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令和元年度以前入学者 | 大衆文学・文化論 | ||||
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教員名 | 平井裕香 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 国文学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択 |
授業の形態 | オンデマンド授業(PowerPointによる録画授業および課題作品をBlackBoardにアップします。履修者は第1回までに必ずBlackboardに登録しておいてください。) |
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授業概要 | 大衆文学・文化をめぐる基本的な論点を、ジャンル間の横断・浸透、グローバル化とその限界、アダプテーションあるいはパロディ、メディア・ミックスという常態の4つに分けて学びます。 |
授業のねらい・到達目標 | 本授業では、大衆文学・文化をめぐる基礎的な論点を理解して、身近な作品・現象を自分なりに分析できるようになることを目指します。初回に「大衆文学・文化」の大まかな定義を共有した後、第2回から5回にかけては、「純文学」の代表的な作家と捉えられている川端康成を例として、「純文学」と「大衆文学」、およびその下位ジャンルとがある時は互いに排除し合い、またある時は混ざり合いつつ、多様な作品を生み出してきた歴史を概観してみます。第6回から8回にかけては、それが書かれた場所だけでなく他の多くの地域で読まれる、村上春樹の小説と『ハリー・ポッター』シリーズを取り上げ、ある文学作品がグローバル化する際に、越えなければならない壁と多少なりとも経ることになる変化について学びます。第9回から11回は、「アダプテーション」と「パロディ」というコンセプトを導入し、(大衆)文学・文化における作品の受容と生産の極めて密な関係について、剽窃(パクり)がもたらす危険や二次創作の位置づけも視野に入れつつ考えます。第12回から14回は、「文学」、例えば小説が、その始まりにおいて既に他の多種多様な「文化」とかかわっていたことに注目し、近年盛んに取り沙汰される「メディア・ミックス」という現象が、文学・文化の歴史に広く見出せることを確認します。最後に、コンテンツおよびメディアの多様化という観点から、現代日本社会において「大衆」を想定することの困難について検討し、一学期を締め括ります。以上15回を通して、日本の大衆文学・文化を批評的に論じるための4つの視角を身につけることが、本授業の目的です。 なお、この科目は文理学部(学士(文学))のDP6及びCP9に対応しています。 |
授業の方法 | 各授業日の16:00までに、PowerPointによる録画授業15分程度×3本を、Blackboardにアップします。各動画の後半で、授業の内容を前提とした質問(課題)を提示しますので、当日の24:00までに回答をBlackboardに提出してください。この回答の提出をもって、「授業に参加した」とみなします。 各授業日の17:05~17:50(対面の授業時間の後半)、教員はBlackboard Collaborate Ultraのセッション内で待機します。急ぎの質問がある場合(課題への取り組み方がわからないなど)、この時間に尋ねてください。 事前・事後学習の内容は遠隔授業でも変わりません。課題作品1〜9は初回の授業で提示しますが、そのうちいくつかの作品は各自で手に入れて頂きます。 |
履修条件 | 受講希望者数が教室定員を超過した場合、人数調整を行う可能性があります。概ね130人程度までの履修を許可します。 |
授業計画 | |
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1 |
イントロダクション―「大衆文学・文化」とは何か
【事前学習】自分がどのような「文学・文化」に触れてきたのか振り返る。 (2時間) 【事後学習】授業の内容を復習し、期末レポートの構想を練る。 (1時間) |
2 |
ジャンル間の横断・浸透(1)―1920年代の文脈
【事前学習】1920年代に起こった出来事について調べる。 (2時間) 【事後学習】授業の内容を復習し、期末レポートの構想を練る。 (1時間) |
3 |
ジャンル間の横断・浸透(2)―川端康成とSF
【事前学習】課題作品1を読む。 (2時間) 【事後学習】授業の内容を復習し、期末レポートの構想を練る。 (1時間) |
4 |
ジャンル間の横断・浸透(3)―川端康成と探偵小説
【事前学習】課題作品2を読む。 (2時間) 【事後学習】授業の内容を復習し、期末レポートの構想を練る。 (1時間) |
5 |
ジャンル間の横断・浸透(4)―川端康成と婦人雑誌
【事前学習】課題作品3を読む。 (2時間) 【事後学習】授業の内容を復習し、期末レポートの構想を練る。 (1時間) |
6 |
グローバル化とその限界(1)―翻訳という壁の存在
【事前学習】世界で受け入れられている「文学・文化」を挙げてみる。 (2時間) 【事後学習】授業の内容を復習し、期末レポートの構想を練る。 (1時間) |
7 |
グローバル化とその限界(2)―村上春樹とHaruki Murakami
【事前学習】課題作品4を読む。 (2時間) 【事後学習】授業の内容を復習し、期末レポートの構想を練る。 (1時間) |
8 |
グローバル化とその限界(3)―日本における『ハリー・ポッター』
【事前学習】課題作品5を読む(観る)。 (2時間) 【事後学習】授業の内容を復習し、期末レポートの構想を練る。 (1時間) |
9 |
アダプテーションあるいはパロディ(1)―パクり(剽窃)との違い
【事前学習】オマージュ、パロディ、パクりの違いを自分なりに考えてくる。 (2時間) 【事後学習】授業の内容を復習し、期末レポートの構想を練る。 (1時間) |
10 |
アダプテーションあるいはパロディ(2)―古典文学のアダプテーション
【事前学習】課題作品6を読む(観る)。 (2時間) 【事後学習】授業の内容を復習し、期末レポートの構想を練る。 (1時間) |
11 |
アダプテーションあるいはパロディ(3)―「名作」のパロディ
【事前学習】課題作品7を読む(観る)。 (2時間) 【事後学習】授業の内容を復習し、期末レポートの構想を練る。 (1時間) |
12 |
メディア・ミックスという常態(1)―「文学」と「文化」の関係
【事前学習】一つの物語(コンテンツ)に対し、どのような受容の仕方があるか、できるだけ多く挙げてみる。 (2時間) 【事後学習】授業の内容を復習し、期末レポートの構想を練る。 (1時間) |
13 |
メディア・ミックスという常態(2)―川端康成と映画
【事前学習】課題作品8を読む(観る)。 (2時間) 【事後学習】授業の内容を復習し、期末レポートの構想を練る。 (1時間) |
14 |
メディア・ミックスという常態(3)―漫画、アニメ、実写、舞台
【事前学習】課題作品9を読む(観る)。 (2時間) 【事後学習】授業の内容を復習し、期末レポートの構想を練る。 (1時間) |
15 |
総括―「大衆」とは誰なのか
【事前学習】「大衆」とは誰なのか、自分なりに考えてくる。 (2時間) 【事後学習】期末レポートを執筆する。 (16時間) |
その他 | |
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教科書 | 教科書は使用せず、pptスライドを示します。課題作品に関しては、短いものはBlackboardに事前にアップロードします。長いものは自分で手に入れ、読む(観る)ようにしてください。 |
参考書 | 授業中に指示します。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート(50%)、授業参画度(50%) 「授業参画度」については、各動画の最後に示す質問への回答(課題)の提出および内容の豊かさによって評価します。長さは、質問1つに対し100字〜200字を目安とします。単位を取得するためには、10回分以上の課題を提出することが必須です。 |
オフィスアワー | 急ぎの質問がある場合には、各授業日の17:05~17:50にBlackboard Collaborate Ultraのセッション内で尋ねてください。急ぎでない質問(授業内容や期末レポートに関することなど)は、各回の課題への回答とともに書いて提出してください。いずれの質問も、質問者の名前を伏せ、教員が手を入れたうえで、履修者全員と共有する場合があります。 |