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令和3年度以降入学者 | 英語圏文学特殊研究3 | ||||
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教員名 | 牧野理英 | ||||
単位数 | 2 | 課程 | 前期課程 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 英文学専攻 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業形態 | 対面授業 |
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授業の形態 | 対面授業 授業は英語で行う。(This class is conducted in English.) 2025英語圏文学特殊研究3(牧野理英・前・木3) |
授業概要 | このクラスでは、英語圏(アメリカ、イギリス、カナダ)の日系作家に焦点をしぼり、第二次世界大戦における日米間をテーマにした彼らの文学作品を読む。主に日本をベースにした小説を中心に、英語圏文学史上で一定の評価を得た作家との対比によって、どのようなものが文学とみなされているのか?あるいはどういったものが排除されていたのかという点にも留意し、グローバル時代における日系文学の重要性を考察する。前期はイギリス作家カズオ・イシグロの第二次世界大戦後の日本をベースにした作品を解読する。ジェンダー、人種表象に焦点を置く。 また大学レベルでの教鞭をとる際に必要とされる、学会発表、学会論文出版のための準備のための演習でもある。学期の最後には大学外の学会(アジア系アメリカ文学会、日本英文学会、日本アメリカ文学会等)で英語で発表できるレベルの論文を作成し、実際に発表することを最終目的とする。(すべての受講者に要求するわけではない) |
授業のねらい・到達目標 | 第二次世界大戦における日米の関係を理解できる。そしてそこから現代のグローバル時代における日本の位置を理解できる。日本人としてイシグロをどのように読み、イシグロをよんだことのない人々にどのように紹介するのか? 国際教養としてイシグロを理解できる。 |
授業の形式 | 講義、演習 |
授業の方法 | 演習形式 前期ではイギリス作家のカズオ・イシグロの日本をトピックにした小説を扱う。また英語圏文学におけるアジア系とは何を意味するのか?(作家がアジア系であること、テーマがアジア系であることなど)という問題にも取り組んでいきたい。映画などの視覚的教材も適宜とりいれて授業を行う。クラスでは発言を求めることが多いため、かならずテキストは読んできて、議論に加わること。また履修者のレベルによって読む量も調節するため、シラバスの内容は便宜上のものである。フィードバックは適宜行う。 |
履修条件 | すべて英語での授業になるため、ある程度聞き、話す力を必要とする。補足程度の日本語は許容する。 一応英語圏留学準備のクラスでもあるため、恥ずかしがらず多いに英語を話してもらいたい。 |
授業計画 | |
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1 |
授業のテーマや到達目標、方法などについて説明し、簡単なガイダンスをする。これまでに読んだ英米文学、自身の英語力に関して書いてもらう。
【事前学習】シラバスを事前に確認し、授業全体の流れを理解する。 (0.5時間) 【事後学習】第一回目の作品の予習 An Artist of the Floating World pp1-50 までよんでおく (3.5時間) |
2 |
Kazuo Ishiguro の日本とは An Artist of the Floating World pp 1-50 【事前学習】語り手は誰か? (2時間) 【事後学習】pp. 51-96 まで読んでおく (2時間) |
3 |
An Artist of the Floating World pp.51-96
【事前学習】戦時下における画家の姿。 画家と芸術家の違いとは (2時間) 【事後学習】An Artist of the Floating World pp.97-130 を読んでおく (2時間) 【授業形態】対面授業 |
4 |
An Artist of the Floating World pp. 97-130 語り手に何が起こっているのか? 【事前学習】クロダとは誰か? どういった画家なのか? (2時間) 【事後学習】pp. 131-175 まで読んでくる (2時間) 【授業形態】対面授業 |
5 |
An Artist of the Floating World pp.131-175
【事前学習】ササキとは誰か? (2時間) 【事後学習】オノの時代背景をまとめる pp. 176-206 まで読む (2時間) 【授業形態】対面授業 |
6 |
An Artist of the Floating World pp. 98-147 軍事国家と芸術: 裏切り者とは誰のことなのか 【事前学習】語り手にとっての芸術とは? (2時間) 【授業形態】対面授業 |
7 |
Q and A :この作品を学会で発表する際、どういったトピックが可能なのか? またジャーナルに 投稿する際にどういった点が着眼点とされるのかを議論する 【事前学習】この作品における芸術とは? またイシグロの日本とは? (2時間) 【事後学習】A Pale View Of Hills Chapter 1-3 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
8 |
A Pale View of Hills Chapter 1-3
【事前学習】語り手はどのような人物か? (2時間) 【事後学習】Chapter 4,5を読んでおく (2時間) 【授業形態】対面授業 |
9 |
A Pale View of Hills Chapter 4.5
【事前学習】Chapter 4,5 をよんでおく (2時間) 【事後学習】マリコとは誰か? Chapter 6-8を読んでおく (2時間) 【授業形態】対面授業 |
10 |
A Pale View of Hills Chapter 6-8
【事前学習】Chapter 6-8を読んでおく (2時間) 【事後学習】Chapter 9を読んでおく (2時間) 【授業形態】対面授業 |
11 |
A Pale View of Hills Chapter 9
【事前学習】Chapter 10 を読んでおく (2時間) 【事後学習】Chapter 11 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
12 |
A Pale View of Hills Chapter 10 章
【事前学習】Chapter 10を読んでおく (2時間) 【事後学習】Chapter 11章を読む (2時間) 【授業形態】対面授業 |
13 |
A Pale View of Hills まとめ 母と娘の関係性、記憶の問題、 An Artist of the Floating World との比較 【事前学習】トピックの選出 (2時間) 【事後学習】イシグロの語り手とはどういった類の人間か? (2時間) 【授業形態】対面授業 |
14 |
Ishiguro 作品における「丘」の表象 Malvern Hills 短編
【事前学習】pp.175-194 まで読んでおく (2時間) 【事後学習】期末ぺーパーの用意 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
15 |
Q and A この作品を学会で発表する際にどのようなトピックが可能か? またジャーナルに投稿する際どういったアプローチが可能であるかを議論する。
【事前学習】7頁ほどの英語のレポートの作成 (3時間) 【事後学習】学会発表のリハーサルをしておく (1時間) 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
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教科書 | Kazuo Ishiguro, An Artist of the Floating World , Vintage , 1986 Kazuo Ishiguro 『A Pale View of Hills』 Faber and Faber 1982年 イシグロの短編や参考文献はプリントで適宜配布する |
参考書 | 使用しない |
成績評価の方法及び基準 | レポート:テーマを選び、担当教員の了解を受けたうえで提出(30%)、授業内テスト:小テスト 全10回の予定(40%)、授業参画度:発表 発言 前期はウェッブ上で判断(30%) 小テストや授業内試験を受けられない場合、Canvasを介した課題提出によって評価する。期日については都度、Canvasで告知する。 |
オフィスアワー | 火曜日4限、牧野研究室にて/Canvasメール |