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代数学特論Ⅱ

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令和3年度以降入学者 代数学特論Ⅱ
教員名 遠藤直樹
単位数    2 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 地球情報数理科学専攻
学期 後期 履修区分 選択必修
授業形態 対面授業
授業概要 可換環論の起源は, 19 世紀末に D. Hilbert によって行われた不変式論の研究に遡る。その後, E. Noetherによる代数学の抽象化を通じて独立した分野として確立された。20 世紀中頃には, J.-P. Serreによってホモロジー代数の手法が可換環論に導入され, 以降, 飛躍的な発展を遂げた。特に, 20 世紀後半から21 世紀にかけての約60年間に渡り, 代数幾何学, 整数論, 特異点論, 不変式論, 組合せ論などの関連分野と相互に影響を与えながら, 環と加群のCohen-Macaulay性解析を中心に研究が展開された。本科目では, ホモロジー代数的視点からの局所環の分類に焦点を当てる。特に, Gorenstein環とCohen-Macaulay環の理論を中心に学び, 関連する近年の研究テーマにも触れる。
授業のねらい・到達目標 <授業のねらい>
現代可換環論を大きく飛躍させるに至った両翼であるGorenstein環とCohen-Macaulay環に対する基本的事項を身に付ける。

<到達目標>
数値半群環の学修を通して, Gorenstein環とCohen-Macaulay環の豊富な具体例を提示することができる。
授業の形式 講義
授業の方法 ① 講義は基本的に対面で行う。
② 初回授業時にレポート課題を出題する。レポート課題の解答例は, 返却時に配布することでフィードバックする。
③ オフィスアワーでの質問の機会を設ける。また, emailでの質問にも対応する。
授業計画
1 加群の巴系と正則列
【事前学習】線形代数と環論の復習 (2時間)
【事後学習】講義内容を纏め, レポート課題に取り組む。 (3時間)
【授業形態】対面授業
2 加群の次元と深さ
【事前学習】加群の巴系と正則列の復習 (2時間)
【事後学習】講義内容を纏め, レポート課題に取り組む。 (3時間)
【授業形態】対面授業
3 Cohen-Macaulay環の基礎理論
【事前学習】加群の次元と深さの復習 (2時間)
【事後学習】講義内容を纏め, レポート課題に取り組む。 (3時間)
【授業形態】対面授業
4 数値半群環の基礎理論
【事前学習】Cohen-Macaulay環の復習 (2時間)
【事後学習】講義内容を纏め, レポート課題に取り組む。 (3時間)
【授業形態】対面授業
5 極小入射分解の構造
【事前学習】数値半群環の復習 (2時間)
【事後学習】講義内容を纏め, レポート課題に取り組む。 (3時間)
【授業形態】対面授業
6 Gorenstein環の基礎理論
【事前学習】極小入射分解の復習 (2時間)
【事後学習】講義内容を纏め, レポート課題に取り組む。 (3時間)
【授業形態】対面授業
7 数値半群環のGorenstein性
【事前学習】Gorenstein環の復習 (2時間)
【事後学習】講義内容を纏め, レポート課題に取り組む。 (3時間)
【授業形態】対面授業
8 3元生成数値半群環の構造
【事前学習】数値半群環とGorenstein環の復習 (2時間)
【事後学習】講義内容を纏め, レポート課題に取り組む。 (3時間)
【授業形態】対面授業
9 局所平坦射
【事前学習】3元生成数値半群環の定義イデアルの復習 (2時間)
【事後学習】講義内容を纏め, レポート課題に取り組む。 (3時間)
【授業形態】対面授業
10 Koszul複体
【事前学習】局所平坦射の復習 (2時間)
【事後学習】講義内容を纏め, レポート課題に取り組む。 (3時間)
【授業形態】対面授業
11 局所コホモロジー加群
【事前学習】Koszul複体の復習 (2時間)
【事後学習】講義内容を纏め, レポート課題に取り組む。 (3時間)
【授業形態】対面授業
12 正準加群の基礎理論
【事前学習】局所コホモロジー加群の復習 (2時間)
【事後学習】講義内容を纏め, レポート課題に取り組む。 (3時間)
【授業形態】対面授業
13 数値半群環の正準加群
【事前学習】正準加群の復習 (2時間)
【事後学習】講義内容を纏め, レポート課題に取り組む。 (3時間)
【授業形態】対面授業
14 Almost Gorenstein環の基礎理論
【事前学習】数値半群環と正準加群, Gorenstein環の復習 (2時間)
【事後学習】講義内容を纏め, レポート課題に取り組む。 (3時間)
【授業形態】対面授業
15 復習とまとめ
【事前学習】Almost Gorenstein環の復習 (2時間)
【事後学習】この講義で学修した内容全般を整理し, 理解しておくこと。 (3時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 使用しない
参考書 松村 英之 『復刊 可換環論』 共立出版 2000年 第1版
W. Bruns and J. Herzog 『Cohen-Macaulay rings』 Cambridge University Press 1997年 第2版
渡辺 敬一 , 日高 文夫 『特異点論における代数的手法』 共立出版 2024年 第1版
成績評価の方法及び基準 レポート(70%)、授業参画度(30%)
オフィスアワー 講義終了後やお昼休みの時間に質問に対応する。また, emailでの質問も歓迎する。

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