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社会学入門2

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令和2年度以降入学者 社会学入門2
教員名 渡辺彰規
単位数    2 学年    1 開講区分 文理学部
科目群 社会学科
学期 後期 履修区分 必修
授業形態 対面授業
授業概要 「社会学入門1」で学んだ知識を土台とし、具体的な文献読解を通じて、大学での学習に不可欠な「レジュメ作成」「プレゼンテーション」「学術的討論」の技法を実戦的に修得することを主眼とする。 教材として、現代日本の構造を歴史社会学的に分析した小熊英二『日本社会のしくみ』を使用する。本書を「素材」として、いかに論点を抽出し、他者に伝える形式(レジュメ・発表)にまとめ、建設的な議論を組み立てるか、というプロセスを重視する。 授業は原則として「講義回(報告・解説)」と「演習回(グループ発表・討論)」を1セットとするサイクルで進行する。受講生は報告担当者としての役割を果たすだけでなく、フロアからの積極的な質疑を通じて、社会学的な問いを立てる能力を養うことが求められる。
授業のねらい・到達目標 この科目は文理学部(学士(社会学))のディプロマポリシーDP1, DP3, DP4及びカリキュラムポリシーCP1, CP3, CP4に対応しています。 学生は、課題文献の読解と報告・討論のプロセスを経て、以下のことができるようになることを目標とする。

知識・技能(A-1-1, A-6-1, A-8-1): 課題文献の精読を通じて、日本社会の構造的特質に関する専門的知識を修得し、その要点を論理的かつ視覚的に理解しやすいレジュメにまとめ、プレゼンテーションできる。

意欲・対話(A-4-1, A-5-1, A-7-1): 自身の担当外のテーマについても能動的に問題を発見し、客観的な根拠を持って質問や意見を提示することで、他者との討論を通じて協働的に知を深めることができる。

思考・判断(A-3-1): 「メンバーシップ型」や「大部屋主義」等の比較社会学的な概念を、単なる用語としてではなく「社会を分析する道具」として使いこなし、日本社会の現状を論理的に考察できる。
授業の形式 講義、演習
授業の方法 文献講読とグループワークを連動させたアクティブ・ラーニング形式で行う。

報告と解説: 担当者は、該当章の内容を整理したレジュメ(Word形式)を作成・報告し、教員が補足解説を行う。

討論とワーク: 演習回では、発表内容に対する質疑応答と全体討論を行う。

フィードバック: 提出されたレジュメやリアクションペーパーに対しては、CanvasLMSを通じた個別フィードバックや、授業内での全体講評(好事例の紹介や共通する課題の解説)を行い、学修の深化を図る。
授業計画
1 ガイダンス(1):授業の進め方,専門書の読み方,レジュメの書き方(A-6-1)
【事前学習】前期の講義を復習しておく。 (2時間)
【事後学習】本講義で磨きたい自身のスキル(発表等)を整理し、ノートにまとめる。 (2時間)
2 ガイダンス(2):引き続きガイダンス プレゼンテーションの仕方,序章「日本社会のしくみ」の概説,グループ分け(A-6-1)
【事前学習】テキストの「序章」を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】本講義で磨きたい自身のスキル(プレゼンテーション等)を整理し、ノートにまとめる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
3 【講義】日本社会の現状認識(第1章:3つの生き方):社会学的な「類型化(タイポロジー)」の技法と、それをレジュメに落とし込む方法(A-1-1, A-6-1)
【事前学習】テキスト第1章を精読し、「大企業型」「地元型」「残余型」の特徴をメモする。 (2時間)
【事後学習】講義での解説を踏まえ、第1章の論点をまとめる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
4 【演習】プレゼンテーションとフロア・ディスカッション(1):第1章に基づくグループ発表と、現代の階層分断をめぐる学術的討論(A-5-1, A-7-1)
【事前学習】討論用の論点を3つ以上準備し、自身の考えを言語化しておく。 (2時間)
【事後学習】討論で出た異なる視点を振り返り、自身の理解がどう変化したかを記録する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
5 【講義】国際比較の視座(第2章:ジョブとメンバーシップ):比較社会学的な枠組みを用いた分析手法と、概念の定義(操作化)の方法。(A-3-1, A-6-1)
【事前学習】第2章を精読し、「ジョブ型」と「メンバーシップ型」の相違点を整理する。 (2時間)
【事後学習】日本の「無限定」な働き方がもたらす弊害について、講義内容を復習しノートにまとめる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
6 【演習】プレゼンテーションとフロア・ディスカッション(2):第2章に基づくグループ発表と、日本の雇用慣行の変容をめぐる全体討論。(A-5-1, A-7-1)
【事前学習】ジョブ型雇用導入に関するニュースや事例を1つ以上調べておく。 (2時間)
【事後学習】討論を通じて得られた、日本で制度改革が進まない理由(制度的補完性)をまとめる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
7 【講義】歴史的背景(欧米)(第3章:欧米の歴史):【学修内容】歴史的プロセスを論理的な因果関係として整理し、レジュメで論証する技法。(A-3-1, A-6-1)
【事前学習】テキスト第3章を精読し、欧米における職種別組合の成立過程を把握する。 (2時間)
【事後学習】欧米と日本の歴史的経路の違いが現在の制度にどう影響しているか整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
8 【演習】プレゼンテーションとフロア・ディスカッション(3):第3章に基づくグループ発表と、欧米の「職務の平等」と日本の「社員の平等」の違いが、現代のジェンダーや格差にどう影響しているか議論する。 。(A-5-1, A-7-1)
【事前学習】発表グループのレジュメ(事前配布)を読み、質問事項を2点用意する。(2時間) (2時間)
【事後学習】討論の内容を振り返り、国際比較によって浮き彫りになった日本社会の特徴を記録する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
9 【講義】「日本型雇用」の起源と慣行の形成(第4章・第5章):担当者報告と解説。明治期の官庁・軍隊の「官等」制度が民間へ波及した過程(4章)と、新卒一括採用・定期異動などが定着した要因(5章)をセットで学ぶ。 (A-3-1, A-6-1)
【事前学習】テキスト第4章・第5章を精読し、官庁制度と民間企業の類似点を把握する。 (2時間)
【事後学習】「官尊民卑」や「学歴主義」がどのように制度化されたか、ノートに整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
10 【演習】プレゼンテーションとフロア・ディスカッション(4):】第4・5章に基づく発表と、現代の組織に残る「明治期的」な要素(役職、大部屋オフィス、転勤など)の機能と逆機能について議論する。(A-5-1, A-7-1)
【事前学習】自習した内容に基づき、現代組織における不合理な慣行の例を1つ挙げておく。 (2時間)
【事後学習】なぜ不合理に見える慣行がこれほど長く続いているのか考察する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
11 【講義】民主化と高度成長による「日本型」の完成(第6章・第7章):担当者報告と解説。戦後の民主化による「社員の平等」の実現(6章)と、高度成長期における日本型雇用の全国普及および学歴社会化(7章)をセットで学ぶ。 (A-3-1, A-6-1)
【事前学習】テキスト第6章・第7章を精読する。 (2時間)
【事後学習】労働組合が「企業別」であることが、日本の社会保障に与えた影響を復習する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
12 【演習】プレゼンテーションとフロア・ディスカッション(5):第6・7章に基づく発表と、「一億総中流」社会が排除してきたものに関する討論。(A-5-1, A-7-1)
【事前学習】高度成長期から現在にかけての学歴社会の変化についてデータを調べておく。 (2時間)
【事後学習】「生活給」という思想が現代の賃金格差に与えている影響について考察を深める。 (2時間)
【授業形態】対面授業
13 【講義】新たな二重構造と社会のゆくえ(第8章・終章):担当者報告と解説。1970年代以降の環境変化によるシステムの機能不全(8章)と、今後の改革の方向性(終章)をセットで学ぶ。(A-3-1, A-6-1)
【事前学習】テキスト第8章・終章を精読し、著者の提言内容を把握する。 (2時間)
【事後学習】バブル崩壊以降の改革がなぜうまくいかなかったのか、本書の視点から整理する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
14 【演習】プレゼンテーションとフロア・ディスカッション(6):第8章・終章に基づく発表と、今後の日本社会の構想に関する最終討論。(A-5-1, A-7-1)
【事前学習】他の学生の発表内容を予測し、より深い議論を引き出すための論点を準備する。 (2時間)
【事後学習】半期の全討論を振り返り、日本社会の「しくみ」をどう変容させるべきか意見をまとめる。 (2時間)
【授業形態】対面授業
15 全体総括:学術的対話の振り返り:半期の講義内容を総括する。「慣習の束」を変えることの難しさと可能性について再確認し、全体での質疑応答を行う。 (A-1-1)(A-3-1)(A-4-1)
【事前学習】これまでの講義メモやレジュメをすべて見直しておく。 (2時間)
【事後学習】自身の学修到達度をルーブリックに照らして自己評価する。 (2時間)
【授業形態】対面授業
その他
教科書 小熊英二 『日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学  (講談社現代新書)』 講談社 2019年 第1版
教科書は必ず事前に入手しておくこと。
参考書 必要に応じて授業内で適宜指示する。
成績評価の方法及び基準 授業参画度:詳細な内訳は以下(100%)

本科目はアクティブ・ラーニング形式をとるため、毎回の授業における学修プロセスと成果物を以下の内訳で総合的に評価する。

個別課題(報告レジュメ):30% 担当回においてWordで作成する報告レジュメの論理性、要約の正確性、および学術的作法を評価対象とする。
グループワーク(プレゼンテーション):30% PowerPointを用いた資料の構成力、およびグループとしての報告における伝達能力を評価対象とする。
討論への貢献(質疑・応答):40% 質疑応答における建設的な問い立て、議論を活性化させる発言、および他者の意見を尊重した対話の質を評価対象とする。
オフィスアワー メールを受け付ける。メールアドレスはCanvasLMSにて連絡する。

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