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宗教史特殊講義3

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令和3年度以降入学者 宗教史特殊講義3
教員名 合田秀行
単位数    2 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 哲学専攻
学期 前期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業
授業概要 インド仏教史を概観した上で、大乗仏教の双璧をなす(瑜伽行)唯識派の思想の解説していきます。テキストは、2024年に刊行された源重浩氏の『初期唯識思想と独我論』(春秋社)を用います。前期は序論・第一部・第二部・第三部(前半)を講読していく予定です。仏教については、基本的な知識を持っていることを前提として進める予定ですが、受講者の状況を踏まえて、丁寧に専門用語の解説も並行させながら、進めて行きます。
授業のねらい・到達目標 ・初期唯識思想と独我論の研究論文の講読を通して、インド大乗仏教の主要な概念の理解を深めることができる。
・インド大乗仏教における瑜伽行唯識派の思想について、より専門的な視点から理解を深めることができる。
・西洋哲学を専攻する院生にも多少なりとも資するところがあるインド仏教思想史の素養を身に着けることができる。
・サンスクリット語の初歩的な知識を習得することができる。
授業の形式 講義、演習
授業の方法 受講者の研究分野を考慮して、担当者が用意する関連文献の輪読・解説を踏まえ、基本的には講義形式で行いますが、適時、質疑応答・ディスカッションの機会も設けます。講義内容を踏まえて学期末レポートを提出してもらい、評価します。
授業計画
1 ガイダンス(授業のテーマや到達目標及び授業方法について説明する。
唯識思想を学ぶことの意義について
【事前学習】シラバスを読んで講義の進め方を理解しておくこと。 (2時間)
【事後学習】講義内容を踏まえ、対談の意図するところを整理しておくこと。 (2時間)
2 序論(1): はじめに・唯識とは何か・独我論とは何か
【事前学習】予め配布する講読テキストの指定範囲(pp.3-10)を読み、疑問点などを確認すること。 (2時間)
【事後学習】講読したテキストの内容を踏まえて、ポイントを整理し、自分なりの見解をノートにまとめる。 (2時間)
3 序論(2): 研究の方法論・研究の意義
【事前学習】予め配布する講読テキストの指定範囲(pp.10-17)を読み、疑問点などを確認すること。 (2時間)
【事後学習】講読したテキストの内容を踏まえて、ポイントを整理し、自分なりの見解をノートにまとめる。 (2時間)
4 第一部 唯識概説(1): 唯識の原語・アーラヤ識・「見られるもの」「見るもの」の二元性
【事前学習】予め配布する講読テキストの指定範囲(pp.22-29)を読み、疑問点などを確認すること。 (2時間)
【事後学習】講読したテキストの内容を踏まえて、ポイントを整理し、自分なりの見解をノートにまとめる。 (2時間)
5 第一部 唯識概説(2):「悟り」の経験における「本質」と「何かあるもの」・三性説・識転変・瞬間的時間
【事前学習】予め配布する講読テキストの指定範囲(pp.29-36)を読み、疑問点などを確認すること。 (2時間)
【事後学習】講読したテキストの内容を踏まえて、ポイントを整理し、自分なりの見解をノートにまとめる。 (2時間)
6 第一部 唯識概説(3): 修道の階梯・初期唯識思想の歴史
【事前学習】予め配布する講読テキストの指定範囲(pp.36-44)を読み、疑問点などを確認すること。 (2時間)
【事後学習】講読したテキストの内容を踏まえて、ポイントを整理し、自分なりの見解をノートにまとめる。 (2時間)
7 第二部 唯識思想の問題点 Ⅰ『華厳経』の問題点: 「三界唯心」の心とは
【事前学習】予め配布する講読テキストの指定範囲(pp.54-67)を読み、疑問点などを確認すること。 (2時間)
【事後学習】講読したテキストの内容を踏まえて、ポイントを整理し、自分なりの見解をノートにまとめる。 (2時間)
8 第二部 唯識思想の問題点 Ⅱ『解深密経』の問題点: 「唯識」について
【事前学習】予め配布する講読テキストの指定範囲(pp.67-78)を読み、疑問点などを確認すること。 (2時間)
【事後学習】講読したテキストの内容を踏まえて、ポイントを整理し、自分なりの見解をノートにまとめる。 (2時間)
9 第二部 唯識思想の問題点 Ⅲ『唯識三十論』の問題点(1):「夢」の喩例、極微説批判
【事前学習】予め配布する講読テキストの指定範囲(pp.78-83)を読み、疑問点などを確認すること。 (2時間)
【事後学習】講読したテキストの内容を踏まえて、ポイントを整理し、自分なりの見解をノートにまとめる。 (2時間)
10 第二部 唯識思想の問題点 Ⅲ『唯識三十論』の問題点(2): 「夢]の喩例の問題点、
【事前学習】予め配布する講読テキストの指定範囲(pp.83-90)を読み、疑問点などを確認すること。 (2時間)
【事後学習】講読したテキストの内容を踏まえて、ポイントを整理し、自分なりの見解をノートにまとめる。 (2時間)
11 第二部 唯識思想の問題点 Ⅲ『唯識三十論』の問題点(3): 他人の心との心流との交流の問題、仏陀たちの認識対象ニヤーヤ学派、中観学派からの唯識批判
【事前学習】予め配布する講読テキストの指定範囲(pp.90-95)を読み、疑問点などを確認すること。 (2時間)
【事後学習】講読したテキストの内容を踏まえて、ポイントを整理し、自分なりの見解をノートにまとめる。 (2時間)
12 第二部 唯識思想の問題点 Ⅲ『唯識三十論』の問題点(4): ニヤーヤ学派、中観学派からの唯識批判、まとめ
【事前学習】予め配布する講読テキストの指定範囲(pp.95-99)を読み、疑問点などを確認すること。 (2時間)
【事後学習】講読したテキストの内容を踏まえて、ポイントを整理し、自分なりの見解をノートにまとめる。 (2時間)
13 第三部 唯識思想と独我論(1) Ⅰ新唯識の対応(1): 新唯識概説
【事前学習】予め配布する講読テキストの指定範囲(pp.116-121)を読み、疑問点などを確認すること。 (2時間)
【事後学習】講読したテキストの内容を踏まえて、ポイントを整理し、自分なりの見解をノートにまとめる。 (2時間)
14 第三部 唯識思想と独我論(1) Ⅰ新唯識の対応(2): 「本質」の問題、共通経験の問題
【事前学習】予め配布する講読テキストの指定範囲(pp.129-135)を読み、疑問点などを確認すること。 (2時間)
【事後学習】講読したテキストの内容を踏まえて、ポイントを整理し、自分なりの見解をノートにまとめる。 (2時間)
15 第三部 唯識思想と独我論(1) Ⅰ新唯識の対応(3): 「疏所縁縁」の問題、「人人唯識」、まとめ
【事前学習】予め配布する講読テキストの指定範囲(pp.136-144)を読み、疑問点などを確認すること。 (2時間)
【事後学習】講読したテキストの内容を踏まえて、ポイントを整理し、自分なりの見解をノートにまとめる。 (2時間)
その他
教科書 講読テキストは、担当者がプリントで用意します。
参考書 授業内で適時指示します。
成績評価の方法及び基準 レポート(70%)、授業参画度:質疑応答などでの発言(30%)
レポートは講義内容を十分に踏まえて、学期末に総括的な内容(2000字程度)で作成してもらいます。各自の専門分野からの視点から作成してもらっても構いません。提出方法については、授業内で指示します。授業参画度は、輪読・質疑応答・ディスカッションなどに取り組む姿勢で評価します。
オフィスアワー 講義終了後、2号館12階の研究室で行う。ただし教授会等の会議のある日は除く。

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