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令和2年度以降入学者 | 考古学特講1 | ||||
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教員名 | 宮原俊一 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 史学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業形態 | 対面授業 |
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授業概要 | 最終氷期の終わりごろから地理的区分でいう日本列島が形成され、列島に暮らす人びとは、狩猟採集活動をつづけながら次第に定住生活を送るようになりました。縄文時代のはじまりです。本格的な食料生産社会が誕生するまでの1万数千年、日本列島では世界に類をみない文化的特徴をもつ縄文時代がつづきます。 本講義では様々な考古資料を通じて、縄文時代の人びとの暮らし、文化・社会について論じます。 |
授業のねらい・到達目標 | 縄文時代の人びとは、生活の根本を自然の恵みに頼らざるを得ない生活を送っていました。そのため、生きるための知恵や工夫・技術が生み出され、固有の文化を形成していきました。 この授業では、遺跡や遺物を通して縄文時代の文化について基礎的な知識を修得し、独自性の高い文化を理解することができます。また、様々な考古資料から情報を引き出す力を養うことができます。そして、日本の基層文化を学び比較することによって、現代社会に生きる私たちの生活と未来について考えることができます。 <ディプロマポリシーとの関係> この科目は文理学部(学士(文学)のディプロマポリシーDP2,3及びカリキュラムポリシーCP2,3に対応しています。 <日本大学教育憲章との関係> ・世界諸国の歴史、経済、文化、政治などの背景を理解し、国際社会が直面している問題を人文学の視点から説明することができる。(A-2-3) ・物事を既存の知識にとらわれることなく、人文学的根拠にもとづいて論理的・批判的に考察し、説明することができる。(A-3-3) |
授業の形式 | 講義 |
授業の方法 | 授業の形式:講義 対面授業で行います。主にパワーポイントと配布資料を用いた講義形式です。配布資料は授業前にPDFファイルを用意しますので、受講生は指定するURLより各自、ファイルをダウンロードして授業で活用するとともに、事後学習の教材として利用してください。 各回授業では、リアクションペーパーによる課題・アンケートを実施します。この回答をもって、授業内容の理解度を確認するとともに、受講生からの質問やリクエストを次回の授業に反映させていきます。 第14回授業では理解度の確認のため、授業内テストを実施します。また、第15回は授業のまとめとして全ての授業内容を振り返り、知識の定着を図ります。 連絡事項については、CanvasLMSを利用します。受講生は必ず履修登録期間中にCanvasLMSに登録してください。 対面授業に参加が困難な場合はメールで直接ご相談ください。 |
授業計画 | |
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1 |
ガイダンス・縄文時代概観―自然環境と時代区分―
【事前学習】身近にある縄文時代の遺跡について調べておく。 (2時間) 【事後学習】最終氷期から完新世における日本列島の自然環境についてまとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
2 |
縄文時代のくらし―縄文人の文化的装備―
【事前学習】考古資料「遺構」と「遺物」を具体的に説明できるようにしておく。 (2時間) 【事後学習】縄文時代の遺物を取り上げ、材質別に整理する。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
3 |
土器の見方―土器製作と器種・機能―
【事前学習】身の周りにある容器(食器・調理具など)の用途を説明できるようにする。 (2時間) 【事後学習】素材の調達からはじまる土器製作の過程を整理し、まとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
4 |
縄文土器の変化と広がり―土器の細別と分布―
【事前学習】ローカルチェーン店を1社選定し、その店舗の広がりを確認しておく。 (2時間) 【事後学習】遺物の広がりが何を表しているのか理解し、まとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
5 |
研究のあゆみ1―貝塚の発掘と土器型式―
【事前学習】配布資料(明治~大正)を一読し、実証的研究の萌芽期を確認する。 (2時間) 【事後学習】資料を再読し、明治・大正期における近代学問としての考古学を理解する。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
6 |
研究のあゆみ2―編年研究と集落研究―
【事前学習】配布資料(戦前~現代)を一読し、昭和から戦後の考古学研究について確認する。 (2時間) 【事後学習】資料を再読し、戦後の考古学研究について理解する。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
7 |
石器の見方―石材と製作技術―
【事前学習】WEB版シームレス地質図『地質図Navi』で身近な地域の地質を調べ、まとめておくこと。 (2時間) 【事後学習】縄文時代の石器製作技術「打」「敲」「磨」を整理し、まとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
8 |
縄文時代の石器―打製石斧・磨製石斧・石鏃・石皿・磨石―
【事前学習】縄文時代の石器について、器種別に名称と機能(用途)をまとめておく。 (2時間) 【事後学習】植物質食糧の加工を目的とした石器についてまとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
9 |
貝塚出土の骨角貝製品―釣針・銛・貝刃―
【事前学習】現在の食卓に並ぶ魚を数種類取り上げ、その調理方法を調べる。 (2時間) 【事後学習】シカとイノシシの全身骨格を参考にしながら、出土骨角器の形態を再確認する。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
10 |
植物資源の利用―木製品・編組製品―
【事前学習】「残りやすい遺物」と「残りにくい遺物」について整理しておく。 (2時間) 【事後学習】「直接的資料」と「間接的資料」の統合について事例を取り上げ、まとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
11 |
人びとの住まいとムラ―竪穴住居と縄文集落の立地―
【事前学習】自宅(もしくは下宿先)の中で主に活動する範囲とその面積を把握しておく。 (2時間) 【事後学習】縄文時代の住居構造および集落形成の変化について理解する。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
12 |
生業と交流―生産と交易―
【事前学習】国内にある黒曜石およびヒスイの産出地を調べ、『地質図Navi』で確認しておく。 (2時間) 【事後学習】土器型式の背景にある人々の移動領域と情報の共有についてまとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
13 |
縄文時代の精神文化
【事前学習】土偶について、その種類を調べておく。 (2時間) 【事後学習】縄文時代の経済基盤と精神文化の関りについてまとめる。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
14 |
縄文時代の文化と社会:理解度の確認(授業内テスト)と解説
【事前学習】全13回分の授業内容を確認する。 (3時間) 【事後学習】試験問題を再度見直し、解説資料と照らし合わせ内容を確認する。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
15 |
縄文から弥生へ:授業のまとめ
【事前学習】粉食文化・粒食文化の違いがどのような形で道具の違いとして表れているかを調べておく。 (2時間) 【事後学習】配布資料を整理し、縄文時代の暮らし・文化・社会について振り返る。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
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教科書 | 指定なし |
参考書 | 各回の授業で必要に応じた参考書を事前に提示します。 |
成績評価の方法及び基準 | 授業内テスト(50%)、授業参画度(50%) 授業内テスト:50%、第14回の授業で理解度確認テストを実施します。試験を受けられない場合は、別途課題(レポート)の提出をもってこれに替えます。 授業参画度:50%、各回授業のリアクションペーパーで提示する課題に応じて配点します。対面授業に参加できない場合、別途提出期限を設けてリアクションペーパーを提出してください。 |
オフィスアワー | 授業後に申し出てください。CanvasLMSまたはメールでも受け付けます。 |