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古筆研究2

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令和元年度以前入学者 古筆研究2
教員名 久保木秀夫
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 国文学科
学期 後期 履修区分 選択
授業の形態 ・毎回zoomなどを活用しながら、オンライン授業により講義と報告とを行っていく。
・なお履修者は、初回授業開始時までに必ず、Blackboardへの登録を済ませておくこと。Blackboard IDは、20201503。
授業概要 「古筆」とは「古人」の「筆蹟」の意で、広くはほぼ室町時代(16世紀末)までに書写された古写本をも含まれる。また、それらを主に観賞用に分割した古筆切(こひつぎれ)を指すことも多い。この授業では、後者の古筆切を中心に取り上げ、その歴史や種類、探し方、調べ方を実践的に学んでいく。具体的には、上代・中古・中世文学を書写内容とし、かつ研究の進展に大きく役立った古筆切を紹介しながら、古典文学研究上の意義や価値について理解し、原本資料に基づく実装的な研究方法を習得していく。
授業のねらい・到達目標 ・くずし字解読や原文からの古文解釈、本文校訂のスキルを身につける。
・古筆切に関する様々な専門知識を理解できるようになる。
・古筆切の文学資料的価値・意義を理解できるようになる。
・古筆切の調査研究方法の基本について習得する。
この科目は、文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP6及びカリキュラムポリシーCP9に対応している。
授業の方法 ・基本的にはzoomなどによる講義形式。取り上げる個々の古筆切及び関連資料のPDFプリントを配布しながら、その研究史上の意義について、履修生と一緒に考えていく。
・毎回、平仮名・片仮名・漢字のくずし字を解読し、原文からの古文解釈、本文校訂できるようになるための訓練を積み重ねていく。
・古筆切の調査に不可欠・有益な参考文献や各種webデータベースをも活用していく。
・また個人、もしくは数人ずつのグループを作成し(これは履修人数次第)、さまざまな古筆切の特徴や意義の検討・報告などを行っていく場合もある。
・課題の提出方法、フィードバック方法等については、授業内で指示する。
授業計画
1 スタートアップ:「古筆」「古筆切」に関する概説と授業方法について。個別発表について。学期末レポートについて(オンライン授業)
【事前学習】シラバスをよく読み、履修者自身の関心の所在を検討してくること。 (2時間)
【事後学習】配布プリントに基づき学修内容を復習しておくこと。 (2時間)
2 講義・実習:古筆切を鑑賞する・くずし字を読む 平仮名(オンライン授業)
【事前学習】古筆切・くずし字に関して予備知識を仕入れておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習し、平仮名のくずし字に関する理解を深めること。 (2時間)
3 講義・実習:古筆切を鑑賞する・くずし字を読む 漢字(オンライン授業)
【事前学習】配布プリントや参考文献に基づきながら前回までの内容を復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習し、漢字のくずし字に関する理解を深めること。 (2時間)
4 講義・実習:古筆を鑑賞する・くずし字を読む 片仮名(オンライン授業)
【事前学習】配布プリントや参考文献に基づきながら前回までの内容を復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習し、片仮名のくずし字に関する理解を深めること。 (2時間)
5 講義・実習:実習:古筆の探し方・調べ方・報告の仕方(オンライン授業)
【事前学習】配布プリントや参考文献に基づきながら前回までの内容を復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習し、探し方・調べ方・発表の仕方に関する理解を深めること。 (2時間)
6 講義・実習:美術資料としての古筆切 名物切と古筆名葉集(オンライン授業)
【事前学習】配布プリントや参考文献に基づきながら前回までの内容を復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習し、名物切と古筆名葉集に関する理解を深めること。 (2時間)
7 講義・実習:文学研究資料としての古筆 上代文学(オンライン授業)
【事前学習】配布プリントや参考文献に基づきながら前回までの内容を復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習し、上代文学の古筆切に関する理解を深めること。 (2時間)
8 講義・実習:文学研究資料としての古筆 中古韻文(オンライン授業)
【事前学習】配布プリントや参考文献に基づきながら前回までの内容を復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習し、中古文学の古筆切に関する理解を深めること。 (2時間)
9 講義・実習:文学研究資料としての古筆 中世韻文(オンライン授業)
【事前学習】配布プリントや参考文献に基づきながら前回までの内容を復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習し、中世和歌の古筆切に関する理解を深めること。 (2時間)
10 講義・実習:文学研究資料としての古筆 中古散文(オンライン授業)
【事前学習】配布プリントや参考文献に基づきながら前回までの内容を復習しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業内容を復習し、中古仮名散文の古筆切に関する理解を深めること。 (2時間)
11 プレゼンテーション:受講生による発表 中古韻文(オンライン授業)
【事前学習】今回の発表資料につき各自予習してくること。 (2時間)
【事後学習】発表時の質疑応答を踏まえ、各自が復習・確認・追調査しておくこと。 (2時間)
12 プレゼンテーション:受講生による発表 中世韻文(オンライン授業)
【事前学習】今回の発表資料につき各自予習してくること。 (2時間)
【事後学習】発表時の質疑応答を踏まえ、各自が復習・確認・追調査しておくこと。 (2時間)
13 プレゼンテーション:受講生による発表 中古散文(オンライン授業)
【事前学習】今回の発表資料につき各自予習してくること。 (2時間)
【事後学習】発表時の質疑応答を踏まえ、各自が復習・確認・追調査しておくこと。 (2時間)
14 プレゼンテーション:受講生による発表 中世散文(オンライン授業)
【事前学習】今回の発表資料につき各自予習してくること。 (2時間)
【事後学習】発表時の質疑応答を踏まえ、各自が復習・確認・追調査しておくこと。 (2時間)
15 総括:古典文学に関する古筆切の重要性を再確認し、総括し、受講者それぞれの今後の研究に繋げていけるようにする。
【事前学習】これまでの授業全体を振り返り、修得した知識やスキルを再確認する。 (2時間)
【事後学習】学期末レポートに取り組む。 (2時間)
その他
教科書 笠間影印叢刊刊行会 『字典かな―出典明記』 笠間書院 1972年
共有ファイルを介して、PDFプリント類を必要分配布する。
参考書 日比野浩信 『はじめての古筆切』 和泉書院 2018年
国文学研究資料館 『古典籍研究ガイダンス 王朝文学をよむために』 笠間書院 2012年
その他、授業中に適宜紹介していく。
成績評価の方法及び基準 レポート:レポート用の古写本リストの中から任意の1点を選び、関連資料を収集・調査し、その資料的価値を論じる。(30%)、授業参画度:各回における積極的な発言や質問、プレゼンテーションの充実度等を総合的に評価。(40%)、チャット機能を活用しての、毎回提出してもらうコメントの充実度。(30%)
オフィスアワー 随時メールで受け付ける。必要に応じてオンライン面談をも行う。ただし対応までに時間を要することもある。
備考 配布するPDFプリントは、事前に共有ファイルに載せておく。環境的に可能であれば、毎回授業開始前に確認・印刷し、授業時間中に書き込みなどができるよう、準備しておくのが望ましい(必須ではない)。

前期の「古筆研究1」を履修しているのが望ましい(必須ではない)。

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