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令和2年度以降入学者 | 政治学概論 | ||||
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教員名 | 西尾理 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | コース科目 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業形態 | 対面授業 |
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授業の形態 | 授業にて授業プリント等を配布する。欠席の場合も含め理由の如何に関わらず、遠隔対応・課題などは課さない。欠席した場合は、配布する授業プリントや資料等を用いて十分に自己学修に努めること。 |
授業概要 | 本講義では、政治を興味深く、わかりやすく講義を行い、政治に関心を持つことを目指す。18歳への選挙権年齢の引き下げや、高等学校新科目として「公共」が新設されるなど、教育現場においては政治について考える機会が増えることになる。社会科教員は政治をいかにして扱うか、政治とどのように向き合うのかが課題となると同時に、政治に対する一定の知識が要求される。本講義では、政治学、とりわけ現代政治学や日本政治、国際政治等をとりあげ、さらに政治学から展開して、グローバルな課題についても取り上げ、現代世界をどうとらえるかについても理解を深める。政治学が政治現象をいかに理解、説明してきたのかを概観する。受講者は政治学の理論や分析枠組みを理解するだけではなく、現代政治(日本政治や国際政治)やグローバルな社会をどうとらえたら良いのかの示唆を得ることを目指してもらいたい。 |
授業のねらい・到達目標 | ・社会科学的方法論について理解し、社会科学的思考を様々な問題に応用できる。(A-8-4) ・政治学の概念、理論を理解し、政治現象を政治学的に理解することができるようになる。(A-2-3) ・現実の政治現象を論理的に考え、自らの言葉で説明できるようになる。(A-3-3) ・政治制度がいかなる政治的帰結を導くのかを理解し、政治制度の制約の下で政治的アクターがどのように行動するかについて論理的に説明できるようになる。(A-4-3) ・学校教員が備えるべき政治的知識を習得し、社会科、公民科教員として応用できる。(A-1-3) この科目は文理学部のDP 及びCP の1、2、3、4、8に対応しています。 |
授業の形式 | 講義 |
授業の方法 | 授業の形式:【講義】 講義形式で行うが、授業プリントや資料を使用する。受講者は参考書の他、各種資料を利用して学修してほしい。質問や要望があった場合は、次回授業時開始時に必要に応じて全体へ回答することで、問題意識等を共有する。 授業で取り上げるテーマ、事例は受講者の関心に合わせて柔軟に対応する予定であるため、社会的状況、受講者の理解度に応じて授業計画を変更する場合がある。本講義で取り扱う内容は、学問分野上、受講者の専攻と無関係なものではないが、直接的な繋がりは感じにくいかもしれない。したがって、本科目の学修は受講者にとって負担の大きいものになることが予測されるため、毎回の講義に際しては、十分な予習・復習のうえ、真剣に取り組むことが強く求められる。予習にあたっては、何がわからないのかについて考える、つまり疑問点を明確化することに努め、復習の際には、授業内容をふり返るだけではなく、自分であればどのような事例を用いて説明を行うかを考えてみると、より理解が深まると思われる。 |
履修条件 | 履修条件は特に設けないため、教職コース履修者以外の現代政治に関心を持つ者も歓迎する。受講者は新聞などに目を通し、政治、社会問題に対して関心や問題意識を持った上で授業に臨むことが望ましい。プリントや講義内容に関わる文献等にあたってみて理解を深めてほしい。授業時の音声の録画や映像の撮影等は禁止とし、違反した場合は単位の取得を認めない。なお、本科目はいわゆる教科に関する科目であるため、指導法などの教育の方法論を扱うわけではないことに留意してほしい。 |
授業計画 | |
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1 |
政治について考える:政治とは何か、政治について考えるとはどういうことなのか、政治学とはいかなる学問なのか、権力と権威、支配の緒類型(A-8-4)【対⾯】
【事前学習】シラバスを確認し、自身の関心のある分野、問題について整理をしておくこと。 (1時間) 【事後学習】授業で提示された内容に目を通し、政治とは何か自分なりの事例と言葉で説明できるようにするとともに、自身の専攻分野と政治学の枠組みについて比較、検討し、政治学という学問の特徴について考えてみること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
2 |
民主主義①:人の支配から法の支配へ、民主政治の根幹である法の支配について復習し、民主政治の基礎を学ぶ。教科書に必ず掲載されるホッブス、ロック、ルソー、モンテスキューにも触れる。(A-2-3)【対⾯】
【事前学習】高校の教科書の方の支配について目を通し、法の支配という言葉に対する自身についてまとめておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で提示された内容を復習し、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、整理するとともに、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
3 |
民主主義②:政治学における民主主義理論の系譜を概観し、民主主義についての考え方、民主主義の類型、民主主義の危機、グローバル社会における民主主義等について検討する。(A-2-3)【対⾯】
【事前学習】授業プリントや民主主義の文献に目を通し、近代社会における民主主義が前提としていたものとは何であったのかについて考えてみること。 (2時間) 【事後学習】授業で提示されたプリントや資料等に目を通し、自分なりの民主主義に対する理解を整理するとともに、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
4 |
社会主義①:社会主義とは何なのか、社会主義の考え方についてわかりやすく解説する。(A-2-3)【対⾯】
【事前学習】社会主義について調べ、社会主義がどのように誕生し、発展してきたのかを理解しておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で提示されたプリント等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
5 |
社会主義②:理想と現実の違い、社会主義国家の現状、社会主義が与えた影響等を概観する。社会(A-2-3)【対⾯】
【事前学習】社会主義国家について調べるほか、新聞等で社会主義国家の現況を調べてみること。 (2時間) 【事後学習】授業で提示されたプリント等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
6 |
日本の政治①:政党とは何か、自民党という長期に渡って日本の政権を担ってきた政党の特徴について概観する。その中で、国会、内閣、官僚の実態と特徴を外国の政治制度と比較しながらわかりやすく説明する。
【事前学習】日本の政治について、参考書等に目を通すとともに、政党に関連する問題について新聞等を活用してまとめておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で提示されたプリント等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
7 |
日本の政治②:政治改革、日本の選挙制度など、日本の政治改革の過程を概観することを通じて、日本の政治改革と選挙制度の特徴について検討する。(A-4-3)【対⾯】
【事前学習】教科書第3章に目を通し、各国の議院内閣制、大統領制の特徴を把握しておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
8 |
戦後国際政治史➀:戦後国際政治史の冷戦期までを概観し、大国による国際政治のあり方などについて検討する。(A-4-3)【対⾯】
【事前学習】冷静について調べるほか、国際ニュースなど実際の世界の活動を見て、世界情勢について考えてみること。 (2時間) 【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
9 |
戦後国際政治史②:冷戦終結後の国際政治を概観する。ウクライナ戦争やパレスチナ紛争にも触れ、現代世界の現況を検討する。(A-3-3)【対⾯】
【事前学習】戦後の国際政治の冷戦期と冷戦以後の時期を比較してみること。 (2時間) 【事後学習】授業で提示したプリント等に目を通すほか、新聞等で興味をもてる事例を見つけ、授業で扱った枠組みや理論を用いてどのような説明が可能か考えてみること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
10 |
平和の方法①:世界平和はいかにして可能か。勢力均衡、集団安全保養等、今までの平和の方法を歴史的に概観して検討する。(A-3-3)【対⾯】
【事前学習】国際関係論のテキストに目を通すほか、インターネット等で勢力均衡や集団安全保障について確認をしてみること。 (2時間) 【事後学習】授業で提示されたプリント等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかをネットや新聞等から考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
11 |
平和の方法②:国際連合、平和運動、平和構築等の平和の方法とその事例を紹介し、検討する。(A-2-3)【対⾯】
【事前学習】国際連合や平和構築という項目で、文献やインターネット等で調査し、目を通し、国際連合や平和構築のイメージをまとめておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で提示されたプリント等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
12 |
国家・民族・人種①:現在においてもグローバルな課題である国家、民族、人種の定義づけとその課題について概観する。(A-2-3)【対⾯】
【事前学習】国家、民族、人種の定義をあらかじめ調べておき、それを国外だけではなく国内の問題としても考えてみること。 (2時間) 【事後学習】授業で提示されたプリント等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
13 |
国家・民族・人種②:民族紛争とそれに関わる諸国家について検討する。(A-2-3)【対⾯】
【事前学習】民族紛争の事例を調べ、遠い民族紛争が私たちとどう関わるのかを考えてみること。 (2時間) 【事後学習】授業で提示されたプリント等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
14 |
グローバルな世界とは①:国内の政治だけではなく、グローバルな世界は、経済、社会と密接に関わっている。そのメカニズムを政治からだけではなく、経済、社かい、文化とともに概観する。(A-3-3)【対⾯】
【事前学習】新聞等に目を通し、日本が抱えるグローバルな問題についてまとめておくこと。 (2時間) 【事後学習】授業で提示されたプリント等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間) 【授業形態】対面授業 |
15 |
現代政治の諸問題:現代日本においては、政治資金をめぐる問題や少子化問題など、現代世界においては、ウクライナ戦争、パレスチナ問題、米国の保護主義の動き等、現代政治が抱える課題について、これまで授業で扱った枠組みや理論を用いて検討する予定であるが、受講者の関心に合わせて取り上げる問題は変更になる可能性がある。また授業進行が遅れた場合は、前回の授業の続きを行う。(A-8-4)【対⾯】
【事前学習】新聞等に目を通し、内外の政治に関して自身が興味、関心を持つ問題についてまとめてみること。 (2時間) 【事後学習】これまでの授業内容を振り返り、ノートを整理するとともに、疑問点等を明確化し、レポートを作成すること (3時間) 【授業形態】対面授業 |
その他 | |
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教科書 | 教科書は特に設けない。毎回の授業プリント等を配布して行う。場合によっては、参考文献等を紹介するので、自ら読んでいってほしい。特に社会科教員を目指す受講者には、進んで取り組んでほしい。 |
参考書 | 宇野重規 『民主主義とは何か』 講談社現代新書 2020年 第21版 西尾理 『公民科授業実践の記録』 学文社 2021年 第1版 各回のテーマに関する参考文献は授業内で随時提示をするが、興味があれば読んでほしい。 なお、高校時代に現代社会、政治経済を履修した事がある場合は、使用していた教科書、資料集などの参考書等を読み、政治分野ではどういった事柄が扱われていたのかを確認し、自身の興味、関心のある分野、問題意識を明確にしておくと、講義内容により関心を持てるかと思われる。 |
成績評価の方法及び基準 | 試験(100%) 原則として試験期間に実施する論述試験で評価を行う予定であるが、履修者数によってはレポート試験とする場合もある。 試験では授業内容が踏まえられているかという点を中心に自分なりの学習成果が見られるかという点も加味しながら、授業内容を正しく理解できているかどうかを評価する。レポート試験を実施する場合は内容のほか、指定の様式に基づいて作成されているかといった形式面でも評価を行う。 最終的な評価は、小レポートなど、授業への参加意欲も加味して総合的評価を行うが、リアクションペーパーなどの提出は単位を保証するものではない。 |
オフィスアワー | 授業後の教室等のほか、メール等を利用して対応する。 |