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ゲノム改変と私たちの生活

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令和7年度以降入学者 ゲノム改変と私たちの生活
令和2年度以降入学者 ゲノム改変と私たちの生活
教員名 河本夏雄
単位数    2 学年 1~4 開講区分 文理学部
科目群 総合教育科目
学期 後期 履修区分 選択
授業形態 対面授業
授業の形態 対面授業
授業概要 生命の設計図であるゲノムの解析が様々な生物で急速に進み、遺伝子組換え技術が実用化されて、農業や医療の分野で利用されている。最近では、ゲノムを狙い通りに改変するゲノム編集技術の開発が急速に進んでいる。本講義では、ゲノムや遺伝子とは何か、どのような方法でゲノムを改変するのか、ゲノム改変技術がどのように実用化されているのか等を学ぶ。また、ゲノム改変技術の規制の国際調和に関する国際機関での実務経験をもとに、その安全性や規制の考え方、社会的受容、将来展望について解説する。
授業のねらい・到達目標 <授業のねらい>
・品種改良が必要な背景や、ゲノムや遺伝子の概念、ゲノム改変技術の仕組みを理解し説明できる。
・ゲノム改変技術と従来の品種改良との類似点および相違点を理解し説明できる。
・ゲノム改変技術で作られた生物の安全性評価の考え方について理解し説明できる。
<到達目標>
・ゲノム改変技術がもたらす農業の変革やその意義、課題について、事実に基づいて科学的・論理的・批判的に考察できる。
<ディプロマポリシーとの関係>
この科目は文理学部生命科学科(学士(理学))のディプロマポリシーDP2, 3, 4およびカリキュラムポリシーCP2, 3, 4に対応している。
<日本大学教育憲章との関係>
・現代社会における科学技術の役割を説明することができる(A-2-1)
・物事を論理的に説明することができる。(A-3-1)
・日常生活における現象に潜む科学的問題を見出すことができる。(A-4-1)
授業の形式 講義
授業の方法 ・ 液晶プロジェクターを用いた対面授業形式で行う。Canvas LMSを通じて、事前に資料を配布する。
・ 試験および課題へのフィードバックは、基本的に翌週に行う。
・ 質問は、授業中および授業終了時に受け付ける。
・ 授業に出席できないときは、Canvas LMSを通じて教員に連絡すること。個別に対応する。
履修条件 CHIPSによる抽選を行う。
授業計画
1 『ガイダンス及び生物学上の研究の歴史』
ガイダンスと、生物学史上の著名な発見を紹介し、DNA、遺伝子、ゲノム等について学ぶ。
【事前学習】シラバスを事前に確認する。生物学史上の重要な発見と思うものを3つあげて、それについて説明できるようにしておく。 (2時間)
【事後学習】配布教材の内容を説明できるようにする。 (2時間)
【担当教員】河本夏雄
【授業形態】対面授業
2 『遺伝資源~その保存・活用と生物多様性保全の取組み』
在来品種や野生種などの遺伝資源の価値と、それを将来に残すための収集・保存・活用の方策、遺伝資源を含む生物多様性を保全する条約等の国際的な取組みについて学ぶ。
【事前学習】配布資料を事前に確認し、疑問点を調べておく。 (2時間)
【事後学習】配布教材の内容を説明できるようにする。 (2時間)
【担当教員】河本夏雄
【授業形態】対面授業
3 『育種~歴史と作物改良の必要性~』
品種改良の歴史について、主要な作物の開発の歴史や作物生産上の問題について学ぶ。
【事前学習】配布資料を事前に確認し、疑問点を調べておく。 (2時間)
【事後学習】配布教材の内容を説明できるようにする。 (2時間)
【担当教員】河本夏雄
【授業形態】対面授業
4 『育種~作物改良の方法:交雑育種と突然変異育種』
作物の品種改良の基本となる交雑育種と、放射線や化学物質を用いた変異拡大技術について学ぶ。
【事前学習】配布資料を事前に確認し、疑問点を調べておく。 (2時間)
【事後学習】配布教材の内容を説明できるようにする。 (2時間)
【担当教員】河本夏雄
【授業形態】対面授業
5 『動物と昆虫の育種~動物と人間の関り、家畜化から品種改良まで』
昆虫を含む動物が人間の生活で利用されていることを踏まえて、動物を野生種から家畜化し、さらに育種によって様々な品種を作り出してきた事例を通じて、育種の重要性を学ぶ。
【事前学習】配布資料を事前に確認し、疑問点を調べておく。 (2時間)
【事後学習】配布教材の内容を説明できるようにする。 (2時間)
【担当教員】河本夏雄
【授業形態】対面授業
6 『育種~作物改良の方法:細胞融合、遺伝子組換え技術とゲノム編集技術』
品種改良の新しい技術として、細胞融合や遺伝子組換え技術、ゲノム編集技術について、その基本的な原理や操作について学ぶ。
【事前学習】配布資料を事前に確認し、疑問点を調べておく。 (2時間)
【事後学習】配布教材の内容を説明できるようにする。 (2時間)
【担当教員】河本夏雄
【授業形態】対面授業
7 『植物の遺伝子組換え技術と開発の必要性と開発された作物の特徴~除草剤耐性作物と害虫抵抗性作物』
遺伝子組換え作物の中で、最も広く利用されている除草剤耐性と害虫抵抗性作物について、その開発の必要性と圃場における効果、および経済的な効果について学ぶ。
【事前学習】配布資料を事前に確認する。「遺伝資源」と「ゲノム改変」について自分のイメージおよび疑問に思う点をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】配布教材の内容を説明できるようにする。 (2時間)
【担当教員】河本夏雄
【授業形態】対面授業
8 『植物の遺伝子組換え技術と開発の必要性と開発された作物の特徴~病害抵抗性作物と機能性作物』
病害抵抗性作物の開発の必要性と、花粉症治療効果などの機能性作物の開発について学ぶ。
【事前学習】配布資料を事前に確認し、疑問点を調べておく。 (2時間)
【事後学習】配布教材の内容を説明できるようにする。 (2時間)
【担当教員】河本夏雄
【授業形態】対面授業
9 『植物のゲノム編集技術と研究開発されている作物』
商業利用されているゲノム編集作物や今後実用化が期待されるゲノム編集作物の開発例などを学ぶ。
【事前学習】配布資料を事前に確認し、疑問点を調べておく。 (2時間)
【事後学習】配布教材の内容を説明できるようにする。 (2時間)
【担当教員】河本夏雄
【授業形態】対面授業
10 『動物と昆虫の遺伝子組換えとゲノム編集~技術の基礎と応用事例』
動物と昆虫の遺伝子組換えとゲノム編集の技術の概要について理解したうえで、農業目的や生態系保全、保健衛生のために環境中や農業現場で利用されている事例やそのための研究開発の状況について学ぶ。
【事前学習】配布資料を事前に確認し、疑問点を調べておく。 (2時間)
【事後学習】配布教材の内容を説明できるようにする。 (2時間)
【担当教員】河本夏雄
【授業形態】対面授業
11 『遺伝子組換えとゲノム編集の規制の国際的取り組み~条約や国際機関における取組み』
遺伝子組換えやゲノム編集を含むバイオテクノロジーで作られた農作物や食品を安全に利用しつつ、国際的な取引を円滑に行うために、安全性評価や法的規制を国際的に調和させるための条約や機関の取り組みについて学ぶ。
【事前学習】配布資料を事前に確認し、疑問点を調べておく。 (2時間)
【事後学習】配布教材の内容を説明できるようにする。 (2時間)
【担当教員】河本夏雄
【授業形態】対面授業
12 『遺伝子組換えとゲノム編集の規制の国内規制と表示について』
遺伝子組換えとゲノム編集の規制の国際的取り組みを受けた日本国内の規制として、「カルタヘナ法」に基づく生物多様性影響評価と「食品衛生法」に基づく食品・飼料安全性評価について学ぶ。
【事前学習】配布資料事前に確認する。「遺伝資源」と「ゲノム改変」について自分のイメージおよび疑問に思う点をまとめておく。 (2時間)
【事後学習】配布教材の内容を説明できるようにする。 (2時間)
【担当教員】河本夏雄
【授業形態】対面授業
13 『グループディスカッション:ゲノム改変技術の社会受容のための方策』
遺伝子組換え技術やゲノム編集技術を用いた製品が世の中に受け入れられるためにどのような課題があるのか、どのような取り組みを行えばよいかをテーマに、グループディスカッション・発表を行う。
【事前学習】ディスカッションの課題は、「ゲノム編集生物の安全性に関する認知ギャップ解消のための方策」とし、自分なりの考えをまとめておき、当日、グループメンバーと意見交換を行うこと。また、本講義を受講する前に自分がゲノム改変に対して抱いていたイメージが変化したか、変化したとすればどのように変化したのかについても考えをまとめておく。 (2時間)
【事後学習】ディスカッションを通して新たな発見があった内容についてまとめてレポートして提出する。 (2時間)
【担当教員】河本夏雄
【授業形態】対面授業
14 『まとめと期末試験(配布資料閲覧可能)』
本講義の内容を振り返って試験を実施し、これまで学んだ内容についての理解度を確認する。
【事前学習】これまでに学んだ内容を復習して、十分に理解し説明できるようにしておく。 (2時間)
【事後学習】試験で回答できなかった問題について再確認しておくこと。 (2時間)
【担当教員】河本夏雄
【授業形態】対面授業
15 『試験の解答と説明、本講義のまとめ』
前回試験の回答と解説を確認する。理解の程度に合わせて本講義の要点や補足について学ぶ。
【事前学習】試験でわからなかった点を復習する。 (2時間)
【事後学習】本講義の要点を理解する。 (2時間)
【担当教員】河本夏雄
【授業形態】対面授業
その他
教科書 使用しない
参考書 使用しない
成績評価の方法及び基準 試験(70%)、レポート:グループディスカッションでのレポート(30%)
オフィスアワー オフィスアワーは設けないが、質問のある学生は事前に連絡してもらえれば、個別に回答する時間を設ける。

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