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令和2年度以降入学者 | 社会変動論 | ||||
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教員名 | 松橋達矢 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 社会学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業形態 | 対面授業(一部遠隔授業) |
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授業の形態 | 対面授業をメインに、一部遠隔授業(オンデマンド形式)の併用とする。 |
Canvas LMSコースID・コース名称 | G057074T8 2024社会変動論(松橋達矢・前・水5) |
授業概要 | グローバル化する現代社会は、様々な社会集団・組織の機能を変質させ、リスクの個人化をもたらしていますが、社会学は表出する諸課題に対してどのような貢献ができるでしょうか。 この講義では、身近なヒト・モノ・コトをに着目しながら、複雑さを増す現代をめぐる社会変動を説明するための視点・方法を学ぶことを通じて、ローカルなもの、ナショナルなもの、グローバルなものの相互依存が拡大する現代社会の特質に接近するとともに、グローバル時代にふさわしい社会学的想像力を磨く事を目的としています。 |
授業のねらい・到達目標 | <授業のねらいと到達目標> 本講義の受講を通じ、以下の<知識・技能・態度>を修得することが目標となる。 ・ローカルなもの、ナショナルなもの、グローバルなものの相互依存が拡大する現代社会の特質に接近するために必要となる視点・方法が修得できる 。 ・輸送・通信技術の急速な進展を背景とするグローバリゼーションがもたらす均一性と多様性について、身近なヒト・モノ・コト・場所の連なりから説明できる。 <日本大学教育憲章との関係> 上記の<知識・技能・態度>の習得を経て、以下の<能力>を育むことが目標である。 ・グローバル化する現代社会における社会学の役割を理解し、そのことを踏まえ国際社会が直面する問題について,行為を中心に,構造や変動,自我や関係,などの観点から説明することができる。(A-2-2 世界の現状を理解し説明する力)。 <各種ポリシーとの関係性> この科目は、文理学部(学士(社会学))のディプロマポリシーDP2、およびカリキュラムポリシーCP2に対応しています 。 |
授業の形式 | 講義 |
授業の方法 | <授業の方法> パワーポイント&資料配布による講義形式をメインとする。 各テーマに応じた写真や映像を用いるとともに、授業内で設定した課題とそれに対する疑問点の整理・提示(対面式:課題用ワークシート、オンデマンド:Canvas LMS〔小テスト(アンケート)機能〕)への取り組みと、それに対する授業内(授業冒頭のワーク設定)ないし次回授業冒頭で実施する解説(授業終了時に設定・提出する課題、解説については次回授業で配布する「講義メモ」でフィードバック、一部オンデマンド教材配信を併用)を通じて可能な限り双方向的な遣り取りを心がける。 なおレポートについては、提出期限後にポイントといい例・そうでない例をまとめ、Canvas LMS経由にて全体に向けたフィードバックを行うことを見込んでいる。 <その他補足事項> ①学生は出校&教室での参加を基本とする。 ②授業内容、ならびに受講者の状況に応じ、a.対面式とオンデマンド式の併用、b.オンデマンド式のみ、で授業実施の回も一部設定する(オンデマンド式受講回数には上限あり)。対面授業回において、遠隔授業利用の個別対応は原則行わないため注意。 ③授業終了前に教員が行うコメント&解説をもとに、十分な時間をかけ振り返りを行う。 ④授業計画は講義進行の多寡に応じて変更されることがある。 |
授業計画 | |
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1 |
ガイダンス兼イントロダクション:社会変動としての「グローバル化」と「社会」の複雑さ
【事前学習】シラバスを確認し、授業全体の流れを理解しておく。 (1時間) 【事後学習】スケジュールとオフィスアワー、紹介された文献情報等を押さえておく。 (1時間) 【授業形態】対面授業 |
2 |
「国際社会」はいかに自覚されたか(1): 中・長期間の社会変動の一形態としての「グローバル化」の起源(ワインや地図を例に)(A-2-2) 【事前学習】高校の「政治経済」「世界史」の近代史部分を復習しておく。 (2時間) 【事後学習】講義の内容を踏まえ、ワインや地図、ニュース等で「新世界」がいかなる形で分類されているか、調べてみる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
3 |
「国際社会」はいかに自覚されたか(2): 日本における「国際化」の理想と現実①(A-2-2) 【事前学習】今日の国際化を取り巻く諸制度(入管法や技能実習生制度など)を調べておく。 (2時間) 【事後学習】講義の内容を踏まえ、事前学習で調べた出入国管理制度にどのような矛盾が生じているか、整理・検討する。 (2時間) 【授業形態】対面授業、オンデマンド型授業 |
4 |
「国際社会」はいかに自覚されたか?(3): 日本社会における「国際化」の理想と現実②(A-2-2) 【事前学習】今日の日本における「外国籍」の人々を取り巻く制度や現況(在留資格政策の変化や雇用等)を調べておく。 (2時間) 【事後学習】「定住」する「外国人」を取り巻く矛盾や困難について、「日系」の人々を例に説明できるようにする。 (2時間) 【授業形態】対面授業、オンデマンド型授業 |
5 |
「国際化」から「グローバル化」へ(1): 焦点としての「移動」と「生」(A-2-2) 【事前学習】「グローバル化」時代において人間の「生」がどのように語られているかを調べておく。 (2時間) 【事後学習】講義の内容を踏まえ、事前学習で調べた人間の「生」の語られ方が階層によってどのような違いがあるか、整理・検討する。 (3時間) 【授業形態】対面授業 |
6 |
「国際化」から「グローバル化」へ(2): 「グローバル化」の「速さ」と「鈍さ」〔文化のグローバル化の多系性と複雑性〕(A-2-2) 【事前学習】それぞれの国の「食」の在りかたがどのように変質しているか、日本を例に調べておく。 (2時間) 【事後学習】講義の内容を踏まえ、「日本」に新たに入ってきた「食」がどのように「現地化」していったか、事例を一つ採り上げ説明してみる。 (3時間) 【授業形態】オンデマンド型授業 |
7 |
「国際化」から「グローバル化」へ(3):〔食とライフスタイル編①〕 グローバル化は国民国家を衰退させるか?①(A-2-2) 【事前学習】近年の「給食」をめぐる動向について調べておく。 (2時間) 【事後学習】「食の安全保障」という論点と近年の「国家間関係」における経済連携協定締結推進の動きとの関係性を整理しまとめておく。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
8 |
「国際化」から「グローバル化」へ(4):〔食とライフスタイル編②〕 ・「グローバル化」は国民国家を衰退させるか② ・超国籍企業と不均等発展:高付加価値の特化と生産のリロケーション進展〔フード・システムを事例として〕(A-2-2) 【事前学習】「超国籍企業」ということばの意味とその歴史的経緯について調べておく。 (2時間) 【事後学習】フード・ビジネスにおけるグローバルな活動展開について、「高付加価値の特化」と「リロケーションの進展」から整理する。 (2時間) 【授業形態】対面授業、オンデマンド型授業 |
9 |
「ブランド」から「グローバル化」を考える(1) ・超国籍企業と不均等発展:高付加価値の特化と生産のリロケーション進展の組み合わせ(A-2-2) ・(ラグジュアリー)ファッション・ブランド前史――「贅沢」の大衆化・民主化・産業化(A-2-2) 【事前学習】「シャネル・エルメス・ヴィトン」のHPにおいて、それぞれのブランドの歴史がどのように紹介されているか調べておく。 (1時間) 【事後学習】講義内容ならびに事前学習の内容を踏まえ、ラグジュアリー・ブランドがもつ「神話」の起源がどのように表象されているか、を調べまとめる。 (1時間) 【授業形態】対面授業、オンデマンド型授業 |
10 |
「ブランド」から「グローバル化」を考える(2): ・「高付加価値への特化」路線の徹底化:「名前/ロゴ」の崇拝対象化(A-2-2) ・「高付加価値への特化」路線の徹底化と「モノの生産」の分離:「ブランド」のファッション化と「ライセンス商法」という意図せざる帰結(A-2-2) ・「ブランド」成立の前提としての「信頼」(A-2-2) 【事前学習】自身の持ち物を確認し、自身が持つブランド品にどのようなものがあるか、確認してみる。 (1時間) 【事後学習】講義内容ならびに事前学習の内容を踏まえ、自身が選んだブランドの持つ機能や力がどのように成立しているか、を調べまとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
11 |
「ブランド」から「グローバル化」を考える(3):〔スポーツ・ブランド編〕 ・「ブランド」の価値の源泉としての「夢」(A-2-2) ・「信頼」構築の源泉としてのOne toOne関係の今日(A-2-2) ・スポーツ・ブランドから脱スポーツ・ブランドへ:ナイキ編(A-2-2) 【事前学習】ブランド「旗艦店」がどのようにブランドの世界観を体現しているか調べておく。 (2時間) 【事後学習】近年のスポーツにおける「人種差別」の問題とそれへの「スポーツ・ブランド」の対応について調べておく。 (2時間) 【授業形態】オンデマンド型授業 |
12 |
「ブランド」から「グローバル化」を考える(4):〔アンチ・ブランド編〕 ・アパレル・製靴業界における生産拠点のリロケーションはどのように進展するか?(A-2-2) ・「搾取工場」批判から「ブランドバッシング」へ(A-2-2) 【事前学習】「偽物ブランド」の生産と流通の動向を調べておく。 (2時間) 【事後学習】講義の内容を踏まえ、「ブランドバッシング」の対象となった「ブランド」が、その後どのような対応をとり「社会的責任」の推敲を図ろうとしたかを調べておく。 (3時間) 【授業形態】対面授業、オンデマンド型授業 |
13 |
「ブランド」から「グローバル化」を考える(5):〔新たな商品としての「倫理」①〕 ・なぜ人々は超国籍企業へと社会問題解決や社会変革への期待を寄せるのか?(A-2-2) ・「倫理的消費/エシカルな消費」形態への志向性と「他者との区別化」との関係を理解する(A-2-2) ・ラグジュアリーブランドにおける「高付加価値への特化」路線と「倫理的消費」の関係性を理解する(A-2-2) 【事前学習】「エシカル」をテーマにした新聞記事等を調べ、どのような領域・業界でそのような動きが進んでいるか、調べておく。 (1時間) 【事後学習】今日における「エシカルな消費」とファッション業界の関係性における「リサイクル」等をめぐる意図せざる帰結について調べておく。 (2時間) 【授業形態】対面授業、オンデマンド型授業 |
14 |
「ブランド」から「グローバル化」を考える(6):〔新たな商品としての「倫理」②:コーヒー編〕 ・「高付加価値への特化」路線としての「社会的に善いこと」の強調と「倫理的消費」の関係性を理解する(A-2-2) ・政治・経済の「グローバル化」進展に伴う構造的要因に起因する「貧富の格差」再生産の状況を理解する(A-2-2) 【事前学習】「コーヒー」生産の歴史とその課題を調べてまとめておく。 (2時間) 【事後学習】講義の内容を踏まえ、「スターバックス」のHPにおいて、社会貢献の取り組みがどのような「物語」として紹介されているか調べておく (2時間) 【授業形態】対面授業 |
15 |
「ブランド」から「グローバル化」を考える(7):〔新たな商品としての「倫理」③:フェアトレード&SDGs編〕 ・「フェアトレード」をめぐる現況と課題を理解する(A-2-2) ・提携型フェアトレードから認証型フェアトレードへの移行の背景を理解する(A-2-2) ・欧州を中心とするSDGs推進&ESG拡大を、超国籍企業による「経済のグローバル化」の推進プロセスとの関係から理解する(A-2-2) 【事前学習】「フェア・トレード」の現状と課題について調べておく。 (5時間) 【事後学習】新自由主義下における「社会的公正」を実現する際の困難についてまとめる。 (10時間) 【授業形態】オンデマンド型授業 |
その他 | |
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教科書 | 教科書は指定しません。 |
参考書 | ロビン・コーエン、ポール・ケネディ 『グローバル・ソシオロジーⅠ格差と亀裂』 平凡社 2003年 ナオミ・クライン 『ブランドなんか、いらない[新版]』 大月書店 2009年 その他、授業内で適宜紹介します。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:「身近なモノ」を入り口に「グローバル化」する現代社会の特質について説明してもらうことで、社会学の視点から自身の日常と国際社会の変化を結びつけながら、国際社会の現状を理解できているか否かを(A-2-2 世界の現状を理解し説明する力)(50%)、毎授業回配布する課題シートの記載内容(授業内容に関する質問+授業テーマに関わる自らの考えや授業内で取り扱った内容について説明できているか否か)から総合的に評価します。(50%) |
オフィスアワー | 基本的には授業終了後10分程度をめどに教室または研究室にて対応、それが難しい場合はメール等で対応します。 |