担当教員と共に検討し、必要な追加実験を実施する。実験結果をまとめ、班のメンバーと解析を行う(A-3、A-4、A-5、A-6)。
【事前学習】実験内容を理解し、実施に向けたイメージトレーニングを行う。必要に応じて、関連する事項を自ら学習しておく(A-1)。 (2時間) 【事後学習】実験・観察結果をまとめ、考察する(A-8)。 (1時間) 【担当教員】金恩哲、地引和也 【授業形態】対面授業 |
12 |
「レポート作成のガイダンスと成果発表準備」(A-3、A-4、A-8)
【事前学習】これまでの実習、自由テーマ研究をまとめておく(A-1)。 (2時間) 【事後学習】授業の内容を復習し、レポートを作成する。 (1時間) 【担当教員】金恩哲、地引和也 【授業形態】対面授業 |
13 |
「成果発表会」:各班の発表と質疑応答、総合討論(A-3、A-4、A-5、A-6)
【事前学習】自由テーマ研究の結果をまとめ、成果発表会を準備する(A-3、A-4、A-8)。 (2時間) 【事後学習】発表に対しての論議内容をまとめ、考察する(A-8)。 (1時間) 【担当教員】金恩哲、地引和也 【授業形態】対面授業 |
14 |
「総括①」:実験全体について配布資料などを用いて復習、質疑応答、レポート提出(A-3、A-4、A-8)
【事前学習】授業で実施した実験結果をまとめたレポートを作成する。 (2時間) 【事後学習】学習した内容をまとめる(A-8)。 (1時間) 【担当教員】金恩哲、地引和也 【授業形態】対面授業 |
15 |
「総括②」:実験全体についての解説やレポート評価を行い、実験内容の理解を深める(A-3、A-4、A-8)。
【事前学習】授業や実験内容に関する疑問点を整理し、まとめておく(A-8)。 (2時間) 【事後学習】解説やレポート評価を復習し、省察する(A-8)。 (1時間) 【担当教員】金恩哲、地引和也 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
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教科書 | 実験の内容・原理・方法等を記した実験テキストを配布する。 |
参考書 | 使用しない |
成績評価の方法及び基準 | レポート(25%)、授業参画度(50%)、自由テーマ研究成果発表(25%) ・「レポート」項目は、最後に提出するレポートで実験内容の理解度、データ解釈の妥当性や表現力を通して、学んだ知識(A-1)、実験で解き明かそうとする内容の理解(A-4)、実験結果の読み取り(A-3)、読み手に正確に伝わる文章構成(A-6)、そして教員のコメントに対する対応(A-8)を評価する。 ・「授業参画度」項目は、実験に出席した回数および実験へ取り組む各自の積極性を通して、各回の実験における自ら挑戦する姿勢(A-5)、問題を解決する姿勢(A-4)、実験結果から情報を読み取る姿勢(A-3)、実験パートナーと議論しながら協働して実験を進める姿勢(A-6)を評価する。 ・「自由テーマ研究成果発表」項目は、自由テーマ研究の成果発表を通して、各回の実験における自ら挑戦する姿勢(A-5)、問題を解決する姿勢(A-4)、実験結果から情報を読み取る姿勢(A-3)、実験パートナーと議論しながら協働して実験を進める姿勢とプレゼンテーション能力(A-6)を評価する。 |
オフィスアワー | 授業終了後 または、月~金 10:00-17:00 本館6階 生命科学科研究室601 (06060室) |